FIFAのインファンティーノ会長 photo/Getty Images
アメリカの若者にサッカーの選択肢を
現在アメリカで開催されているクラブワールドカップ2025。今大会より32チーム制に拡大しているが、スタジアムの空席問題など解決すべき課題もある。
ただ、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は意義のある大会だと改めて強調する。
「多少批判する人もいるかもしれないが、これは新しい試みだ。最高のチーム、最高の選手が集まった真のワールドカップだ。そろそろクラブ版のワールドカップを開催すべきだったのだ。今日まで、世界のどのクラブが最強であるかを本当の意味で知らなかったのだから。そこで、最強を決めるワールドカップの創設も悪いものではないと考えるようになった。プレイしている選手たちもこの大会を楽しんでくれていることと思う。ハリー・ケインはインタビューで素晴らしい大会と言ってくれていたし、選手たちは大会を愛している」(『Daily Mail』より)。
ここまで南米のクラブが熱狂的なサポーターと共に大会を盛り上げるなど、ポジティブな部分もある。何よりまだ第1回大会であり、積み重ねていくうちに大会の価値が増していくこともある。
また、アメリカで開催していることにも意味があると同会長は語る。
「今回のクラブワールドカップ、そして来年のワールドカップは、アメリカの若者たちに他競技へ向かう必要がないことをアピールすることにもなる。なぜなら、サッカーでお金を稼ぐ道があるからだ。サッカーを選べば有名になり、お金も稼げる。アメリカの若者はまだそれに気付いていない。もちろんNFL、NBA、MLBなどもあるが、我々はここでサッカーの力を見せるつもりだ」
本番は来年のワールドカップとなるが、アメリカのスポーツ界にも変化は起きるだろうか。今回のクラブワールドカップも決勝トーナメントに入れば特別な盛り上がりを見せる可能性があり、インファンティーノ会長のチャレンジがアメリカスポーツ界をどう変えていくかも注目だ。