2021-22シーズンにはスクデットを達成したミラン photo/Getty Images
その後は新戦力補強や監督人事で迷走も
2021-22シーズンのスクデット獲得は名門ミラン復活への一歩になるはずだったが、そこからクラブは後退してしまった。2024-25シーズンは8位に終わり、コッパ・イタリア決勝でもボローニャに敗れる屈辱を味わった。
伊『Gazzetta dello Sport』はミランのクラブ運営に問題があったとこの3年を振り返っている。2021-22シーズンのスクデットを経験したのはGKマイク・メニャン、DFフィカヨ・トモリ、テオ・エルナンデス、マッテオ・ガッビア、ローマへのレンタルから戻ってきたMFアレクシス・サレマーカーズ、FWラファエル・レオンとすっかり少なくなった。このうちテオやレオンにも移籍の噂があり、優勝メンバーはさらに減る可能性がある。
優勝後の2022年の移籍市場でヒット新戦力を獲得できなかったのも痛手で、FWディボック・オリギ、チャールズ・デ・ケテラエル、DFセルジーニョ・デスト、マリック・ティアウらが大ヒットとはならなかった。
守備の要だったアレッシオ・ロマニョーリ、中盤の戦力だったフランク・ケシエ、その翌年にはMFサンドロ・トナーリも退団してしまい、その穴を埋めることにも苦戦。
その翌年に獲得したMFタイアニ・ラインデルス、FWクリスティアン・プリシッチはヒットしたが、ラインデルスは今夏にマンチェスター・シティへ移籍。それも来季の欧州カップ戦出場権を逃したことが原因だ。
チームをスクデットへ導いた指揮官ステファノ・ピオリ退任後の人事も上手くいかず、パウロ・フォンセカ、セルジオ・コンセイソンと繋いだバトンは失敗だった。
ドレッシングルームのリーダーだったズラタン・イブラヒモビッチも引退し、同メディアはドレッシングルームの空気感が劣化したと指摘する。
今夏の市場で優勝を知るメンバーはさらに減る可能性があり、ミランは再び再建のタイミングに入ろうとしている。3年前の優勝で復活の期待は高まっていたが、そのムードはすぐに消えてしまったようだ。