アーセナル、シティ、リヴァプール、チェルシーと戦ったのに現在...の画像はこちら >>

パレスを率いるグラスナー監督 Photo/Getty Images

グラスナーのチームは負けない

プレミアリーグの新シーズンが開幕し、鎌田大地所属のクリスタル・パレスは“世界王者”チェルシーと対戦。0-0のドローに終わったが、チェルシーにペースを握らせない戦いぶりで勝ち点1をまずは獲得した。

VARのレビューの結果認められなかったものの、エベレチ・エゼのFKがネットを揺らすシーンもあった。

『The Athletic』は、現在チームを率いるオリバー・グラスナー監督が、クラブでもっとも成功した監督としての地位を確立するだろうと称賛している。あまり注目されていないが、現在パレスが享受している好調ぶりは、特に対戦相手を考えると驚くべきだと報じた。

パレスは昨季から数えて、チェルシー戦で10試合無敗を維持している(プレシーズンマッチは除く)。最後に敗れたのは4月17日のニューカッスル戦だが、そこから負けていない。対戦相手の中にはアーセナル(2-2)、FA杯決勝で当たったマンチェスター・シティ(1-0)、昨季最終節のリヴァプール(1-1)、そして同じくコミュニティ・シールドでのリヴァプール(PK3-2)と欧州屈指のビッグクラブが含まれており、今回のチェルシーもあわせて実に10戦中5戦が対ビッグクラブ、そして一度も負けていないのだ。

この負けない戦いぶりは確かに称賛されるべきで、昨季開始時の8戦未勝利という屈辱を晴らすに十分な戦果だ。クラブ記録は約35年前のスティーブ・コッペル率いるチームが記録した13試合無敗だが、カンファレンスリーグでのフレドリクスタ(ノルウェー)との2戦、そしてノッティンガム・フォレストとのホーム戦で負けなければこの記録に並ぶことになる。現在のグラスナー監督の契約は残り1年となっているが、確かにクラブ史に名を残すにふさわしい戦いぶりだ。

効率的で、修正力が高いグラスナーのサッカーを破るのはビッグクラブであっても難しいということが証明されつつある。今夏はエゼなどに移籍の噂があるが、昨季マイケル・オリーセを引き抜かれても持ち直したように、たとえスター選手を失ってもなんとかしてしまえるような一体感が今のパレスにはある。今季のプレミアのダークホースは、彼らなのかもしれない。


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