サンダーランドのル・ブリ監督 Photo/Getty Images
タルビら若手が躍動
今季、プレミアリーグではいくつかのサプライズが起こっている。リーグテーブルを見れば、昨季9位のボーンマスが2位。
ここまで5勝2分2敗。第9節でも強豪チェルシーを餌食にした戦いぶりは、堂々たるものだ。MFグラニト・ジャカやDFノルディ・ムキエレといった経験豊富な選手たちを獲得した大型補強も目を引いたが、中心となっているのは20代前半の若手たちだ。
「『ケムズダイン・タルビっていったい誰なんだ!?』というのが、土曜日のチェルシーファンの間でよく聞かれた質問だっただろう」と英『THE Sun』は綴った。レジス・ル・ブリ監督率いるサンダーランドは、あまり知られていない逸材たちをベテランたちに混ぜて丁寧に編成したチームで、チェルシー戦で先制されながらもアディショナルタイムに逆転して見せたように、粘り強さと団結力で見るものを驚かせている。
隠れた才能を発掘することに長けた49歳のル・ブリ監督もまた、あまり知られていない存在だった。選手としてはレンヌのセンターバックとして活躍したが、エリートチームとは縁がなく、27歳で現役を退いている。リザーブチームから指導者として経験を積んだロリアンで、若手選手にチャンスを与えながら戦術的な手腕を駆使して結果を出す指揮官との評判を得た。そこに目をつけたのがサンダーランドのオーナーで、長期的なプロジェクトを率いる人物として招聘されている。
その慧眼はアーセン・ヴェンゲルを思わせると『THE Sun』は報じており、ル・ブリは「野良猫たちを危険な黒猫に変えた」と評されている。今夏は多大な資金を費やしたが、タルビやMFノア・サディキ、GKロビン・ルーフスなど多くの若手を獲得しており、チームの躍進とともに彼らはどんどん市場価値を上げていくはずだ。
“新たなヴェンゲル”ル・ブリがどこまでサプライズを提供してくれるか、サンダーランドは目が離せないチームとなっている。

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