チェルシーが制した今夏のクラブW杯も暑さ問題が指摘されていた photo/Getty Images
メディア関係者やスタッフも危険
来年6月に迫る2026ワールドカップ北中米大会では、『暑さ問題』も大きなテーマになっている。前回のカタール大会はイレギュラーな冬季開催となったが、今回は通常の夏開催だ。
以前からアメリカ、メキシコ、カナダの共催となる今大会では暑さの問題が指摘されていて、予定されている16会場のうち14会場に危険な『高温警報』が出されている。
英『Daily Star』によると、スポーツと気候の関係を調べる専門家マデレーン・オール博士は大会のほぼ全てのゲームが猛暑の影響を受けると警告。特に正午から午後4時にかけては深刻な問題を及ぼすと不安視している。
「選手のことを心配しているわけではない。むしろ心配なのは、4万5000人から8万5000人は集まるであろうサポーター、そして長時間にわたってスタジアムに待機しているであろう1万人規模のスタッフやメディア関係者だ。そうした人々の安全をどう守るのか。これは難しい課題になる。議論は続いているが、現時点で具体的なプランはない」
アメリカの猛暑問題は今夏に行われたクラブワールドカップ2025でも起きていて、たとえばチェルシーVSフルミネンセの一戦が行われたニュージャージーではキックオフ時点で35度の気温を確認している。チェルシーのMFエンソ・フェルナンデスが「目眩がする」と語っていたが、35度は極めて危険だ。
『BBC』のサイモン・キング気象予報士は「気候変動の影響もある。史上最も暑いワールドカップになる可能性がある」と語っていて、暑さは選手のパフォーマンス低下はもちろん、サポーターや関係者全員にとって危険なものとなる。対策は不可欠だが、大会までに具体的な案は出てくるだろうか。

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