14本のシュートで7ゴールを奪う驚異の決定力 セリエA得点ラ...の画像はこちら >>

ミランでプレイするプリシッチ photo/Getty Images

ミランの頼れる得点源に

セリエA第14節を終了した段階で、得点ランク首位に立っているのがインテルFWラウタロ・マルティネスとミランFWクリスティアン・プリシッチの2人だ(7ゴール)。

興味深いのは、2人のシュート数の差だ。ここまでラウタロはリーグ戦だけで46本のシュートを放っており、それで7ゴールを奪っている。これはフィオレンティーナFWモイーズ・キーン(52本)、コモMFニコ・パス(50本)に次いでリーグ3番目に多い数字だ。

一方のプリシッチは、たった14本しかシュートを打っていない。そのうち10本が枠内に飛び、それで7ゴールを奪っている。シュートの半分がネットを揺らしているとは、驚異的な決定力だ。

『Football Italia』は、「統計には表れない、目に見えない何かがプリシッチにはある。チームが必要な時に決定力を発揮する能力だ」とプリシッチの働きを絶賛する。

前節のトリノ戦は象徴的なゲームで、0-2とリードされたところからMFアドリエン・ラビオのスーパーミドルシュートで1点を返し、後半に入ってからプリシッチが立て続けに2ゴールを奪って3-2の逆転勝利を収めた。

あの試合でプリシッチは後半20分から出場していて、放ったシュートは2本。それが2本とも得点に繋がったことになり、この決定力は驚きだ。

マッシミリアーノ・アッレグリ率いるミランは堅守速攻をベースとしており、攻撃力で相手を圧倒するようなチームではない。チーム全体でも1試合平均シュート数は全体6位となる13.6本に留まっていて、こうした戦い方で勝ち点を稼いでいくには限られたチャンスを得点へ繋げる決定力の高いアタッカーが必要となる。その役割をプリシッチがこなしており、純粋なセンターフォワードと呼べる選手が少ない今のミランにとっては実に貴重な選手だ。

プリシッチはアメリカ代表の絶対的エースでもあり、ホスト国として迎える2026W杯が近づいている。プリシッチが今の勢いをアメリカ代表に持ち込んでくれるならば、アメリカ代表はW杯でも面白い存在となりそうだ。



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