選手に指示を出すナンシー(左) photo/Getty Images
いきなり4連敗スタート
今季スコットランド王者のセルティックは10月に成績不振から指揮官ブレンダン・ロジャーズが辞任し、そこから今月3日まではマーティン・オニールが暫定的に指揮を執ってきた。
オニール体制で持ち直したかと思われたが、今月よりオニールに代わる新指揮官となったウィルフリード・ナンシー体制で再びチームは混乱し始めている。
ナンシー体制のスタートは最悪で、国内リーグでは優勝争いをするハーツに1-2で敗れ、17日にはダンディー・ユナイテッドにも1-2で敗北。ヨーロッパリーグではローマに0-3と完敗を喫し、14日に行われた国内カップ決勝ではセント・ミレンに1-3で敗れてタイトルを逃した。
英『BBC』は、そもそもなぜナンシーを招聘したのかと疑問視している。ナンシーはアメリカ・MLSで仕事をしてきた人物で、2021年からCFモントリオール、2022年からはコロンバス・クルーの指揮官を務めてきた。
コロンバスでは2023年にMLS優勝を果たし、2024年にはMLSの年間最優秀監督賞にも輝いている。とはいえ、欧州トップリーグでの経験はない。混乱気味のセルティックを指揮するのは荷が重かったかもしれない。
コロンバスでの仕事の終わりも微妙なもので、コロンバスでの試合も含めるとナンシーは直近16試合で僅か3勝しかしていない。同メディアもナンシーを招聘したセルティックの意図が分からないと困惑気味だ。
「コロンバスでの平凡なシーズンを思えば、ナンシーはいったいどうやってセルティックの仕事を得たのだろう?これが最大の疑問だ。クラブのマイケル・ニコルソンCEOはナンシーが第一候補だったとしているが、いったいどういうプロセスだったのか。どれほど厳密な選考だったのだろうか」
「分かっていることは、ナンシーがモントリオール時代からクワメ・アンパドゥをアシスタントコーチとして雇ってきたこと、そのアンパドゥとセルティックのフットボールディレクターのポール・ティスディルが12年前にエクセター・シティで一緒に仕事をしていたことだ。
セルティックは21日にリーグ戦でアバディーンと対戦するが、ここでも勝てなかった場合は早々にナンシーの立場は危ないものとなるだろう。就任したばかりとはいえ、国内で常勝が義務付けられているセルティックで4連敗は大惨事だ。混乱する監督人事は所属するFW前田大然、MF旗手怜央ら日本人選手にも影響してくるが、セルティックのフロントに次なるプランはあるか。

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