快進撃のサンダーランドに欠かせなかったベテランMFジャカの獲...の画像はこちら >>

サンダーランドに加わったジャカ photo/Getty Images

今夏の補強策が今の快進撃へ繋がった

プレミアリーグ昇格組ながら、ここまで6位に入る大健闘を見せているサンダーランド。サンダーランドは昨季イングランド2部で4位に入り、そこから昇格プレイオフを勝ち抜いて昇格を手にしたクラブだ。

どちらかといえば、今季開幕前の評価は高くなかった。

プレミア残留の可能性が最も高いと期待されていたのは、昨季2部で16失点にまとめ、勝ち点100を稼いで2位に入ったバーンリーだ。2部で見せた堅守はプレミア残留への強みになると考えられたが、その予想は大きく外れて現在19位に沈んでいる。

なぜサンダーランドは上位争いに絡めているのか。やはり今夏の補強策が大きく、フロントはプレミアの戦いへ向けて13人の新戦力を加えた。ガラリとチームの顔ぶれを変えることでバランスを崩すチームも少なくないが、サンダーランドにその問題は起きていない。

中でも『ESPN』が絶対のキーマンに挙げたのがレヴァークーゼンから加わったスイス代表のベテランMFグラニト・ジャカだ。

ジャカはレヴァークーゼンで2023-24シーズンにブンデスリーガ無敗優勝を経験しており、そんな実力者がプレミア昇格組へ移籍するのは意外な選択肢だったかもしれない。

しかしジャカに迷いはなかったようだ。決定打になったのは、2021年よりサンダーランドのオーナーを務めるキリル・ルイ・ドレフュス氏からの電話だった。ジャカは夜遅くにかかってきた電話について、次のように振り返っている。

「そろそろ寝る時間だった。
そこに電話があり、知らない番号から3回、4回とかかってきた。『これ誰?』って思ったよ。彼はキリル・ルイ・ドレフュスと名乗り、サンダーランドのオーナーだと言ってきた。正直、ジョークかと思った。クラブの人間があんな遅い時間に電話をかけてくるなんて、普通は無いことだからね」

今夏ジャカに関心を示していたクラブは他にもあり、その中にはイタリアの名門ミランも入っていたとか。さらにジャカはドイツに定住するプランも進めていたようだが、最終的にはサンダーランド行きを決めた。

「(ミランは)サンダーランドよりビッグネームだ。キャリアの中で最も選択肢が多かったと言える。でも、決めていた」

今の快進撃はジャカ抜きではあり得なかったことで、ジャカはすぐにロッカールームのリーダーになった。もはやチーム目標は残留から欧州カップ戦出場権獲得に変わっており、ここまでの前半戦は大成功だ。



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