アーセナルのマドゥエケ Photo/Getty images
システムを悪用か
チャンピオンズリーグの舞台で、アーセナルのイングランド代表FWノニ・マドゥエケが物議を醸す「PK獲得」を演じた。バイエル・レヴァークーゼン戦で、マリク・ティルマンとの接触の後に倒れ込んだプレイがVARの介入を経てPKと判定。
クロス氏によれば、リプレイ映像が映し出したのは、わずかな接触を利用して自ら倒れ込むマドゥエケの姿だったという。同氏はこれを「倒された」のではなく「倒れることを選んだ行為」だと指摘。解説者のマーティン・キーオン氏が判定を擁護する姿勢を見せた一方、「キーオン、ミケル・アルテタ、そしてVARを操作している愚か者たちを除けば、この判定が正しいと思った人は地球上に一人もいない」と痛烈に批判した。
さらにクロス氏は、問題の本質がVARの運用にあると主張する。本来はダイブを排除するために導入されたシステムが、結果として「わずかな接触でもPKを誘える」という環境を生み、選手が制度を利用する行動を助長している可能性があるという。アーセナルOBであるキーオン氏が擁護的な見解を示したことも含め、VAR運営の在り方に疑問を投げかけている。
テクノロジーによって判定の正確性を高めるはずだったビデオ判定が、逆に「演技」の価値を高めてしまう。今回の一件は、現代フットボールが抱える新たなジレンマを浮き彫りにしたと言えるかもしれない。

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