メディアを襲った戦慄の瞬間 Photo/Getty Images
取材が招いた誤解
北中米ワールドカップを前に、南アフリカで取材を続けていたメディア陣を戦慄の事態が襲ったようだ。『MARCA』が伝えている。
メキシコの大手放送局『TUDN』のリポーター、フリオ・イバニェス氏が、滞在先のホテルで突如として武装集団に拘束されたのだ。SNSでのライブ配信中に重武装の男たちが部屋へ乱入する様子は瞬く間に世界中へ拡散され、サッカー界に大きな衝撃を与えている。幸いにも同氏はすでに解放され無事だが、取材現場がいかに危険と隣り合わせであるかを物語る事件となった。
同僚の著名ジャーナリスト、ダビド・ファイテルソン氏の証言によれば、拘束の理由は信じがたいことに「テロ容疑」だった。事の発端は、イバニェス氏らが番組の演出のためにドローンを飛ばしたことにある。最新技術を駆使した空撮は現代のスポーツ取材では一般的だが、運悪くその飛行ルートの近くにユダヤ系の学校が存在していた。現地の治安当局や関係者はこれを「テロ攻撃の下見」と誤認し、即座に重武装の部隊をホテルへ送り込むという強硬手段に出たのである。
事件当時、イバニェス氏は何が起きているのか全く理解できず、銃を突きつけられる中で極限の恐怖を味わったという。ファイテルソン氏は「ドローンはあくまで取材のためだったが、周囲の環境がそれを許さなかった。テロリスト扱いされるなんて、冗談にもほどがある」と憤りを隠さない。
サッカーなどのイベント運営における安全確保の難しさが改めて浮き彫りになった。

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