9月14日(日)の放送では、人前で話すことができない10歳の息子を持つ母親の悩みに、江原がアドバイスを送りました。
江原啓之
<リスナーからの相談>
発達特性を持つ10歳の息子がいます。場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)という症状があり、幼稚園に入園した当初からお友達や先生と会話ができず、コミュニケーションが取れずにいます。
学校では孤立し、友達がいません。その反面、家では甘えん坊で、快活に陽気に笑って話します。しっかりとした口調で、調べた惑星の話を熱心に語ることもあります。精神科に通院していますが、先が見えません。これから、息子にどのように接していけば良いのか迷っています。ご助言いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
<江原からの回答>
場面緘黙症のお子さんは、その子なりの悩みがあると思います。個性として良いと思うんだけれども、例えば、ちょっと接点はあるけれど、その子のことをよく知らない人から「これどうぞ」って言われたときに、「ありがとう」が言えなくて、「ありがとうは?」「お礼も言えないの!」なんて怒られてしまうこともある。そういうことの積み重ねで、より悪化してしまうこともあるようです。
場面緘黙症っていっても、十人十色だから難しいですよね。対処法を助言してほしいとのことですが、私は専門家ではないので何とも言えません。ただ、私が思うのは、親御さんのサポートが一番かな、と。
まず、基本は自然に。例えば、子どもが欲しければ、「欲しい」と言うのと同じで、自然に思いが口に出るようにしていけば良い。家族のなかでは話すんだから、全くお話ができないわけではなく、他人との関わりができない、ということだと思うんです。
あとは、親御さんのサポート。大変かもしれないけど、その都度その都度、「ありがとうね」とか、代わりに言ってあげる。たまたま私の知っているところに、場面緘黙症のお子さんがいらっしゃる家があるんだけど、親が言わないんです。
親がサポートすることが大事。親御さんがやっぱり同じように振る舞うんです。基本、普通に生活はできている。
親が率先して喋ったりやったりして、子どももサポートしていくと、だんだん馴染んでいく。年齢と共に少しずつほぐしていくっていうことが大切なんじゃないかなと思います。
人それぞれ、いろんな個性の人たちがいるから、共に生きる、共生するということが大切で。こんな気持ちで皆生きられたら良いですね。

江原啓之、奥迫協子
●江原啓之 今夜の格言
「想いが満ちて言霊(ことたま)となります」
<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子