7月13日(日)の放送では、リスナーから届いたさまざまな相談に、江原がアドバイスを送りました。
江原啓之
<リスナーからの相談>
私は今、障がい者就労施設で支援をする職員として働いています。障がいを持った人のなかには、他害行為をするなど、悩ましい問題を抱えた人もいます。私たち職員は、その人たちが社会で生活していけるよう、そういった他害行動が起こらないように声掛けをしたり、自分で気持ちを落ち着かせるような方法を一緒に考えて実践したり、医療に頼って服薬してもらうなど、いろいろな対応をしています。
しかし、彼らが自分たちの行動を変えることは、難しいと思っています。思考力や知的に障がいを抱えており、またある程度年齢が高く、もう思考が固まってしまっているためです。そのような人たちが変わるためには、どう支援すべきなのでしょうか。
支援の世界で、そのような人たちをも変化させることができる人は、一握りいると思います。ただ、それ以外の人たちはどのような心掛けで、彼らを支援することが必要でしょうか。
<江原からの回答>
まず一言申し上げたいのは、「俯瞰すること」。誰でもそうですが、そのなかにいると、“井の中の蛙”になってしまいます。毎日そのなかだけで生きていると、自分が見えなくなります。どんなご職業でも、まずは俯瞰して見ることを覚えてほしいです。
もう1つ、私のモットーをご紹介しましょう。それは「横着は敵」です。こうしたことを考えるときには、みんな策を講じるとか、方法論に走りやすいですよね。大変なお仕事だとは思いますが、方法論だけに走るのは良くありません。あまり「こうしなきゃ、ああしなきゃ」と画一的に考えず、一人ひとりのケースに合わせて対応するのがよろしいかと思います。だから、そうしたときに「横着は敵」という言葉を思い出してください。その都度、その都度、やるしかありません。
そしてちょっと厳しいことを申し上げると、あなたは職員として働いているんでしょう? それがお給料になるのですから、横着せずに働きましょう。確かに大変なお仕事だと思いますよ。でも、どんな仕事でも、仕事はみんな大変です。そして、どんな仕事でも、楽しむことはできる。そこでも大切なのは、「横着は敵」です。

奥迫協子、江原啓之
●江原啓之 今夜の格言
「他人(ひと)を差別する者は、自分を差別します」
<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子