株式会社ジャパンエフエムネットワークが制作する全国JFN系列22局ネットで放送中のラジオ番組「となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ」。意外とあなたの近くにある、地元で活躍するカイシャ。
「そこに辿り着くまでの話」や「事業への想い」など、明日へのヒントになる話から、地域のお気に入りスポットまで、地域に密着してお届けする企業応援ビジネスバラエティプログラムです。パーソナリティは小堺翔太が務めます。

12月13日(土)の放送では、株式会社バルコス代表取締役の山本敬(やまもと・たかし)さんをゲストにお招きして、創業までのお話や、映画「遥かな町へ」と同社の関わりについて伺いました。

「倉吉に帰りたい」がバッグメーカー創業の原点! 世界が認める...の画像はこちら >>

(左から)パーソナリティの小堺翔太、株式会社バルコス代表取締役・山本敬さん、アシスタントの板花とーや(エフエム山陰)



◆「倉吉に帰りたい」という思いから創業

株式会社バルコスは「倉吉から世界へ」を合言葉に、国内外の店舗やネット販売を通して幅広く展開する、鳥取県のバッグメーカーです。イタリア・ミラノで開かれる世界最大級のハンドバッグ展示会「MIPEL(ミペル)」にジャパンブランドとして唯一継続的に出展し、デザイン賞などを何度も受賞。他にもニューヨークやパリの展示会に出展するなど、倉吉のバッグを世界に向けて発信中です。そのあくまでも“ものづくり”にこだわったバッグは、デザイン力、商品力ともに世界で高く評価されています。

大阪府出身の山本さんは、中学高校時代を鳥取県・倉吉市で過ごし、その後は東京の学校へ進学。雑誌のフォトグラファーとして働いていましたが、「倉吉に帰りたい」という思いが強くなり、1991年にUターンする形で株式会社バルコスを創業します。

倉吉に帰るために創業したと話す山本さんは、「本当に何をやるかもまったく決めずに帰ってきちゃったんですよ」といい、会社設立後のビジョンも思い描くことができなかったと当時を振り返ります。その頃、山本さんの母が経営する女性洋品店があり、ファッションにまつわることを調べてみたところ、日本のバッグ市場が非常に小さいことを知り、「“これだったら日本一になれるかも”と、強くそう感じたのを覚えています」とコメントし、そこでバッグを商材として扱うことを決心したといいます。

とはいえ、最初から順調だったわけではありません。
問屋には相手にしてもらえず、ようやく仕入れることができた商品もまったく売れない日々が続いたといいます。そこで山本さんが思いついたのは、仏具店など地元の企業で販売イベントをさせてもらうというアイデアでした。「仏壇屋さんって、地域のお家のことをみんな知っているじゃないですか。“これはいけるかも”と思って販売イベントをさせてもらったんですけど、もうまったく売れず……」と振り返りますが、こうしたイベントを継続していくうちに突破口が開きました。

「電器屋さんでやったら、ちょっと売れたんです。今度はインテリア用品を売っている家具屋さんでやってみたら、もっと売れて。本格的に売れるようになったのは、ブティックさん、呉服屋さん、宝石屋さんでの販売イベントでした」と話す山本さん。次第に事業は軌道に乗り始め、全国でイベントをおこなうまでになり、創業から事業が安定するまでのプロセスを振り返ってくれました。

◆オープンしたばかりのおすすめおでかけスポット

山本さんに、鳥取県のおすすめスポットを伺ってみると、鳥取県立美術館からほど近い場所に位置する、「BARCOS集いの森」を挙げます。2025年4月にオープンしたばかりの、ショップやレストラン、カフェなどが集う複合施設です。

山本さんは「うちのレストランとショップが一緒になっているんですけれど、スイーツはアップルパイを取り扱っています。本社の横でもカフェをやっているのですが、そこでアップルパイをずっと作っていて、すごく好評です。
生産した分は即完売してしまいます」とアピール。「これからの季節は特にアップルパイとコーヒーはすごくいい組み合わせかと思います」と、リスナーに向けて呼びかけました。

◆倉吉が舞台の映画「遥かな町へ」に協力

2026年秋に公開される映画「遥かな町へ」。鳥取市出身の漫画家・谷口ジローさんの原作を映画化した作品で、劇中では昭和30年代の倉吉市が描かれています。実は株式会社バルコスも映画作りに出資・参画という形で携わっています。

原作漫画について、山本さんは「自分が青春を過ごした街が舞台の漫画があるんだ、と。僕のバイブルでした」とコメント。錦織良成(にしこおり・よしなり)監督と個人的な付き合いがある山本さんは、「この『遥かな町へ』のタッチと、錦織監督のタッチがすごく相性がいいんじゃないかと思って」と、期待を寄せます。

協力を決めた理由について、山本さんは「海外の映画祭に挑戦したいと思っているんですけれど、スクリーンに弊社のロゴが出てきて、そして映画が始まるみたいなことができたら、これほどの企業ブランディングはないと常々思っていました」と話し、「本当に地元の方がいろいろと支援してくださっています。まだまだクラウドファンディングも継続していますので、ぜひお願いできたらなと思っています」と締めくくりました。


<番組情報>
番組名:となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国22局ネット
パーソナリティ:小堺翔太
番組Webサイト:https://jfn.co.jp/lp/tonarinokaisha/
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