鷲見玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ALFALINK presents BRAND NEW LINK」(毎週土曜 7:00~7:25)。ひとつの成功に満足することなく、新たな分野へと越境し挑戦を続ける人。
既存の枠にとらわれず、業界に新しい潮流を持ち込み、ゲームチェンジを起こしてきた企業。そうした方々をゲストに迎え、挑戦にまつわるエピソードや発想の原点、そしてこれから目指すヴィジョンについて伺っていきます。

今回の放送は、先週に引き続き企業ベースフード株式会社 CEOの橋本舜(はしもと・しゅん)さんをゲストに迎え、BASE BREAD(ベースブレッド)の商品開発、マーケティングで意識したポイントについて話を伺いました。

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(左から)ベースフード株式会社CEO 橋本舜さん、パーソナリティの鷲見玲奈



◆健康とおいしさの両立に成功したベースフード

ベースフード株式会社は、2016年4月に創業された食料品メーカーです。前回は、橋本舜さんがDeNAから独立し、起業に至った経緯を紹介しました。今回は、同社の商品開発とマーケティングの舞台裏に迫ります。

「主食をイノベーションし、健康を当たり前に」というミッションのもとスタートしたベースフードですが、意外にも最初に手がけたのはパンではなくパスタでした。橋本さんは、「生地を切れば麺になり、発酵させて焼けばパンになる」という発想から、まずパスタの開発に着手したといいます。その後、この技術を応用する形で、パンやクッキーへと展開。現在では焼きそばや菓子類など、商品ラインナップは多岐にわたっています。

そんななかで誕生したBASE BREADは、今やコンビニの定番商品として定着していますが、その裏には段階的な成長戦略がありました。橋本さんはコンビニを「メーカーにとっての“甲子園”」と表現し、いきなり参入するのではなく、まずは自社ECやインターネット販売で実績を積み重ねたと振り返ります。
オンライン上に商品を置くことで、そこから得たフィードバックを基に商品を改良していき、顧客の支持を得たうえで、コンビニという大舞台に挑んだのです。

さらに、地道な営業活動も欠かせませんでした。商品改良を重ねながらバイヤーに何度も足を運び、「置いてください」と伝え続けた結果、徐々に評価を獲得。「毎回足を運ぶたびにおいしくなっていく」という積み重ねが、最終的な導入につながりました。また、コンビニで独自の棚を設けている理由についても言及します。一般的なパンより価格が高いため、その価値をしっかり伝える必要があったといい、「この値段の理由は健康価値にある」と理解してもらうための工夫だと説明します。

創業当初、「健康=おいしくない」というイメージは根強いものでした。しかし、橋本さんは「健康なものはおいしいっていう価値観をベースフードが広げてきたという自負がある」と語ります。かつての「まずいから効く」という常識を覆し、「普通の食品を健康にする」という発想で商品開発を続けてきました。

その結果、いまでは「ベースフードがあったから、おいしい健康食品が成立するという認識が広がった」と評価されるまでになりました。健康とおいしさを両立させるという挑戦は、着実に市場の常識を塗り替えつつあります。

コンビニのパン棚で“異彩”を放つ理由 ベースフードCEO橋本舜が語る「健康とおいしさ」の勝算

パーソナリティの鷲見玲奈



◆体と心が健康になる食品を広げていきたい

この10年で、日本の食品業界、特に機能性食品を取り巻く環境は大きく変化してきました。
そうしたなかで、橋本さんは消費者の意識について「ますます健康志向になっている」と実感を語ります。たんぱく質やビタミンC、抗酸化といった個別の栄養素に注目が集まる波はありつつも、「健康志向自体はずっと高まっている」という流れは変わらないといいます。さらに、アンチエイジングや病気予防といった観点も含め、「食欲と同じぐらい“健康欲”があると思います」と自身の考えを述べました。

こうした健康志向の高まりのなかで重要になるのが、栄養バランスへの理解です。橋本さんは、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の違いに触れながら、食物繊維や飽和脂肪酸といった観点から、組み合わせの重要性を指摘します。たとえば肉と豆腐を組み合わせた料理のように、自然とバランスが取れる食事は理想的な形の一つです。そして、ベースフードの取り組みを通じて「自然と健康の情報が入ってくる」こと自体にも価値があるといいます。

また、健康を習慣として続けるためには、知識と手軽さが欠かせません。ベースフードの定期購買サービスを利用することで、ユーザーは健康へのアクセスを日常的に得ることができます。橋本さんは「知識さえあれば我慢しなくてもいい」と語り、極端な制限ではなく、無理なく続けられるバランスの重要性を強調します。発言を受け、鷲見も「ベースフードはパンだけじゃなくて麺やクッキーなど、飽きずに続けられるのも魅力ですよね」とうなずきました。

特にパンは調理不要で手軽に食べられることから、高齢者にとっても取り入れやすい食品です。
橋本さんは、健康寿命の延伸に寄与したいという思いを語る一方で、「新しい食生活への抵抗がある層にも受け入れられるよう、徹底的においしさを追求している」といいます。あんぱんなど、従来の食文化に寄り添った商品開発もその一環です。

さらに橋本さんは、今後の展望として「健康を当たり前にする仲間でありたい」と語ります。健康とは単に体の状態だけでなく、「健体康心」、すなわち健やかな体と安らかな心の両立を意味します。「おいしくないものを我慢して食べるのは、心にとって健康ではない」という言葉からは、食の楽しさを重視する姿勢がうかがえます。また、「健康は一人では続かない」という考えのもと、仲間とともに楽しむことの重要性も強調しました。

AI技術が進展する時代においても、人間の幸福や健康を追求する意義は変わりません。橋本さんは、テクノロジーを活用しながらも「AI時代のヒューマニティを高めていく存在でありたい」と語ります。その先に見据えるのは、日常的に食べるパンや麺が自然と栄養バランスを備え、多くの人が元気に暮らす社会です。そして、日本発の健康的なライフスタイルが世界へ広がり、「それを誇らしく感じられる未来」を目指しています。

<番組概要>
番組名:ALFALINK presents BRAND NEW LINK
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:鷲見玲奈
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/brand_new_link/
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