全国各地でSDGsにつながるユニークな活動をしている方に直接お話を伺う「今週の深掘り」のコーナーでは、9月1日~10月31日まで実施中の秋の「緑の募金」運動に注目。今回の放送では、みどりの普及に尽力する「2025ミス日本みどりの大使」の佐塚こころさんをゲストにお迎えしました。
(左から)パーソナリティの川久保秀一、佐塚こころさん、横田香峰
◆「みどりの大使」が日本の緑化運動を紹介!
新緑から紅葉へと移ろう季節は、森の魅力が一層深まる時期です。そんな秋に全国で展開されているのが「緑の募金運動」です。みなさんから寄せられた募金は、公益社団法人 国土緑化推進機構及び各都道府県緑化推進委員会を通じて森の保全や育成に活用されています。森は放っておくだけでは守れず、人の手で整備しながら豊かな循環を生み出すことが大切です。
公益社団法人 国土緑化推進機構は、国民参加による森林づくりを推進しています。毎年春と秋におこなわれる「緑の募金」や、災害で失われた森を再生するための「使途限定募金」など、さまざまな取り組みを展開。寄せられた募金は、国内外の貴重な森林を守り、育てるために活用されています。
かつて日本では、明治時代の産業発展や戦争、戦後の復興などで大量の木材が必要とされ、大規模な伐採が進みました。荒廃した国土を前に、「森を取り戻そう」という声が各地で上がり、多くの国民や企業の協力、そして募金の力によって今日の緑豊かな日本が形づくられてきました。
この日ゲストにお迎えした「2025ミス日本みどりの大使」の佐塚こころさんは、各地のイベントや林業の現場を訪れるなかで、「森林に関わる方々はそれぞれに熱い思いを持ち、とても温かい人ばかり。現場に行くたびに感動します」と話します。
また「日本の国土の約7割が森林に覆われており、日本は世界でも第3位(OECD加盟国のなかで)の森林国なんです」と佐塚さん。豊かな自然を誇る一方で、世界には違法伐採や農地転用によって森林が失われている地域もあります。逆に中国やインドなどでは植林によって森林面積が増加している例もあり、各国で森を守る取り組みはさまざまな形であると解説しました。

(左から)パーソナリティの川久保秀一、佐塚こころさん、横田香峰
◆森林やみどりを豊かにする「緑の募金」に参加しよう!
毎年春には「全国植樹祭」が開催されます。これは国土緑化運動の中心的な行事で、1950年に山梨県で始まりました。天皇皇后両陛下もご臨席されるこの式典は、47都道府県を巡回しながら続けられています。
今年は埼玉県秩父市(秩父ミューズパーク、秩父市・小鹿野町)で開催され、全国各地から森林や林業木産業などの関係者の方や緑化関係の方々が集い、約4,500人が参加しました。式典会場の隣に位置する会場にて、くぬぎやこならなどの苗木を植樹したといいます。
「植樹するときは長靴を履いて手袋をつけてスコップを持ち、苗木が植わるような穴を掘ります。苗木を入れたらその上から土をかぶせて、倒れないように苗木の周りを足で踏み固めて1本の植樹が終わります」と佐塚さんは説明します。
式典会場に隣接しているおもてなし広場では、秩父の特産品や工芸品の販売がおこなわれ、埼玉県の森林林業観光などに関するさまざまな展示物や伝統芸能が展開されました。イベントを振り返った佐塚さんは、「苗木はまだ小さいですが、何十年後には一つの森を作るような大きなものになっていることを想像したら感動しました」と植樹祭を振り返ります。
さらに秋には「全国育樹祭」が開かれます。今年は10月4日(土)と5日(日)に宮城県で開催されます。全国育樹祭は木を植えるだけではなく、守り育てることの大切さを国民に伝えるために開催されているものです。
そんな森を育てる取り組みを支えているのが「緑の募金」です。募金の方法は多岐にわたり、家庭や学校、街頭での募金のほか、企業や職場単位での協力もあります。さらにコンビニのレジ横の募金箱、寄付金付き商品、自動販売機、そしてインターネットを通じた寄付など、日常のなかで気軽に参加できる仕組みが広がっています。
9月と10月は「秋の緑の募金」月間です。豊かな緑を守り次の世代につなぐため、さまざまな活動が全国でおこなわれています。
<番組概要>
番組名:ロコラバ-LoCo Lovers-
放送日時:毎週日曜日 11:00-12:30
パーソナリティ:川久保秀一、横田香峰(アシスタント)
番組Webサイト:https://musicbird.jp/cfm/timetable/loco/