7月30日(水)のテーマは「NYのZ世代が熱い視線! 無人ロボ卓球場チェーン『ピング・ポッド』が人気急上昇の理由」。物価高騰が止まらないアメリカで、Z世代は普段どのような遊び方をしているのかについてラボのメンバーが話し合いました。
※写真はイメージです
◆止まらぬインフレ… Z世代は友達とどんな遊び方をしている?
先日、日米政府が関税率で合意しましたが、アメリカのインフレは止まらず、むしろこれまで企業が吸収していた関税分が間もなく消費者に転嫁されるのではないかという懸念も高まっています。そうしたなかで、Z世代は夏をどう楽しんでいるのでしょうか?
若者のハングアウト(気軽な外出)といえば、飲み会や外食が定番です。しかし、昨今のアメリカでは、そのスタイルは少しずつ変わってきているようです。外食に代わる新しい商業施設も生まれています。
まずはラボのメンバーに、最近外食をしているかどうかについて聞きました。
ミクア:もう外食って、ほとんどしなくなったなぁ。昨日、本当に久しぶりにピザを食べたけど、何ヵ月ぶりだろうって感じ。基本的には、最近はずっと自炊しているよ。特にファストフードとか前ほどおいしく感じないし、魅力がないんだよね。
アニー:ほんとそれ。今、外食ってマジで高いよね。インフレもあるしさ。ファストフードでさえ、セットを頼んだら普通に15ドル(約2,200円)とかするし、メニューによっては20ドル(約3,000円)超えるし。
テオ:僕は最近シェイクシャックに行きすぎているんだけどさ。「この食事の代金を払うには、僕は何時間働けばいいんだろう?」って考えるようになったよ。「このご飯に1時間半分働いた価値ってあるのかな?」みたいな。それより、スーパーでタコスの材料を買って、2日分くらい作ったほうがいいかもって。
ミクア:私は外食するとき、最低でも税金とチップ込みで30ドル(約4,500円)はかかっている気がする。ちょっといいレストランだと、もう40ドル(約6,000円)超えは当たり前。しかも私、いろいろなメニューを食べたいタイプだから、前菜とかメインとか頼んでいたらあっという間。
最近はみんなで寿司の盛り合わせとかを買って、誰かの家で飲み物を作って食べたりすることが多いかな。しかも、うちらのグループって食の好みがバラバラで、レストラン選ぶのも毎回大変だったし、「じゃあもう他の楽しみ方をしよう」って感じになっている。
現在は円安傾向なので、日本人の肌感覚としてはさらに割高に感じるかと思いますが、長年ニューヨークで暮らすシェリーも「ここ数年で、外食代は最低でも2割増しくらいになった感じがします。だからスーパーで食材や飲み物を買って、誰かの家で料理をしたり、テイクアウトを買ってきたりすることが多いです」とコメントします。調査によれば、Z世代の7割が、外食よりテイクアウトやデリバリーを好むという数字もあります。
◆アメリカでも「食事のシェア」が見かけられるように
ここでアニーが、外食を安く済ませるコツとして、以下のような意見を述べました。
アニー:友達と遊ぶときはよく行くお店とかをちょっと見て回ったり、ウィンドウショッピングしたりしている。それで「何か食べよう」となったら、できるだけ安く済ませたいから、お得なセットとか、3人でシェアできるメニューを探して、「これ分けよう!」みたいな感じで食べているよ。
ファストフードでは、セットを分けあったり、大人でもキッズセットを頼んだりする人が多いようです。
またちょっといいレストランでは、これまでの習慣だとアメリカ人は1人1人前の料理を頼むことが普通でした。日本のように仲間とシェアして食べることは多くありませんでしたが、最近では節約のために食事のシェアをする人たちを見かけるようになりました。
これに対抗するために、レストラン側は一品の量を減らしてシェアしにくくしたり、あえてシェア用の大皿料理を高めの値段で提供するなどの対策をしています。アメリカではインフレによって、外食文化そのものも変貌しつつあります。

(左から)ミクア、シェリー、ヒカル、ノエ、シャンシャン、メアリー/©NY-Future-Lab
◆無人卓球場が密かなブーム?
物価高騰によって若者のハングアウト文化も変わりつつあるなかで、少しでもお金を節約したい若者の熱い視線を浴びている遊びの施設があります。それが無人卓球場の「ピング・ポッド」。いったいどんな施設なのでしょうか。
テオ:最近「ピング・ポッド」っていう卓球場にハマっているんだ。ネットでテーブル予約して行くんだけど、そこはスタッフがいなくて、カメラで管理されているだけの無人の施設なんだよ。予約したらその時間は卓球台を自分たちだけで使えて、めっちゃ快適。誰もいないから気楽だし。
シェリー:えっ、最近の子って卓球好きだったの?
テオ:というか、友達と一緒に室内で過ごせて、あんまりお金がかからない場所があるってだけでいいよね。飲み物も自分たちで持ち込めるし、なんでもありって感じで。
安くて気軽に使える無人の卓球施設、ピング・ポッド。アプリで申し込めて飲み物などは持ち込み自由、しかも24時間営業とのことで、ニューヨークの若者の間で密かなブームです。店舗は繁華街にあり、プロの卓球選手から、ただ安く遊べる場所を探している若者にも人気になっています。今後どんどんフランチャイズを増やしていく予定があるとのことで、もしかすると全米に卓球ブームが起こるかもしれません。
<番組概要>
番組名:NY Future Lab
放送日時:毎週水曜日18:40~18:55放送
出演:シェリーめぐみ
番組Webサイト: https://www.interfm.co.jp/nyfutureweb
特設サイト:https://ny-future-lab.com/