2月15日(日)の放送テーマは、「今すぐできる! エレベーター・エスカレーターの安全対策」。国土交通省 住宅局の田中翔(たなか・しょう)さんから、エレベーター・エスカレーターでの過去の事故事例、安全対策について伺いました。
左から:村上佳菜子、田中翔さん、杉浦太陽
◆2006年発生のエレベーター事故はなぜ起きた?
エレベーターやエスカレーターは、生活の上下移動に欠かせない存在ですが、その身近さとは裏腹に、今も利用時における事故が発生しており、それによって命が失われるケースもあります。
今なお多くの人の記憶に残っているのが、2006年に東京都港区の集合住宅で起きたエレベーター事故です。当時、高校2年生の男子生徒が、自転車を引きながら後ろ向きでエレベーターを降りようとしたところ、扉が開いたまま突然エレベーターが上昇。男子生徒は、(エレベーター内部の)床と乗り場(12階)天井部分に挟まれ、命を落としました。
この事故について、田中さんはロープ式エレベーターの基本的な仕組みから説明します。ロープ式エレベーターは、「かご」と「おもり」をロープでつないで滑車とモーターで上下させる構造で、停止時はブレーキをかけて止まります。
このブレーキ部分が摩擦などによって劣化すると、かごをしっかり止めておくことができず、滑って動いてしまう可能性があり、「20年前のエレベーター事故は“ブレーキパッドがすり減りすぎてしまった”という機器の構造上の問題で、点検が不十分であったことなどが要因となり起こったものです」と解説します。
この事故をきっかけに、2009年には建築基準法が改正され、エレベーターの新設や全面リニューアル時に「戸開走行保護装置」の設置が義務づけられました。これは、ドアが開いたままエレベーターが動こうとした際に異常を感知し、即座に緊急停止させる装置です。
しかし、全国に約78万台あるエレベーター(2024年度時点)のうち、この装置が設置されているのは4割未満しかなく、約47万台はいまだ設置されていない状態です。
こうした状況を受けて、国は安全装置設置にかかる費用の一部を補助する制度を設け、建物所有者に対して設置を呼びかけています。なお、費用面についてはエレベーターの種類や状態によって異なり、1基あたり数百万円から数千万円と幅があります。
今回、先ほど紹介した20年前の事故で、息子を亡くした市川正子さんからコメントをいただきました。市川さんは、同じ悲劇を繰り返さないために「赤とんぼの会」を立ち上げ、20年にわたりエレベーターの安全対策を訴え続けています。
<赤とんぼの会代表 エレベーター事故被害者遺族 市川正子さんの言葉>
「エレベーター戸開走行事故で、突然奪われた16歳の命。息子はあの日、野球班の先輩たちとバットを購入したあと、いつものようにマンションのエレベーターに乗りました。
12階にエレベーターが止まり、扉が開き、息子が降り始めている最中に突然エレベーターが上昇、かごの床面と乗り場の入り口の上の枠との間に挟まれました。まだ、かごのなかに乗っていた女性に「助けてください」と、買ったばかりのバットを差し出したと聞いています。
奪われた命は、二度と帰らぬ大切な命です。エレベーター戸開走行事故を繰り返さないためにも、1つのブレーキに不具合が起きたとき、もう1つのブレーキが必要なのです。エレベーター利用者の安全は、すべてのエレベーターに戸開走行保護装置の設置です。
このメッセージに、杉浦も「確かに費用はかかると思いますが、そもそもエレベーターの耐用年数は20~30年と言われているそうですから、安全装置が設置されていない場合、後回しにはできない問題なんです」と強調します。
◆エレベーター・エスカレーターを安全に利用するために
続いて、利用するときに意識したいエレベーター・エスカレーターでの安全ポイントを紹介します。「戸開走行保護装置」が設置済みである場合、それを利用者が認識できるように「戸開き走行防止マーク」で表示する任意制度があります。
エレベーターは年に1回、法律により国が定めた検査を受けることが義務づけられており、多くの場合“検査済み”であることが、かごの内部に表示されています。田中さんは「エレベーターの事故を少しでも減らすためには、日頃からそれを利用する私たち一人ひとりが、安全対策に目を向けることが大切です。ぜひ、乗る前には『戸開き走行防止マーク』、乗ったら『検査表示』、この2つを気にしてみてください。皆さんの意識が安全対策につながります」と語ります。
◆エスカレーターの「非常停止ボタン」の場所って分かる?
続いては、エスカレーターの安全な利用方法についてです。現在、日本では片側を空ける乗り方が慣習となっている場所が多く見られます。ただ、小さな子どもや介助が必要な人のなかには、保護者や介助者と並んで乗ったほうが安心な場合があります。また、片側に麻痺があり、左右どちらかの手すりにしかつかまれない人もいます。こうした理由から、国土交通省ではエスカレーターの利用方法として「二列で立ち止まる」ことを推奨しており、これは安全面だけでなく、輸送効率の面でも効果があるとされています。
歩く人の割合にもよりますが、両側に立って乗るほうが、結果的に混雑の緩和につながる場合があり、ロンドンでおこなわれた実験では、二列で立って乗ることで、輸送効率が約30%向上したという結果も報告されています。
その一方で、日本ではエスカレーター利用中の事故が増加しています。日本エレベーター協会によると、公共交通機関や商業施設などで発生した事故は、2023年と2024年の2年間で2,060件にのぼり、5年前の調査から510件増えました。事故の発生場所は公共交通機関が最も多く、原因は“転倒”が最多、次いで“挟まれ”“転落”が続いています。
田中さんは、歩行する人がいると、転倒事故などにつながるおそれがあるとし、「特に高齢者や小さな子ども、視覚障害のある方、片側に麻痺のある方、介助者を伴う利用者にとっては危険が大きいです。ですので、エスカレーターに乗る際は手すりにつかまり、二列で立ち止まって利用してください」と呼びかけます。
万が一、エスカレーターで転倒した人や、衣服が巻き込まれるなどの危険な状況を見かけた場合は、まず周囲に「手すりにつかまってください」と声をかけ、赤い非常停止ボタンを押してください。「非常停止ボタンは、多くの場合、乗り口や降り口付近に設置されています。声かけは、転倒による二次被害を防ぐためです」と解説します。日頃から利用するエスカレーターの非常停止ボタンの位置を確認しておくことも大切です。
小さな心がけが、事故を防ぐ大きな力になります。最後に田中さんは「エレベーターやエスカレーターを安全にご利用いただくために、日頃から安全対策に気を配り、正しい利用をお願いします」とコメントしました。
番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「エレベーターとエスカレーターの安全対策」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず、村上は注目ポイントとして“エスカレーターはいろいろな方が利用します。二列で立ち止まりましょう!”と注目ポイントを挙げると、杉浦も「二列って意外とみんなやっていないからね」と同意します。そんな杉浦は、“エレベーターの利用者は「戸開走行保護装置」のマークを確認しましょう”を注目ポイントに挙げました。
左から:杉浦太陽、村上佳菜子
<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm
![LDK (エル・ディー・ケー) 2024年10月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61-wQA+eveL._SL500_.jpg)
![Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2024年 10月号[日本のBESTデザインホテル100]](https://m.media-amazon.com/images/I/31FtYkIUPEL._SL500_.jpg)
![LDK (エル・ディー・ケー) 2024年9月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/51W6QgeZ2hL._SL500_.jpg)




![シービージャパン(CB JAPAN) ステンレスマグ [真空断熱 2層構造 460ml] + インナーカップ [食洗機対応 380ml] セット モカ ゴーマグカップセットM コンビニ コーヒーカップ CAFE GOMUG](https://m.media-amazon.com/images/I/31sVcj+-HCL._SL500_.jpg)



