笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。
2月28日(土)の放送は、LINEヤフー株式会社 サステナビリティ推進CBU CSRユニット 災害支援推進マネージャーの安田健志(やすだ・たけし)さんをお迎えして、企業における防災の取り組み、デジタルを活用した防災情報発信について話を伺いました。

「LINE」は東日本大震災がきっかけで誕生!? LINEヤフ...の画像はこちら >>

(左から)安田健志さん、笹川友里



安田健志さんは2005年にヤフーへ中途入社し、トップページのリニューアルや東日本大震災時の震災対応などを担当した後、DeNAに転職。ゲームやヘルスケア事業の責任者を経て、ヤフーへ再入社。現在は防災減災、災害対応業務に従事。災害・防災情報サービスや被災地支援を統括する災害支援推進マネージャーとして、企業の枠を超えた連携にも尽力しています。

◆LINEが生まれたきっかけとは?

コミュニケーションアプリ「LINE」と、インターネットメディア「Yahoo! JAPAN」という、日本の生活インフラとも言えるサービスを展開するLINEヤフー株式会社。同社で災害支援推進マネージャーを務める安田さんは、特に災害が起きる前、いわゆる平時の取り組みに注力していると言い、「平時における情報での啓発活動や、コンテンツの制作をおこなっております。有事においては人、物、金、情報という側面で被災地を支援しています」と話します。

実は、LINEは東日本大震災をきっかけに誕生したアプリという背景があります。当時、大規模な通信の輻輳(ふくそう/回線が集中して混雑した状態)によって電話がつながりにくくなる状況が続きました。そこで、デジタルの力で何かできないかと考えた当時のLINE社が「コミュニケーションアプリを作って、大事な人とのホットラインがつながるようにしよう」ということでLINEがリリースされました。この事実に、笹川も「知らなかったです!」と驚きます。


◆LINEヤフーが考える"防災"の軸

災害対応では、正確性やスピード、支援物資の受け渡しなど、考慮すべき要素が数多くあります。そこで、笹川が「限られた時間のなかで、何を優先すべきでしょうか?」と尋ねると、安田さんはCSR(企業の社会的責任)の目線で明確な軸を示します。それは「被災者を最優先に考えること」です。災害を完全にゼロにすることはできません。だからこそ、「被害をできるだけゼロに近づけるための取り組みが重要です」と強調します。その鍵となるのが、平時からの知識の啓発と情報の共有です。「災害は必ずどこかで起きる」という前提のもと、平時から知識の啓発などに取り組むことによって、防災意識を高めることが災害支援の根幹にあります。

LINEヤフーの災害支援の取り組みは、「平時の備え」「災害情報の提供」「災害発生時の支援」「復旧・復興支援」と、大きく分けて4つのフェーズで考えられます。そのなかで、まず重視すべきなのが平時の備えです。安田さんは、近年注目されている「フェーズフリー(普段使いしている物資等を災害のときにも使うようにする考え方)」や「ローリングストック(備蓄品をたくさん用意して順番に使いつつ、残りが減ってきたら足していく行動)」を例に挙げ、「LINEヤフーとしては、そこに促すためのきっかけとなる“情報の配信”が大事だと思っていますし、それができるのが、コミュニケーションアプリやネットメディアだと思うので、平時からできることをいろいろ探しています」と安田さん。

とはいえ、常に災害を意識して生活をしていくのは現実的ではありません。そのうえで、「“意識していなくても当たり前にできている状態”がベストだと思っています。
そこで、我々のサービスを利用していただいて、適切なタイミングでリマインドさせてもらったり、注意喚起する世界がつくれると、より被災をする人が減っていくのではないかと思っています」と展望を語ります。

◆スマホを活用した防災の取り組み

そうした考えのもと、LINEヤフーは、災害ごとに役立つ防災知識・機能をまとめたサイト「スマホ防災」や、クイズ形式で防災知識を学べる「ヤフー防災模試」など、防災知識が身につけられるさまざまなサイトを発信していますが、そのなかで、笹川が注目したのが累計7,000万ダウンロードを突破したアプリ「Yahoo!防災速報」です。

日本の災害の歴史、その日に起きた出来事なども確認できるほか、緊急地震速報や大雨、津波などの災害情報も、プッシュ通知によってアプリを閉じていても情報が届きます。さらに、土砂災害や河川洪水、熱中症、火山情報、Jアラートなど、10種類以上の情報を受け取ることができます。現在地に加えて最大3ヵ所の地点を登録できるのも特徴で、「ご自宅、ご実家、勤務先などを登録すれば、離れた場所に住んでいる親御さんや家族の(地域の)状況が分かるようになっています」と安田さん。

また、LINEヤフーは自治体とも災害協定を結び、情報連携を進めています。災害が発生すると、自治体の公式サイトにアクセスが集中し、閲覧できなくなるケースが少なくありません。災害の発生や避難所の開設といった自治体が住民に迅速に届けたい情報について、自治体の公式サイトに掲載するだけでなく、ヤフーのサービス上で配信する仕組みを整えています。全国1,616の自治体(2025年5月末時点)と協定を結んでおり、広範囲で活用されています。さらに、気象庁とも連携し、大雨の危険度通知や線状降水帯の発生情報など、注意喚起が必要な情報を迅速に届けています。

LINEヤフーの一連の取り組みを聞いた笹川は、「いろんな危険の予測や情報は、ひと昔前よりも圧倒的に増えていますよね。その情報をある程度でも理解しているほうが、自分の身も家族の身も守れるので、テレビやスマホの通知を見て終わりではなく、『これって何なんだろう?』と一歩を踏み出して調べてみることが、すごく大切だなってハッとしました」と学びを得た様子でした。


次回3月7日(土)の放送は、引き続き安田さんをゲストに迎えてお届けします。災害発生時の支援、そして復興支援についてなど、貴重な話が聴けるかも!?

<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/
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