「空気のような存在」は良い意味？悪い意味？仲良し・険悪夫婦に聞いた「2人の関係」

中高生のあいだで「カップルYouTuber」が流行っています。仲睦まじいカップル動画に憧れを抱く若者とは裏腹に、婚姻率は1970年をピークに年々減少しているようです。

では、現在婚姻関係を結んでいる夫婦の仲は良いのでしょうか？それとも険悪なのでしょうか？「今でもラブラブ」という夫婦から「離婚寸前」という夫婦まで、さまざまな意見を集めました。意外にも、仲良し夫婦と険悪夫婦から同じ意見が上がったようです。

■あなたの夫婦仲はいい？悪い？　

今回は婚姻を結んだ夫婦に限定して話をうかがいました。夫婦間の呼び方について質問すると、どちらも「パパママ呼び」が多いようでした。

【質問：相手を何と呼んでいますか？】

・仲が良い夫婦
「子どもたちの前ではパパ、ママです。でも、ふたりきりのときは付き合っている頃と同じ呼び方ですね。（結婚8年目）」
「子どもが生まれてからはパパママですね。でも、たまに下の名前で呼ばれることがあって、ついニヤケてしまいます。（結婚5年目）」

・仲が良くない夫婦
「パパママです。子どもがいるので、ずっとこの呼び方です。（結婚6年目）」
「直接会話をしないので…久しく呼んだことがないですね。呼ぶとしたら、『ねえ』とか『ちょっと』とかじゃないですか？（結婚15年目）」

「私はあなたのママじゃない」という理由で、夫婦間のパパママ呼びを嫌う人もおり、子どもが生まれたあともお互いを名前で呼ぶ夫婦もいるようでした。

■いつまでもラブラブ「仲良し夫婦」　

仲の良い夫婦の回答から、ふたりの関係性が垣間見えました。結婚年数に関係なく、何年たっても仲良しでいる秘訣があるようです。

【質問：寝室は同室？別室？】

「同じです。一緒じゃないと不安になります。（結婚12年目）」
「子どもが小さいので、今は別室です。でも、子どもがひとりで寝られるようになったら、同室に戻ろうと思っています。（結婚3年目）」

【質問：夫婦の時間はある？】

「あります。というか、作ります。どんなに忙しくても、ふたりで話す時間は必要です。（結婚8年目）」
「趣味が違うので、別々に過ごすことが多いです。でも、朝食は一緒と決めています。（結婚11年目）」

【質問：相手はどんな存在？】

「大切な存在です。優しくて、頼りになって、尊敬できる人です。（結婚5年目）」
「すでに空気のような存在ですね。

共働き夫婦が多くすれ違うことも増えそうですが、仲の良い夫婦は同じ時間を共有しているようでした。お互いに尊重している関係が、長く続く秘訣なのかもしれませんね。

■すでにギクシャク「仲が良くない夫婦」　

仲が良くない夫婦にも同じ質問をしたところ、こちらも夫婦の関係性が明るみになりました。仲が悪いというよりは、お互いに関心がないのかもしれません。

【質問：寝室は同室？別室？】

「同室なんてありえません。いびきがうるさいので、別室にしました。（結婚8年目）」」
「本当は別室がいいですが、他に部屋がないので同室になっています。しんどいときはリビングのソファで寝るようにします。（結婚6年目）」

【質問：夫婦の時間はある？】

「子どもが生まれてから、夫婦の時間なんてありません。今さらふたりになっても、話すこともないです。（結婚6年目）」
「できることなら、単身赴任に行ってほしいと思うくらい一緒にいたくないです。家事も子育ても協力がないなら、いない方がマシだと思いませんか？（結婚15年目）」

【質問：相手はどんな存在？】

「子どもの父親というだけですね。（結婚10年目）」
「同居人というだけです。空気です、空気。

好きの反対は嫌いではなくて無関心、という言葉がよく分かりました。
しかし、無関心になるにはそれだけの問題があったかもしれませんね。

■夫婦のかたちは人それぞれ

仲の良い夫婦も、良くない夫婦も「空気のような存在」だといっていました。この違いは何？と考えてしまいますが、一緒にいる時間が長いからこそ「空気」に例えられるのではないでしょうか。

夫婦のかたちは人それぞれです。
お互いに納得をしている関係なのであれば、それで良いはずですよね。

参考

厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計の年間推計( https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei19/dl/2019suikei.pdf )」