家庭の経済力に起因する学力格差が問題視されています。しかし、経済力があっても問題が起きないとは言い切れません。
教育に情熱をかけることは悪いことではありませんが、子どものことを習い事先に丸投げしたり、親子の時間を持つのが面倒で連日習い事に通わせたりするようでは、決して子どものためにならないのです。
■乳幼児の頃から複数の習い事で忙がしい!?
少子化の時代、家計に余裕のある親が子どもの教育費にお金をつぎ込むケースは少なくありません。昔に比べて習い事の種類が格段に増え、英語や音楽、水泳、そして各種教育など様々なジャンルで乳幼児を対象にした教室が増えています。
小さい頃から習い事をさせて子どもの得意なことや好きなことを伸ばしたい。ママ友もつくりたい。そう願う親の思いも相まって、余裕のある家庭では就学前から習い事の掛け持ちは特段珍しいものではなくなっています。
共働き世帯では平日は保育園やこども園に通っているため、習い事に通わせるとなると休日のうち1日をあてることが現実的です。一方、幼稚園の場合は帰宅時間が早く、習い事に通いやすいので複数通わせているという家庭も結構あります。
実際、筆者の3人の子どもたちが幼稚園に通っていた頃、全く習い事をしていない子は少数派。筆者の子どもはその少数派に属していましたが、長子と次子が年長の頃に同じように習い事をしていない子はそれぞれの学年で1人ずつだけでした。
一方、習い事をしている子は1つ、2つ程度が主流で、中には週3や週4というケースもありました。
■「投資」の側面が強すぎて子どもをつぶす
「本人がやりたがっているから」「将来役に立つから」と親が口々に言うのを聞いても、たとえば4、5歳くらいの子が本当に自らやりたいと言っているのか、大人になった時に本当に役に立つのかは不透明です。
もちろん、習い事を通じて努力の大切さを学ぶことは人生においてプラスに働くことでしょう。しかし、「この習い事なら将来性が高い!」と短絡的に飛びつく傾向が強まっている気がしてなりません。
最近ですと、新学習指導要領により小学校5年生から教科化された英語や、プログラミング教育が人気を集めています。しかし、あまりにも結果を求めすぎると子どもは疲弊してしまいます。
習い事は、先生から教わる姿勢や仲間とのチームプレーを学び、そして努力をして結果を出すという子どもの成長をトータルで促すもの。そうした面をないがしろにして「習い事=投資」とみなすのは危険ではないでしょうか。
それに、親が「これをすれば受験に有利」と習い事を選んで、本当に子どもは幸せになるのでしょうか。受験にプラスになると聞かされれば、子どもは正面から嫌だと言えなくなります。
筆者が塾で接した中に、親に無理強いされて音楽系の習い事を続けているのがストレスだという生徒がいました。親の言う通りにするのは辛いものの、「やめたいと言ったら、親から”どのくらいつぎ込んできたと思っているの!”と叱られてしまうのは目に見えている」と嘆いていたものです。
結局、その生徒は親の熱望する進路を慎重かつ計画的に避け、自分の好きな道を進んでいきました。習い事が受験合格のための道具化してしまうと、子どもにとって負担になり、結果的に親子間に大きな溝ができてしまうこともあるのです。
■子どもとちゃんと向き合っていない
複数の習い事を掛け持ちするのは、経済力がなければできないことです。こうした子は裕福で幸せだろうと思えますが、必ずしもそうとは限りません。
同じくらい経済力がある家庭の子どもで、水泳と塾の週2の習い事をしている生徒と、週4で習い事をしている生徒を同時期に見ていたとき、2人の勉強に取り組む姿勢の違いに驚いたことがあります。
特に週4で習い事をしている子の、先生との距離感が妙に近すぎるのが気になりました。とにかく誰かしらそばにいてほしいようで、「分からない」「教えて」「こっちにきて」と言うのです。その挙動が気になった筆者がネットや本で調べてみると「(脱抑制性)愛着障害」という言葉に辿り着きました。
今では親子のコミュニケーションやスキンシップが足りないと、子どもの心に影響を及ぼすことが一般的に知られるようになっていますが、2000年代半ばではそこまで市民権を得ていませんでした。
本人に話を聞いてみると、平日は帰宅後すぐに習い事に直行。終わって家に帰っても、ご飯やお風呂といった親子で過ごす時間が少ないというのです。また、休日は「お母さんが行きたがっている」というショッピングが多く、本人が行きたい公園になかなか連れて行ってくれないと不満げでした。
お金はあるけれど、習い事をあれこれさせることで子どもと向き合わないようにしている…。子どもの性格による違い云々を抜きに、子どもと触れ合う時間の取り方や接し方を間違えると精神的な成育に大きな影を落とすことを肌で感じたものです。
■ある程度の自由時間は必要
このように、数多くの習い事をさせているのは親の都合やエゴというケースもあります。そして、いくつもの習い事をこなすためには、送迎も含め、子どもの自由時間を削らなくてはならないことも忘れてはいけません。
幼少期の自由時間は、子どもらしい過ごし方の中で本人の好きなものを見つける機会にもなります。また、親との適切な触れ合いは、子どもの健全な成長を支えるかけがえのないものです。子育てでは当たり前のことではありますが、そうした時間を尊重しつつ習い事を選ぶことも必要ではないでしょうか。

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