車に乗っていると、ふとした瞬間に車を物にぶつけてしまうことがあります。これはたとえ運転に自信があったとしても、起こりうる事態です。



車をこすってしまった場合、当然ながら傷がついてしまいますが、その処理はどうすればいいのでしょうか? たいていの方は車を購入したディーラーなどに持ち込んで傷の修復をしてもらうかと思いますが、それだと相応の費用がかかってしまいますよね。



そこで本記事では、車をこすってしまった際に自分でもできる対処法についてご紹介をしていきます。



■【初級編】コンパウンドで磨く



車をこすってしまった時の最初のステップは、「車についた傷を目立たなくする」ということです。



車の傷は、大きく分けて「塗装の表面にぶつけてしまった対象の塗料がついてしまったもの」と「車の塗装面がえぐれてしまったもの」に分類されますが、前者の場合であれば磨いてあげれば消えてしまう可能性が非常に高いのです。



カー用品店などで車用のコンパウンドを購入し、塗装面をやさしく磨いてみてください。ぶつけた対象がガードレールや車の場合は傷が目立たなくなる可能性が高いでしょう。



コンパウンドを使用する際の注意点は、ゴシゴシと強く磨かないことです。磨く力が強すぎると、傷がついていない無事な塗装面を痛めてしまう可能性があるからです。皿洗いをするくらいの力で磨くといいでしょう。



■【中級編】タッチペンで補修する



コンパウンドでボディを磨いても消えない場合は、塗料がえぐれてしまっている場合がほとんどです。特にぶつけた対象がコンクリート壁などの場合だと、ほぼ確実に塗装面がえぐれています。



バンパーなど樹脂でできたバーツの場合なら、塗装がえぐれたままでも見た目が悪い以外の影響はほとんどありませんが、ボディの金属部分の場合はそのまま放置するとその部分から錆が発生してしまう恐れがあります。



そうした事態を防ぐために、簡易的な塗料でもある「タッチペン」で傷口を簡単に塗装してしまうのも一つの方法です。



タッチペンとはいわゆるマニキュアのようなもので、新車時と同じ塗料を筆で塗るという形になります。筆で塗ることになるので多少はムラが出たりもしますが、ボディの錆の発生を防ぐ効果もありますので活用してみましょう。



この筆塗りのムラを少しでも抑えたい場合や、厚塗りしすぎて表面がボコッとしてしまった場合は、塗った面をコンパウンドで磨いて慣らしてあげると目立ちにくくなるでしょう。



■【上級編】パテで補修して塗装する



つけてしまった傷をできる限り目立たないように補修したい、でもお金をかけたくない…という場合は、板金屋さんがやっているような方法を自分自身でトライすることで解決する可能性があります。



そのやり方とは、こすってしまった部分を含む一定の範囲を削り、削った部分をパテ埋めして表面を塗装するという方法です。



これは前述した2つの方法より必要な材料や道具が多いので、DIY初心者にはお勧めしにくいやり方すが、最も仕上がりがきれいになる可能性が高い補修方法です。



修理の流れとしては、



  • ボディの傷とその周囲を削る
  • 削った部分にパテを盛る
  • 余分なパテを削る
  • サーフェーサーを吹く
  • サーフェーサーを吹いた部分を細めのやすりで削る
  • 塗装する
  • クリア塗装する
  • 磨く
  • となります。



    ただし、この方法は非常に難度が高く、完璧な仕上がりまでもっていくのは至難の業であるということは覚えておいてくださいね。



    ご参考までに必要な材料の例を挙げておきます。



    • 水研ぎ用の紙やすり(240番、400番、600番あたりを用意しましょう)
    • ボディパテ
    • サーフェーサー
    • 塗料(ボディ色と同じものとクリア塗料)

    これらについてはカー用品店で大体揃います。塗料については缶スプレーが販売されていますので店頭で確認してみてください。



    ■おわりに



    大切な愛車を傷つけてしまうと、かなりブルーな気持ちになるものです。また、ぶつけたまま放置をすると見た目が悪いだけでなく、車をさらに傷めてしまうリスクがあります。



    お店に頼んで修理するのもいいですが、簡易的な部分(中級編まで)であれば素人DIYでも十分対応可能です。万が一のときに参考にしてみてくださいね。



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