日本銀行が2021年12月20日に公表した「資金循環統計(速報)2021年第3四半期」によると、今年9月末時点の家計の金融資産は1999兆8000億円で過去最高となりました。
家計の金融資産は増加していますが、みなさんのご家庭ではいかがでしょうか。
実際に今の50代の方はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。50代の貯蓄や今のシニア世代の年金事情、さらに老後対策の一つとして不労所得についてもご説明します。
■50代の貯蓄「2000万円以上」は24.6%
まずは金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」より、50代・二人以上世帯の金融資産保有額を見てみましょう。
2019年には、年金以外に老後2000万円が必要という「老後2000万円問題」が話題となりました。老後資金の備えとして、2000万円を目標にされている方は多いかもしれませんね。
50代で既に貯蓄2000万円を達成している方は24.6%です。
平均と中央値も確認しましょう。平均は一部の大きな数字に引っ張られる傾向にあるため、より実態に近いのは中央値です。
50代の貯蓄平均として、実態に近いのは800万円でしょう。2000万円まではまだ1000万円以上ありますね。
50代は生涯で最も年収が高くなりやすい時期です。住宅ローンの終わりも見え、教育費の負担もなくなり、「これから頑張って貯めよう」と考えている方もいるでしょう。
では、老後の年金はどれくらい貰えるのでしょうか。
■今のシニア世代、年金のひと月の平均額は?
老後、自営業や専業主婦の方は「国民年金」を、会社員や公務員の方は国民年金に上乗せして「厚生年金」を受給します。
一つの目安として、今のシニア世代がどれくらい受給しているのか、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報」より確認します。
まずは国民年金です。
■国民年金
全体平均年金月額:5万5946円
- 男子平均月額:5万8866円
- 女子平均月額:5万3699円
国民年金の平均額はひと月5万円台でした。
厚生年金は、加入月数や収入に応じて受給額が異なるので分布図もあわせて見てみましょう。
■厚生年金保険(第1号)
全体平均年金月額:14万4268円
- 男子平均月額:16万4770円
- 女子平均月額:10万3159円
厚生年金の全体平均額は14万円台です。
1人あたりの受給額をみると心もとないですが、たとえば「厚生年金の夫と国民年金の妻」の夫婦ならひと月の受給額は約21万円です。
上記は今のシニア世代の平均ですので、くわしくは毎年誕生月にとどくご自身の「ねんきん定期便」を確認しましょう。
50代の貯蓄とシニア世代の年金額を確認してきました。
ただ老後に趣味や旅行を楽しんだり、家をリフォームしたり、介護が必要になったりとなると年金だけでは足りないでしょう。
「年金だけでは不安」という方は、その対策をとる必要があります。まずは貯金をすること。いま話題のつみたてNISAやiDeCoなどで、老後資金を準備するのもいいでしょう。
ほかに、不労所得で対策していく方法もあります。
■毎月収入が入る不労所得は?
不労所得とは、文字通り「労働によらない所得」のことです。
さまざまな種類がありますが、今回は老後生活する上で毎月収入を得やすい資産を2つご紹介します。それぞれリスクもあるので確認しましょう。
■不動産投資
不動産投資は、毎月の家賃収入を手にすることができます。ただし手元に原資がない場合、金融機関から借り入れをする必要があります。多額のローンを抱える場合にはリスクもありますし、借り入れに抵抗がある人には向いてないでしょう。
不動産の専門家である浦田健氏によると、「(表面)利回りで12~13%以上で3000万円の(収益)物件を、半分を自己資金、半分をローンで計2戸購入することができれば、ざっくり計算して月30万円のキャッシュフローを確保することができます」とのことです(※編集部注)。
また、物件を手に入れた後もリスクはあります。周囲に競合物件ができれば、賃料を下げざるを得ない場合もあるでしょう。事故等により、当初想定していた賃料が得られなくなる可能性もあります。
そうなれば計画的に返済できなくなるリスクはきちんと考えておくべきでしょう。
【※編集部注】LIMO「50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法」( https://limo.media/articles/-/24980 )
■高配当株式
株式の中には、配当が出る企業もあります。配当が多い高配当株式なら、保有するだけで配当収入を得られるでしょう。
日本株の場合、銘柄によっては年に2回配当が出る企業もあります。毎月配当収入を得るためには、銘柄ごとに配当が出る月を1~12月までそろえるという方法があります。
ただし配当は基本的には業績に連動します。業績によっては配当が下がるリスクもあるでしょう。また、株なので投資した銘柄の株価が当初より下落する可能性はあります。
不労所得にはメリットもあれば当然デメリットやリスクもあります。動く金額が大きくなりますので、ご自身でよく理解し、リスクを踏まえた上で検討されると良いでしょう。
老後には不安もありますが、対策は早いうちから取ることができます。貯金や資産運用、不労所得など、情報収集しながらご自身に合ったものを選択していくと良いでしょう。
■参考資料
- 日本銀行「資金循環統計(速報)(2021年第3四半期)」( https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sj.htm/ )
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)]」( https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2020/ )
- 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報」( https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/toukei/nenpou/2008/ )
- LIMO「50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法」( https://limo.media/articles/-/24980 )
- LIMO「50代で「月25万円の不労所得」、投資FIREで厚生年金への依存から将来脱却する2つの方法と注意点」( https://limo.media/articles/-/26439 )

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