■個人投資家向け株主優待研究シリーズ
シリーズでお伝えしている「個人投資家向け株主優待研究」。
株主優待は各企業の決算期が関係しますので、決算期が近く、投資家の注目が集まる銘柄情報をピックアップしてお届けします!
今回は2022年2月20日が本決算となる衣料品大手、株式会社しまむらです。
しまむらグループの中核「ファッションセンターしまむら」のターゲットは20代~50代の女性とその家族。
低価格かつハイセンスなラインナップ、そして人気ブランドやキャラクターとのコラボアイテムなどで注目を集めるファストブランドの代表格ですね。
全身をしまむら商品でコーディネイトする「しまラー」、しまむらの掘り出しアイテムを欠かさずチェックする「しまパト」、といった新語もしばしば耳にします。
近頃は、つみたてNISAやiDeCoを活用した「投資信託派」も増えています。でも、たまには株式投資にも目を向けてみませんか?
株主優待を目当てにする、消費者目線でも根強いファンがいます(※編集部注)。今回は、株主優待の内容と合わせて、株式投資を始める際の注意点についてもお伝えします。
株式投資のメリットとデメリットを知った上で株主優待ライフを送っていただければと思います。
早速、しまむらの株主優待制度についてみていきましょう。
※【参考記事】イオンの株主優待制度、内容とお得な特典を解説【2021/22シーズン最新】( https://limo.media/articles/-/26564 )
■しまむらの株主優待制度の概要
それでは、株主優待制度の内容についてみていきましょう。
毎年2月20日時点の株主名簿に記録された「100株以上」保有株主には同社の「株主お買物券」が送られます。
*4月下旬頃に「株主総会招集通知」に同封され、国内のしまむらグループの店舗で利用できます。
■100株以上1000株未満所有の株主
株主お買物券:2000円相当
■1000株以上3000株未満所有の株主
株主お買物券:4000円相当
■3000株以上5000株未満所有の株主
株主お買物券: 6000円相当
■5000株以上保有の株主
株主お買物券:10000円相当
さて、株主優待を受けるには、どんな準備が必要でしょうか。
■上場企業の株主になるにはどうすればいいのか
証券会社に口座を開設し、株式を購入する必要があります。
店舗のある証券会社、インターネット証券会社などがあり、投資家自身の利用スタイルによって使い分けるのがよいでしょう。
銘柄選びなど、投資アドバイスが欲しい場合なら、ファイナンシャルアドバイザーがいる店舗型証券会社を選ぶと心強いかもしれませんね。
また、口座開設から投資判断、売却タイミングの決定など、すべて自分で判断できる!という場合は、インターネット証券会社が便利でしょう。
■株主優待制度に挑戦する際の注意点
ここからは株主優待を手にする前に、ぜひ知っておきたい一般的な注意点を紹介していきます。
■その1:株主権利確定日と権利付最終日を意識しよう
株主優待を受けるためには「株主権利確定日」(たとえば、半期及び通期の決算日)や「権利付最終日」を意識する必要があります。
注意すべき点としては、決算期の最終日当日に株式を購入しても、「株主権利確定日」の株主名簿に株主として名前が載りません。株主情報を反映するのに2営業日必要とするためです。
したがって、株主優待を得ようとするのであれば、「権利付最終日」までに取引をしておく必要があります。
権利付最終日とは、株主がその株式を保有することで株主優待などの株主権利を受けることができる最終売買日です。
たとえば、2022年2月20日が通期決算の会社であれば、本決算の権利確定日と権利付最終日は以下のようになります。
株主権利確定日
・通期:2022年2月20日
権利付最終日
・通期:2月20日の2営業日前
2022年2月20日は日曜日となるため、株主権利確定日は2月18日の金曜日となります。
その2営業日前が権利付最終日となりますので、2月16日となります。
ちなみに、権利付最終日の翌営業日は「権利落ち日」と呼ばれます。
わかりやすく、営業日ベースで整理しましょう。
- 株主権利確定日:この日までに株主名簿に名前が載っている必要があります
- 株主権利付最終日:権利確定日の2営業日前!(この日までに株式を保有している必要があります)
- 権利落ち日:権利付最終日の翌営業日
■その2:株式投資はあくまでもリスク性資産
株主優待の内容に注目するのはよいのですが、株式投資には株価変動リスクや倒産リスクがあります。
また、配当を期待している投資家もいるかと思いますが、配当は原則的に、最終利益の中から分配されるものです。
したがって、投資先の企業の業績が悪化すれば、配当が減ったり(減配)や配当がなくなる(無配)可能性があります。
また、業績しだいで株主優待の内容が変更となることもあります。
このように、株主優待内容に注目すると同時に、投資対象として成立するか?という視点も持っておきましょう。
■まとめにかえて
株主優待は、上場企業の株主になってはじめて手にすることができます。
ただ、株主優待を手にするということは、株式「投資」をしていることにほかなりません。
「優待の内容は魅力的だけど、投資先としてはイマイチ…」といった場合、「塩漬け」状態の銘柄を抱えてしまうケースも珍しくありません。
そんな点にも目配せしつつ、株主優待ライフを楽しんでいけると理想的ですね。
■参考資料
- しまむらグループ 公式ホームページ( https://www.shimamura.gr.jp/ )