■女子大の学費は平均と比べてどれくらいか



【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は「お嬢様」なのか。学...の画像はこちら >>

日本女子大学と東京女子大学は国内有数の名門女子大学として知られています。



両大学について、「良家の子女が多そう」といったイメージを抱かれている方も多くいるかもしれませんね。



今回は「お嬢様大学」のイメージを抱かれがちな両大学の教育目標を確認した上で、学費を見ていきましょう。



■「日本女子大学」で受けられる教育内容と就職率とは



日本女子大学には「家政学部、文学部、人間社会学部、理学部」があります。



各学部の教育目標は以下のとおりです。



【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は「お嬢様」なのか。学費や教育内容を確認

出典:日本女子大学「学部大学院」をもとに筆者作成



現代では「名門女子大学」として知られる女子大の多くが創立した当初、女子大における学部は家政系と文学系が一般的でした。



日本女子大学では、女子大ならではの学部が今でも受け継がれています。



しかし、家政学部や文学部においても大学で培った力を家庭内に留まらず、社会で活かすことが教育目標となっています。



また、1990年代後半には人間社会学部と理学部が設置され、2023年には国際文化学部の開設が予定されているように時代のニーズに合った学びの機会を提供しています。



ちなみに、日本女子大学の就職率は学部・学科によって異なりますが2021年は95~100%。卒業生は幅広い業界で活躍しています。



■「東京女子大学」で受けられる教育内容と就職率とは



東京女子大学の学部は、現代教養学部のみ。学科は「国際英語学科、人文学科、国際社会学科、数理科学科、心理・コミュニケーション学科」の5つです。



各学科の教育目標は以下のとおりです。



【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は「お嬢様」なのか。学費や教育内容を確認

出典:東京女子大学「現代教養学部」をもとに筆者作成(表記の一部を加筆訂正)



東京女子大学は国内のみならず、国際社会で活躍できる人材や、IT社会に対応できる人材を育成しています。

実践にも役立つ教育カリキュラムが功を奏してなのか、過去5年間で99%以上の就職率を維持しています。



■【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は平均に比べて高い?安い?



文部科学省が公表する「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」によると、私立大学の初年度の納入金は下記のとおりです。



【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は「お嬢様」なのか。学費や教育内容を確認

出典:文部科学省「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」



私立大学の文科系学部に進学する場合、初年度の予算として約118万円が必要です。理科系学部や医歯系学部に進学を希望している場合、予算はさらに必要になります。



では、日本女子大学と東京女子大学の学費を確認しましょう。



■日本女子大学の学費



【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は「お嬢様」なのか。学費や教育内容を確認

出典:日本女子大学「2022年度入学者 学費等について」



文部科学省の前述の調査によると、文科系学部の初年度の学費は118万8991円でした。一方、日本女子大学の文学部・人間社会学部の学費は129万860円。平均よりも約10万円程度高いといえます。



一方、理科系学部の学費の平均は156万6262円。対して、日本女子大学の理学部の初年度の学費は159万860円です。



また、家政学部は材料費や実習費などが必要であることから、座学がメインの学部よりも学費が一般的に割高な傾向にあります。



■東京女子大学の学費



次に東京女子大学の学費を確認しましょう。



【大学学費】日本女子大学と東京女子大学は「お嬢様」なのか。学費や教育内容を確認

出典:東京女子大学「2022年度 学費その他納入金」



東京女子大学の文科系学科の学費は国際英語学科が131万1500円と最も高いものの、その他の学科は約123~125万円です。



また、心理・コミュニケーション学科や数理科学科の学費は約125万円。

心理系や理数系の学部学科の学費は文科系よりも一般的に割高ですので、これらの学科の学費が平均を大きく上回っているというわけではありません。



■現代における女子大はキャリア教育が主流か



日本女子大学と東京女子大学は社会で活躍できる女性の育成を目指しています。そのことは、教育カリキュラムや就職率の高さにも窺えます。

両大学における学費は平均よりも約3~10万円高くなりました。



平均よりは少々高いものの、私立大学への進学を検討中のご家庭であれば、両大学を学費のみを理由にして進学先候補から外すケースはあまりないでしょう。



また、両大学とも独自の奨学金制度があり、経済的困難な学生の学びを支援しています。

お嬢様というだけではなく、キャリア志向の方やカリキュラムに魅力を感じた方が進学先候補としているといえるかもしれませんね。



■参考資料



  • 日本女子大学「学部・大学院」( https://www.jwu.ac.jp/unv/academics/index.html )
  • 日本女子大学「2022年度入学者 学費等について」( https://www.jwu.ac.jp/unv/campuslife/tuition/ilcp490000000man-att/pg9d8r0000004h06.pdf )
  • 東京女子大学「現代教養学部」( https://www.twcu.ac.jp/main/academics/sas/index.html )
  • 東京女子大学「2022年度 学費その他納入金」( https://www.twcu.ac.jp/main/admissions/dept-info/expenses.html )
  • 文部科学省「令和2年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」
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