2022年本決算は25%減益、個人消費の回復に伴い業績回復へ
現地コード 銘柄名 06699時代天使科技有限公司
(エンジェルアライン・テクノロジー)
株価 情報種類
105.10HKD
(3/24現在)



マウスピースタイプの歯列矯正ソリューションを手掛ける時代天使科技の2022年12月本決算は、売上高が前年比0.2%減、純利益が25.2%減となり、市場コンセンサス予想およびBOCIの予想とほぼ合致した。下期も上期と類似したトレンドを示し、売上高はほぼ横ばい、純利益は縮小。
2022年にはゼロコロナ政策や政府主導の医薬品・医療機器の集中調達制度、競合製品の「インビザライン」を手掛ける米アライン・テクノロジー(ALGN)からの価格圧力などが同社にとっての逆風となった。粗利益率は下期に回復したが、通期では61.9%と、前年を3.1ポイント下回る水準。また、売上高が横ばいにとどまる中、販管費と研究開発費がそれぞれ前年比26.1%、20%増加したことが、最終利益を圧迫した。BOCIは続く2023年について、売上高の伸びが販管費および研究開発費の増加率を上回れば、純利益率は上向く可能性が高いとしている。一方、2022年通期の配当性向は46.3%と、相対的に高水準。キャッシュフローの好調さを示唆した。
事業部門別に見ると、主力のクリアアライナー(透明なマウスピース矯正)の2022年通期の売上高が前年比2.2%増。
当局主導の集中調達制度による利益率への影響については、BOCIは当初の想定より軽微にとどまる可能性があるとしている。この調達法が販売価格(工場出荷価格)ではなく、代理店価格に適用されることが理由という。
BOCIは2022年通期決算が予想通りの水準に達したとして、売上高、利益見通しと目標株価を据え置いた。目標値までの上値余地を指摘し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、個人消費の回復が予想外に鈍いペースとなる可能性、当局が集中調達制度をさらに強化する可能性を挙げている。
(Bank of China int.)