回答してくださった方:長期株式投資さん

▼プロフィール
 1977年生まれの元会社員。2004年より株式投資を始め、2010年にジェレミー・J.シーゲル著「 株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす 」に出会ったことで、日本株での配当再投資を投資戦略とする。Xやブログで、初心者が投資で失敗しないような情報を発信中。

連続増配 or 減配しない日本株の配当再投資を実践し、自由な投資生活を送る。1級FP技能士。TOEIC940点。空手二段・剣道初段
X: @budoukamail (フォロワー数約16万)
ブログ: 配当再投資で資産形成
著書:「 半オートモードで月に23.5万円が入ってくる「超配当」株投資 日経平均リターンを3.86%上回った「割安買い」の極意 」、「 マンガでわかる! 超はじめての株式投資 1株200円から始めて月5万円の配当金をもらう最強戦略 」


新NISA1年目!自分を採点するとしたら?

2024年1月すぐに開始。つみたて&一般ともに満額投資で大満足

[長期株式投資さん]新NISA1年目を自己採点&2025年の戦略を公開!

スピード:5段階中の4。旧NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)と比較して、制度が拡充されており、すぐに始めない理由は特にないと考えました。つみたて投資枠で枠いっぱいの120万円、成長投資枠も枠いっぱいの240万円、両方駆使して、投資しています。2023年中にあらかじめ準備ができており、おおむね計画通りに進捗(しんちょく)できたので自分的には合格点です!


資金力:5段階中の5。つみたて枠、成長枠、両方とも満額投資できましたので満足! 最高得点の5とします。


銘柄選び力:5段階中の4。年間、普通に暮らせるほどの配当金を得る、という目的はおおむね達成できているのでこれも合格ラインです。


旧NISA対策:5段階中の4。個別株では、 INPEX(1605) JT(日本たばこ産業)(2914) ラサ商事(3023) 住友商事(8053) が残っていますが、2024年末をもって保有期間が5年となるため、特定口座に移管されます。

各銘柄ごとに株価は増大。相応のリターンを得られたと感じています。個別株については現在の配当利回りも高く、売却の理由が特に存在しないため、これらは売却せずにそのまま特定口座で保有し続ける予定です。


 また、旧つみたてNISA口座に、「 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 」を保有しています。こちらは非課税期間が20年となりますので、非課税期間が終わるまではそのままにしておき、非課税の利益を最長まで享受する予定なので満足です。


8月の暴落時の対応力:5段階評価の4。短期間で株価を戻したため、普段よりは多めに投資できたのでこれも合格点。「安い時に買う」という投資方針を着実に実行できました。


総括:もうちょい攻めてもよかったかな…?

 2024年度から、J-REIT(ジェイ・リート:国内の不動産投資信託)と外国株を保有し始めました。中でも外国株は、 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI) 1銘柄のみに絞り、新NISA枠の4分の3を埋めて保有しています。


 結果的に「高配当と株価上昇」という二つの恩恵を受けることができ、おおむね満足はしているのですが、BTIは、もう少し投資額を増やしてもよかったかな、もうちょっと攻めてもよかったかな…と思っています。


新NISA、2025年の戦略は?

旧NISAはホールド、新NISAは配当最優先のポートフォリオで攻める!

 現在はFIREして、サラリーマン時代のような定期収入がないため、定期的な不労所得となる「配当キャッシュフローの確保」を最優先としています。今後も生活費を確保するために「配当を重視する」という方針を続けていこうと考えております。


 新NISAの成長投資枠では、現在の株価水準が続くのであれば ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI) を主な投資先としていく予定です。

米国株だと10%が現地課税されるのですが、英国株であるBTIは現地課税が課されない点も魅力。また、営業キャッシュフローを見ても安定しており、その割に高い配当利回り(購入当時で9%超え)である点も、初の外国株購入の後押しとなりました。さらに、配当の支払い月も、2・5・8・11月と多いので、受取配当月を分散させられることも、FIREしてサラリーがない私にとってはとても魅力的です。


 新NISAのつみたて投資枠では平均的なリターンを期待しており、 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) へ投資しておけば十分かな、という認識でいます。


2025年、新NISA枠で買う予定の銘柄3選!

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

 前述の通りですが、つみたて投資枠では平均的なリターンを期待しています。その意味では、 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) は世界中の株式に分散された投資信託であり、純資産総額の規模や手数料の安さから、もっとも無難な選択肢だと認識しているためです。毎月10万円でドルコスト平均法で満額の投資を行いたいと考えます。


ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)

 これも前述の通りで、新NISA枠で投資する場合、売買手数料が無料となること、イギリス企業なので、二重課税の課題も解決すること、収益構造が安定していることに加えて配当利回りが高いこと、配当の支払い月が2・5・8・11月で分散できること、などに魅力を感じています。


NTT(9432)

 AIの普及によりデータセンターへの需要が高まっており、それとあわせてデータセンターで必要とされる膨大な電力をどのように確保していくかは社会全体の大きな課題。よって、IOWN構想(光を中心とした革新的技術を活用した高速大容量通信ネットワーク・情報処理基盤の構想)で消費電力削減を目指している NTT(9432) は、課題解決の中心的役割を果たすと期待しています。また、最近は株価が低迷していることも、これまでよりも安く投資ができるという観点から、魅力的だと思っています。


トウシル編集部が注目!長期株式投資さんのココがスゴイ!

 一貫して日本株の「連続増配or減配しない日本株の配当再投資」だったスタイルを、2024年度は、J-REITと外国株の高配当個別銘柄を新たに追加。特に外国の高配当銘柄は、新NISA枠を最大限に活用して、柔軟に立ち回り、配当収入先を着実に増やしました。


「1億貯めて4%ルールでFIRE、というシナリオが定番だが、実際はそんなに簡単にいくものではない」と、FIREを成し遂げた当人ならではの危機感をしっかりとお持ちです。国民年金や健康保険料などの支払いなど、今後の人生とキャッシュフローを見極めて、2025年も気を引き締めて、より「長期」&「分散」投資に注力の予定。「FIRE」という環境下で最優先すべき「定期的な不労収入」に全力集中しているスタンスはブレず、さまざまな手法を試しながら確実に資産収入を増やす柔軟性がさすがです。


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(トウシル編集チーム)

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