今日3月14日は、円周率の日です。円周率の最初の6桁(3.14159)を表わす1時59分または15時9分に、パイ(Π)を食べるなどしてこの日を祝うそうです。
さて、今日の為替相場はどんな動きになるでしょうか?
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の荒地 潤が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「 「トランプ政権「ドル安でも懸念しない」で、ドル/円下落147円台 」 」
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは148.35円↓下値メドは147.35円トランプ関税:関税政策は共和党内部にも反対者。自由貿易を支持
ECB利下げ:2025年第1四半期に中立金利まで利下げ
FRB:FRBはトランプ政権の財政政策を真剣に検討する必要がある - メスター前連銀総裁
地球温暖化:エクソンCEO「トランプ政権はパリ協定離脱すべきでない」
インフレ:インフレ期待は、食料品や燃料など購入頻度の高いものに偏る傾向がある
前日の市況
3月13日(木曜)のドル/円相場の終値は147.80円。前日終値比0.51円の「円高」だった。
投機家が昨年末から仕込んできたドルロング・ポジションは、今週までにその大部分が解消されたもよう。トランプ政策の不透明感はネガティブ材料だが、一方で減税や規制緩和の期待もあり、マーケットはポジションを過度にショートに傾けることはせず、当面は中立状態に維持する姿勢のようだ。
ユーロは欧州の財政拡大の期待を背景に盛り上がったが、そのための政治交渉や法律上の手続きに予想以上の時間がかかりそうなため、ユーロ買いブームの熱も少し冷めたようだ。1.10ドル手前が短期的な天井になりそうだ。

2025年52営業日目は148.23円からスタート。東京時間朝につけた148.37円がこの日の高値。前日(12日)は一時149円台まで上昇したが、この日は一転して上値の重い展開となった。
円が買われた理由に日本銀行の早期利上げ期待があった。
海外市場では148円台に戻す場面もあったが、ベッセント財務長官が、「ドルの下落を懸念していない」と発言したことで未明には前日の安値(147.61円)を下に抜け、147.41円まで下落してこの日の安値をつけた。24時間のレンジ幅は0.96円。
週末から来週前半のドル/円のチャートレベル
レジスタンス:
150.18円 03/05
149.32円 03/06
149.19円 03/12
148.37円 03/13
サポート:
147.41円 03/13
146.55円 03/11
145.92円 24/10/04
143.42円 24/10/02

2025年 主要指標 終値

今日の為替ウォーキング
今日の一言
ある年齢を過ぎた男にとっては、追憶のほかに怖れるものがなくなる
No Matter What
インフレは、基本的に「需要主導型」と「供給主導型」に分類される。物価と消費の両方が上昇している場合は、需要の強さがインフレを引き起こす。一方、物価が上昇しているのに消費が減少している場合は、供給の制約がインフレを引き起こしている可能性が高い。昨年6月以降の米国のインフレ上昇は、供給が需要よりも大きな問題となっている。
移民労働者の大規模な国外追放が、トランプ2.0政策の目玉となっているが、これは「労働力の供給不足」による賃金インフレを招くおそれが高い。また貿易関税で、米消費者が買う輸入品の値段は高くなる。海外から部品を調達している企業はサプライチェーンの機能不全によって製品を値上げする。いずれもインフレ要因だ。
トランプ政権は米国の貿易赤字の縮小も、重要な課題として掲げている。
貿易赤字を解消すれば、マネーの流れはストップして資産評価は下がる。貿易関税を課すことで為替レートはドル高に調整される。その結果、関税効果は消失して、貿易赤字だけがそのまま残ることになる。

今週の注目経済指標

Winners & Losers

(荒地 潤)