世界で金の存在感が改めて高まっています。希少で劣化しにくい実物資産としての特性に加え、近年は中央銀行による大量購入が需給構造を一変させつつあります。

2022~2024年にかけて毎年1,000トン超を買い続けた公的需要は世界の年間供給量に匹敵し、市場価格や需給に直接的な影響を与えています。


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金と中央銀行の位置づけ――「実物資産」としての役割

 金は古くから価値が認められてきた希少な実物資産で、発行体がないので紙幣や債券、株式のように発行体の信用に左右されず、発行体の破綻で価値がゼロになることはありません。


 また、金は劣化しにくく保存性も高いため「信用を具現化する実物資産」として、地政学的リスクや通貨不安が高まる局面で特に注目されます。近年は中央銀行の買いが顕著で、2024年の世界総需要約4,368トンのうち中央銀行は約1,086トン(約24%)を占めています。


 金は銅のように工業用途で大量に使われる資源ではありません。そのため産業需要の上下に左右されにくいのも特徴です。そもそも採掘量や埋蔵量が限られているので供給が限られる中需要が増えると価格は上昇しやすくなります。


世界の金(ゴールド)需給を変える中央銀行の大量購入
※四捨五入の関係で100%にならないことがあります。(出所)StatistaよりGlobal X Japan作成

 各国中央銀行は、2010年代以降、継続的に金を買っていますが、2022~2024年は毎年1,000トン超の大量購入が続き、直近3年の累計は約3,100トンに達します。これは世界の年間供給量(約3,400トン)に匹敵する規模で、中央銀行の買いは需給と価格形成に大きな影響を与えています。


世界の金(ゴールド)需給を変える中央銀行の大量購入
(注)期間は2010年から2024年まで、年次合計。(出所)StatistaよりGlobal X Japan作成

中央銀行が金を積み増す背景

 中央銀行による金の積み増しの背景には複数の要因があります。まずは地政学的リスクの高まりです。ロシアのウクライナ侵攻など国際的な緊張が続く中、各国は外貨準備の分散や資産の安全確保を強く意識し、米ドルなど主要通貨への過度の依存を避ける動機が高まっています。


 次に、米ドルの相対的地位の変化も重要です。国際通貨体制の変化や多極化の進展に伴い、外貨準備の資産配分を見直す動きがあり、金が選択肢として再評価されています。

さらに、先進国を中心とした金融緩和の長期化は通貨供給を拡大させ、金による将来のインフレや通貨価値の低下に対するヘッジ需要を喚起しています。


世界の金(ゴールド)需給を変える中央銀行の大量購入
(注)金価格は米ドル建てスポット価格。期間は2000年7月末から2025年7月末まで、月次。(出所)BloombergよりGlobal X Japan作成

 中央銀行による金の買い増しは、これらの要因が複合的に作用することで国際金融の構造変化を反映する動きと考えられます。


 また買い手の地理的構図も変化しています。近年の中央銀行買いはポーランド、インド、トルコ、中国、カザフスタンなどの新興国が中心で、「西側は保有、東側は買い増す」といった地域的な特徴が鮮明になっています。この動きは一時的な需給のズレを超え、国際通貨体制や地政学的対立が恒常的に金需要を押し上げる構造変化を示唆しています。


 今後も金融政策の方向性が金価格に与える影響は引き続き重要です。過去の例から政策金利が低下する局面では金に追い風となる傾向が強く、金利引き下げが進む環境ではさらなる上昇圧力がかかる可能性があります。


世界の金(ゴールド)需給を変える中央銀行の大量購入
(注)期間は(1)2000年12月29日~2003年6月30日、(2)2007年8月31日~2008年12月31日、(3)2019年6月28日~2020年3月31日、(4)2024年8月30日~2025年8月29日、月次。金価格は米ドル建てスポット価格、S&P 500はトータルリターン。(出所)BloombergよりGlobal X Japan作成

低コストで金に投資

 こうした環境の中で、低コストで金へ投資を行うことができる グローバルX ゴールド ETF(為替ヘッジあり)【424A】 と グローバルX ゴールド ETF【425A】 があります。


 為替ヘッジを行う【424A】は金価格そのものの動きに注目したい方、為替ヘッジを行わない【425A】は円安の恩恵も取り込みたい方に向いています。東証上場投資信託(ETF)のため日本時間に日本円で少額(約3,500円)から売買が可能です。


  また、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の成長投資枠も利用できるほか、信託報酬は金を投資対象とする東証ETFで最安水準となっています。


 動画ではさらに詳しく解説していますのでぜひご覧ください。


<投資リスク>
当ファンドは、値動きのある有価証券等に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、投資元本が保証されているものではなく、これを割込むことがあります。信託財産に生じた利益および損失は、すべて投資者に帰属します。投資信託は預貯金とは異なります。基準価額の主な変動要因は、以下のとおりです。「金の価格変動(価格変動リスク・信用リスク)」、「為替リスク」、「カントリー・リスク」、「その他」※基準価額の動きが指数と完全に一致するものではありません。※基準価額の変動要因は、上記に限定されるものではありません。※くわしくは「投資信託説明書(交付目論見書)」の「投資リスク」をご覧ください。


<ファンドの費用>
ETFの市場での売買には、証券会社が独自に定める売買委託手数料がかかり、約定金額とは別にご負担いただきます。(取扱会社証券会社ごとに手数料率が異なりますので、その上限額を表示することができません。)保有期間中に間接的にご負担いただく費用として運用管理費用(信託報酬)がかかります。グローバルX ゴールド ETF(為替ヘッジあり)とグローバルX ゴールド ETFの運用管理費用は0.0275%(税込)、投資対象とするETFの運用管理費用は年率0.15%、実質的に負担する運用管理費用は年率0.1775%(税込)程度です。

また、その他の費用・手数料としては、組入有価証券売買時の売買委託手数料、先物取引・オプション取引等に要する費用、監査報酬等を信託財産でご負担いただきます。※「その他の費用・手数料」については、運用状況等により変動するため、事前に料率、上限額等を示すことができません。※手数料等の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、表示することができません。また、上場投資信託および上場不動産投資信託は市場価格により取引されており、費用を表示することができません。※詳しくは、金融商品取引所で取引をされる際にご利用になる証券会社にお訊ねください。※設定・交換のお申込みにあたっては投資信託説明書(交付目論見書) の「ファンドの費用・税金」をご覧ください。


Global X Japan株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3174号 一般社団法人日本投資顧問業協会会員 一般社団法人投資信託協会会員


(Global X Japan)

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