2025年7-9月期決算は予想通り、通期のクラウド設備投資は28%増大へ

現地コード 銘柄名 00762

中国聯合網絡通信香港


(チャイナ・ユニコム・ホンコン)


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9.23HKD
(10/23現在)


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 中国の三大通信キャリアの1社、チャイナ・ユニコムの2025年7-9月期決算は、純利益が前年同月比5%増。サービス収入の減速にもかかわらず、BOCIの予想通りの水準に達した。

利払い・税引き・減価償却前利益(EBITDA)とEBITDAマージンは引き続き安定的で、減価償却費は3.4%縮小した。


 純国産のAIクラウドサービス需要の急拡大に対応するため、同社は2025年12月通期の設備投資を前年比28%増額する見込み。BOCIは目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 7-9月期の純利益は前年同期比5.3%増の55億元。EBITDAと同マージンは前年同期比ほぼ横ばいだった。サービス収入は0.2%増の833億元。減価償却費は3.4%減の201億元。過去2年間にわたる設備投資の厳格な抑制を受け、減価償却費は8四半期連続で縮小した。


 同社は次世代インターネットや、ビッグデータ、AI、サイバーセキュリティーといった主要テクノロジーに照準を合わせており、最近では工業情報化部から、衛星移動通信業務の経営許可を取得した。これにより、7-9月期の研究開発費は前年同期比5.9%増加している。


 10月9日に公示した総額約60億元に上る汎用サーバーの集中調達入札では、ベンダー間の激しい価格競争を背景に、落札価格が定価を30-40%下回る水準となった。これより前に公示されたAIサーバーの入札と合わせ、同社の2025年のクラウドおよび計算力への設備投資は前年比28%増の180億元に上る見通しとなっている。


 BOCIは目標株価を据え置き、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続した。2025年のクラウド収入に関する予測は823億元で、同社全体の予想EBITDAは1,052億9,000万元。目標株価の算出に当たってはサムオブザパーツ(SOTP)方式を採用。クラウド事業に対する株価売上高倍率(PSR)2倍と、EV/EBITDA倍率2.8倍をベースに目標株価を設定している。


(Bank of China int.)

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