2025年7-9月期は予想下振れも見通し良好、中国のAIとEV需要がけん引へ

現地コード 銘柄名 00522

ASMPTリミテッド


(エーエスエムピーティー)


株価 情報種類

83.85HKD
(10/31現在)


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 オランダASMインターナショナル傘下の半導体製造装置大手、ASMPTの2025年7-9月期の純利益は、BOCIの予想および市場コンセンサス予想を下回った。一時的な工場閉鎖費用の計上や製品構成の後退、営業費用の増大が背景。


 ただ、経営陣は2026-27年に対する楽観見通しを維持している。サーマルコンプレッションボンディング:熱圧着(TCB)とその他先端パッケージング(AP)ソリューションにおける技術的優位性や、中国での人工知能(AI)、電気自動車(EV)市場の成長に裏打ちされた主流アプリケーションの需要回復見通しがその理由。


 BOCIは粗利益率の回復ペースの鈍化を見込み、2025-27年の予想純利益を84%、21%、17%下方修正しながらも、目標株価を引き上げ、同社株価の先行きに対する強気見通しを継続した。表面実装技術(SMT)、半導体ソリューション(SEMI)両部門の回復がこの先より鮮明になるとみているためで、世界のAI設備投資の増加に伴い、AP分野の勢いも続くと予想している。


 7-9月期の売上高は前年同期比9%増の36億HKドルと、経営陣のガイダンスの中央値を下回った。在庫評価損や子会社AEC(ASMPT Equipment[Shenzhen])の任意清算再開費用に絡む3億5,500万HKドルの一時費用といった特別要因を除く調整後粗利益率は37.7%、調整後営業利益率は2.8%。


 主に製品構成の後退や設備稼働率の低下、研究開発費の増大、インフラ投資、為替変動などが響き、BOCIと市場の予想に届かなかった。こうした要因で7-9月期には純損失2億7,000万HKドルを計上(前年同期は2,600万HKドルの黒字)。調整後純利益が8,500万HKドルとなり、BOCIと市場の予想を下回った。


 続く10-12月期の業績見通しはまちまち。経営陣が示した売上高見通しは4億7,000万-5億3,000万米ドルと、市場予想を2%上回り、中央値は前年同期実績を15%、前四半期を7%上回る水準。半面、受注は横ばいとなる見込み。


 TCB売上高の寄与度の低下で、粗利益率は低下するとみる。いずれにせよ、世界的なAIインフラ投資と中国国内の需要を受け、主力事業は堅調に推移する見通しという。


 BOCIは中国国内の需要とAI関連需要を反映し、SMT部門の2025-27年の予想売上高を6-9%上方修正した。半面、C2W(Chip-to-WAFER)対応TCBの受注が遅れる見通しを理由に、SEMI部門の予想売上高を2-6%下方修正。


 設備稼働率の不足と潜在的な市場競争を受けた粗利益率の低迷を見込み、同社全体の予想純利益を引き下げた。2027年予想株価収益率(PER)23倍をベースに目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


  一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、生成AI需要の減速、マクロ経済の軟化と地政学的な不確実性の高まり、自動車・産業界における需要の萎縮、世界のファウンドリーによる設備投資の減速などの可能性を挙げている。


(Bank of China int.)

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