2026年の米国株式市場は好調な企業決算を背景に強気な見通しが続く一方で、AIバブル懸念や景気後退、地政学的なリスクも心配されています。FRBの利下げの判断や米国中間選挙の動向にも目が離せないその中で注目しておきたい高配当株をご紹介したいと思います。


増配・好業績で2026年も注目!5万円で買える米国高配当株【...の画像はこちら >>

 米国の株式市場は世界最大の時価総額を持ち、建国当初から株価は右肩上がりの成長を続けています。その理由の一つとして、常に企業の新陳代謝が起こり、時代ごとに革新的な企業を生み出していることが挙げられます。


 米国株式の代表的な株式指数には下記があります。


  • 鉄道・公共事業以外の工業株30銘柄で構成される「NYダウ平均株価」
  • ナスダック(NASDAQ)に上場している全銘柄を対象とした「ナスダック総合株価指数」
  • ニューヨーク証券取引所(NYSE)とNASDAQに上場している大型株500銘柄を対象とした「S&P500種指数」

 これらに採用されている企業は長期間にわたり利益を出し続け、株価も上昇し、配当を増配し続けている銘柄も珍しくはありません。


 そこで2026年1月権利落ちの米国株高配当5銘柄について解説します。


▼参照データ
• 株価… 楽天証券 のHPにて、日本時間2025年12月9日終値を採用
• 時価総額… 楽天証券 のHPにて、日本時間2025年12月9日時点の記載情報を採用
• 配当情報、決算情報… Investing.com のHPにて、日本時間2025年12月9日時点の記載情報を採用
• 為替:1ドル=155.80円で計算
※上記日付のデータで数値を抽出・算出しております。記事公開後の市況変動で数値が異なる場合がございますので、ご了承いただきますようお願いいたします。


 まずは、日本と米国の高配当銘柄への投資で、特に重要な三つの違いについて、お伝えします。


(1)米国株の配当金は、通常米国で10%、日本で20.315%の2段階、約30%の課税がされます。しかし確定申告で還付を受けることにより、日本株と同じように20.315%の税率と同じになります。


 ただし、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で購入した場合は、日本での利益・配当金はもともと非課税のため、還付を受けることはできません。この場合は米国で10%の課税のみとなります。


※米国市場で上場していても、国籍が米国籍企業以外の場合、配当金にかかる源泉税率は日本との租税条約によって異なり10%ではありません。


(2)米国株は日本株と異なり、権利落ち日が月末に集中していません。そのため、銘柄ごとに権利落ち日を確認する必要がありますので注意が必要です。


(3)米国株は日本円で買う円貨決済と、米ドルで買う外貨決済を選べます。日本円から外貨に替える為替手数料も積み重なると大きな金額になるので、米国株を買い続けるなら売却時にも外貨決済で米ドルにしなければ無駄に手数料を支払うことになります。


 2024年に制度改正された新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠に分かれていますが、米国株も投資できる成長投資枠では、年間240万円を運用期間無期限かつ最大1,200万円まで投資が可能となり、制度期間も恒久化されています。


 とはいえ、米国株でNISAを必ず枠全部まで利用しなければいけないわけではありません。運用期間が無期限になったことにより、自分のペースで投資をすることができますので、無理のない範囲で長期投資の手段として有効活用していきましょう。


【2024年からの新NISA制度について、詳しい説明は こちら 】


米国高配当株1: ジェイオーワイワイ(JOYY)

 世界をリードするソーシャルライブ配信プラットフォームBigo Liveや、グローバルなショート動画ソーシャルプラットフォームであるLikeeなどを展開しています。


 シンガポールに本社を置き、サービスは北米、欧州、中東、東南アジアなど世界中のユーザーに提供され、展開する複数のソーシャルアプリは事業展開地域において消費者支出額ベースでトップ10にランクインするなど、グローバルなソーシャルエンターテインメント分野をリードしています。


 時価総額は31億7,400万ドルで、日本円で約4,900億円となっています(1USD=155.80円換算)


事業の注目ポイント

 事業の中心は「BIGO事業(ビゴ、BIGO)」で、続いて「その他全般の事業(All other)」となります。


「BIGO事業」では、Bigo Live、Likee、imo、特定の音声ライブ配信プラットフォーム、および広告プラットフォームBigo Adsを含む複数のソーシャルエンターテインメントプラットフォームから構成され、「その他全般の事業」は、Hago、Shopline、特定の音声ライブ配信プラットフォームなどから構成されています。


増配・好業績で2026年も注目!5万円で買える米国高配当株【1月権利落ち分】
※直近の年次報告書より(企業HP参照)、筆者作成

競合他社

 競合他社として、主にオンラインエンターテインメントサービスを提供する投資持株会社である ビリビリ(BILI) 、主にゲームのライブストリーミングプラットフォームの運用を行う中国の持株会社である フヤ(HUYA) 、中国におけるブランドのオンラインディスカウント小売業者である ビップショップ・ホールディングス(VIPS) などがあります。


株式の注目ポイント

 株価は年初の水準を上回って推移しており、配当は今年に入って増配しています。


 年初から8,860万米ドル相当の自社株買いを実施したことや、配当を引き上げたことで年初から株価は5割程度上昇しています。


 直近の決算で会社側は「BIGO Adsはトラフィック拡大、アルゴリズム最適化、多分野展開を通じて目覚ましい勢いを築き、前年比約33.1%、前四半期比19.7%の収益成長を達成しました」と発表しています。


 また、「2026年に向けてグループ全体の収益は前年比で再び成長軌道に乗ると見込まれており、ライブ配信事業は安定したプラス成長に戻り、広告技術およびスマートコマースSaaS事業は堅調な収益成長を実現する態勢が整っている」とも発表しており、今後も堅調な業績とそれに伴う株価の上昇が期待されます。


業績動向

 2025年11月19日開示の四半期決算では、1株利益・売上ともに市場予想を上回りました。


 直近の決算で会社側は、「2025年第3四半期、当社はライブ配信収益の着実な四半期ごとの回復を維持するとともに広告事業の売上高成長を加速させ、ライブストリーミング収益は3億8,850万米ドルで、四半期比3.5%増加、2四半期連続の前四半期比成長を記録し、非ライブストリーミング収益は1億5,170万米ドルで前年同期比27.3%増加、営業利益は1,640万米ドルから1,960万米ドルに増加した。さらに非GAAPベースのEBITDAは前年同期比16.8%増の5,060万米ドルに達し、継続的な事業運営の卓越性を示しました」と発表しています。


 次回2026年3月23日に開示予定の四半期決算で、前年同期の業績を上回る決算を発表できるか注目です。


注意点

 中国の規制リスク、為替リスク、世界のオンラインソーシャルエンターテインメント市場が低成長となるリスクなどを会社側は懸念点として発表しています。


株価動向、配当利回り紹介

配当:3.79ドル
配当利回り:5.93
株価:64.20ドル(約1万円)


 この銘柄、権利落ち日は12日(権利実施は113日)です。


 配当利回りは129日時点で5.93%、株価は129日終値が64.20ドルでおよそ1万円から購入できます(1USD=158.80円計算)。


 2023年からの最高値は64.83ドル、最安値は24.80ドルとなっています(終値ベース)。


米国高配当株2: バンク・オブ・ノバスコシア(BNS)

 お客さまにとって最も信頼される金融パートナーとなり、持続可能で収益性の高い成長を実現することをビジョンに掲げ、「あらゆる未来のために」という目的の下、個人・法人向け銀行業務、資産運用・プライベートバンキング、コーポレート・投資銀行業務、資本市場など、幅広いアドバイス、商品、サービスを通じて、お客さま、そのご家族、そして地域社会の成功を支援します。


 2025年10月31日時点での総資産は約1.5兆ドルであり、資産規模において北米有数の銀行であるバンク・オブ・ノバスコシアはトロント証券取引所、ニューヨーク証券取引所に上場しています。


 時価総額は871億600万ドルで、日本円で約13兆5,700億円となっています(1USD=155.80円換算)


事業の注目ポイント

 事業の中心は「カナダ国内銀行事業(Canadian Banking)」で、続いて「国際銀行事業(International Banking)」「グローバル・ウェルス・マネジメント事業(Global Wealth Management)」「グローバル金融市場部門事業(Global Banking and Markets)」となります。


「カナダ国内銀行事業」では、カナダ国内において中小企業から大企業向けの融資、預金、キャッシュマネジメントや、個人向けに当座預金口座、クレジットカード、ロイヤルティプログラム、投資、住宅ローン、個人ローンなどを提供し、「国際銀行事業」では中南米地域に重点を置き、包括的な金融商品・ソリューション・アドバイザリーサービスを提供しています。


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※直近の年次報告書より(企業HP参照)、筆者作成

競合他社

 競合他社として、北米の銀行である バンク・オブ・モントリオール(BMO) 、北米の金融機関である カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CM) 、北米で事業を展開する銀行である トロント・ドミニオン銀行(TD) 、世界的な金融機関である RBC(RY) などがあります。


株式の注目ポイント

 株価は年初の水準を上回って推移しており、配当は四半期ごとで変動しています。


 直近の決算で会社側は、「2025年は当行にとって非常に好調な年となりバランスシートの強化、貸出金対預金比率の改善、自己資本利益率(ROE)の向上を通じて、年間を通じて業績を改善しました。特に今四半期は全ての事業部門で前年比の収益成長を記録し、『グローバル・ウェルス・マネジメント事業』と『グローバル金融市場部門事業』が堅調で、『カナダ国内銀行事業』も業績を改善しました」と発表しています。


 また、「当行の普通株CET1資本比率は前年比13.1%から13.2%に上昇し、引き続き堅調な流動性指標を維持するとともに、2026年は中期目標の達成に注力し、大きな勢いを持って臨みます」とも発表しており今後も堅調な業績とそれに伴う株価の推移が期待されます。


業績動向

 2025年12月2日開示の四半期決算では、1株利益・売上ともに市場予想を上回りました。


 直近の決算で会社側は、「2025年度通期の調整後純利益は95億1,000万カナダドルで、前年度の86億2,700万カナダドルから増加、調整後希薄化後1株当たり利益は7.09カナダドル(前年同期は6.47カナダドル)、調整後自己資本利益率は11.8%(前年同期は11.3%)であった」と発表しています。


 また、「『カナダ国内銀行事業』は2025年に調整後利益34億2,800万カナダドルを計上し前年比9%減、『国際銀行事業』は2025年に調整後利益28億900万カナダドルを計上し前年比2%増、『グローバル・ウェルス・マネジメント事業』は2025年に19億2,100万カナダドルの利益を計上し前年比30%増、『グローバル金融市場部門事業』は2025年に調整後利益19億2,100万カナダドルの利益を計上し前年比30%増となり、全体として好調な結果だった」と発表しています。


 次回は2026年2月26日に四半期決算の開示予定ですが、前年同期の業績を上回る数字を出せるか注目です。


注意点

 カナダ銀行(Bank of Canada)の利下げの影響によるマージンの減少には注意が必要であると発表しています。


株価動向、配当利回り紹介

配当:3.15ドル
配当利回り:4.39
株価:71.70ドル(約1万1,100円)


 この銘柄、権利落ち日は16日(権利実施は128日)です。


 配当利回りは129日時点で4.39%、株価は129日終値が71.70ドルでおよそ1万1,100円から購入できます(1USD=158.80円計算)。


 2023年からの最高値は71.70ドル、最安値は39.93ドルとなっています(終値ベース)。


米国高配当株3: ユニバーサル(UVV)

 100年以上の実績を持つグローバルなBtoB農業製品企業であり、お客さまの進化するニーズに応える製品と革新的なソリューションを提供しています。


 タバコ製品を中心に5大陸30カ国以上で事業を展開し、世界的なネットワークを活用することで多様かつ信頼性の高い植物由来原料の調達を実現する独自の立場にあり、お客さまの成功に不可欠な高品質でカスタマイズ可能、かつトレーサビリティを備えた付加価値農業製品を提供しています。


 時価総額は13億200万ドルで、日本円で約2,000億円となっています(1USD=155.80円換算)。 


事業の注目ポイント

 事業の中心は「たばこ事業(Tobacco Operations)」で、続いて「食材事業(Ingredients Operations)」となります。 


「たばこ事業」では、世界有数の葉タバコ供給業者として農家と消費者向けタバコ製品メーカーを結ぶ重要な架け橋として、顧客向けにタバコ葉を調達し、加工を行い、「食材事業」では、多様な付加価値製造プロセスを用いて原料を加工しています。


増配・好業績で2026年も注目!5万円で買える米国高配当株【1月権利落ち分】
※直近の年次報告書より(企業HP参照)、筆者作成

競合他社

 競合他社として、米国の21歳以上のタバコ消費者向けに、タバコ製品のポートフォリオを営む アルトリア・グループ(MO) 、国際的なタバコ会社である フィリップ モリス インターナショナル(PM) 、消費者向けブランド製品の製造、販売、ディストリビューターである ターニング・ポイント・ブランズ(TPB) などがあります。


株式の注目ポイント

 株価は年初近辺の水準で推移していますが、配当は今年に入って増配しています。


 直近の決算で会社側は、「2026会計年度上半期において、両事業セグメントが堅調な業績を達成したことを誇りに思うとともに、当社の『たばこ事業』は堅実な結果を達成し、数年にわたる供給不足の後に今期のタバコ作付面積が大幅に増加したにもかかわらず、顧客需要は堅調に推移しています」と発表しています。


 また、「主要生産地域の大半でタバコ買い付けは完了し、一部の地域では生葉価格が前年度比で軟化しているものの出荷は順調に進んでおり、現作タバコは前年度より早期に出荷されており、全体として当セグメントは市場動向を効果的に管理する能力を再び示しました」と発表していて、今後の業績回復と株価回復が期待されます。


業績動向

 2025年11月5日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を上回りましたが、売上は市場予想が開示されていません。


 直近の決算で会社側は、「当社原料事業部門は好調な勢いを維持し、2025年9月30日終了四半期および上半期において売上高と販売数量の増加を達成しました。ユニバーサル・イングレディエンツ社の生産能力と運営能力の強化がこれを支えています」と発表しています。


 また、「新製品への需要は堅調を維持している一方、固定費、製品構成、および消費財業界の低迷や関税の不確実性といった市場課題が収益に悪影響を与えました。しかし、顧客の戦略的ニーズへの積極的対応、有機的成長への注力というアプローチは今後も規模拡大と投資収益の創出を継続、投資効果を最大化し将来の成長を推進する上で引き続き良好な位置付けにあると確信しています」と発表しています。


 次回は2026年2月11日に四半期決算の開示予定ですが、前年同期の業績を上回る数字を出せるか注目です。


注意点

 さまざまな影響により、納入されたたばこが顧客の品質・数量要件を満たさないリスクについては会社側も懸念であると発表しています。


株価動向、配当利回り紹介

配当:3.28ドル
配当利回り:6.27
株価:52.24ドル(約8,100円)


 この銘柄、権利落ち日は112日(権利実施は22日)です。


 配当利回りは12月9日時点で6.27%、株価は129日終値が52.24ドルでおよそ8,100円から購入できます(1USD=158.80円計算)。


 2023年からの最高値は67.32ドル、最安値は44.52ドルとなっています(終値ベース)。


米国高配当株4: リンカーン・ナショナル(LNC)

 各事業セグメントを通じて、資産形成、資産保護、団体保険、退職金関連製品・ソリューションを幅広く提供しています。


 エイブラハム・リンカーンの精神を受け継ぎ、誠実さ、信頼、そして不屈の精神を掲げ、従業員とお客さまへの責任を果たすことを約束し、1905年より幾世代にもわたり金融の未来を守るため、成長させるための商品・ツール・サービスを提供し、個々のニーズや目標に応える柔軟な選択肢を提案してきました。


 時価総額は80億8,000万ドルで、日本円で約1兆2,500億円となっています(1USD=155.80円換算)。


事業の注目ポイント

 事業の中心は「生命保険事業(Life Insurance)」で、続いて「損害保険事業(Group Protection)」「年金保険事業(Annuities)」「リタイアメントプラン・サービス事業(Retirement Plan Services)」となります。


 これらの事業では、主に変額年金、固定年金(インデックス連動型を含む)、登録インデックス連動年金(RILA)、ユニバーサル生命保険(UL)、変額ユニバーサル生命保険(VUL)、給付連動型ULおよびVUL、インデックス連動型ユニバーサル生命保険(IUL)、定期生命保険、団体生命保険、障害保険、歯科保険、ならびに雇用主提供型退職金制度および関連サービスを提供しています。


増配・好業績で2026年も注目!5万円で買える米国高配当株【1月権利落ち分】
※直近の四半期決算より(企業HP参照)、筆者作成

競合他社

 競合他社として金融サービス・プロバイダーであり、グローバルな投資運用会社である プルデンシャル・ファイナンシャル(PRU) 、国際的な金融サービスを提供する会社である マニュライフ・ファイナンシャル(MFC) 、金融サービス会社で、保険、年金、従業員福利厚生、資産運用を個人および機関投資家に提供する メットライフ(MET) などがあります。


株式の注目ポイント

 株価は年初の水準を上回って推移しており、配当は横ばいで推移しています。


 直近の決算で会社側は、「今四半期の業績は戦略的優先事項を推進する中で当社全体に広範な勢いがあることを強調しており、『年金保険事業』は口座残高の増加とスプレッド収益の増加により前年同期比で収益の伸びを達成、『生命保険事業』は安定した死亡率と業務効率の向上に支えられ、堅調な業績を達成、『損害保険事業』は前年同期比で保険料が増加した四半期を再び記録し、収益性の高い成長戦略を継続的に実行、『リタイアメントプラン・サービス事業』も口座残高の増加により、好調な業績を達成しました。企業全体として各事業が目標とする戦略に沿った業績を達成し、売上高は堅調かつバランスよく推移しました」と発表しています。


 次回決算も好調な業績が予想されており、堅調に株価が推移することが期待されます。


業績動向

 2025年10月30日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を上回り、売上は市場予想を下回りました。


 直近の決算で会社側は、「『年金保険事業』は営業利益が前年同期比6%増の3億1,800万ドルを達成、年金保険の期末口座残高(再保険控除後)は1,740億ドルと過去最高を記録、『生命保険事業』は営業利益5,400万ドル(前年同期比4,000万ドル増)を記録、『損害保険事業』は営業利益は前年同期並みの1億1,000万ドルに、『リタイアメントプラン・サービス事業』は営業利益4,600万ドル(前年比5%増)を計上となり、当四半期の好調な財務実績は、全ての事業セグメントにわたって勢いが拡大し、バランスの取れた成長を遂げていることを示しています」と発表しています。


 次回2026年2月5日に開示予定の四期決算で、前年同期を上回る決算を発表できるか注目です。


注意点

 会社側は、世界的な資本・信用市場の悪化により投資や特定の無形資産の減損が発生する可能性があることは懸念があると発表しています。


株価動向、配当利回り紹介

配当:1.80ドル
配当利回り:4.21
株価:42.99ドル(約6,700円)


 この銘柄、権利落ち日は112日(権利実施は22日)です。


 配当利回りは129日時点で4.21%、株価は129日終値が42.99ドルでおよそ6,700円から購入できます(1USD=158.80円計算)。


 2023年からの最高値は43.29ドル、最安値は19.11ドルとなっています(終値ベース)。


米国高配当株5: EOGリソーシズ(EOG)

 主に米国、トリニダード・トバゴ共和国、および随時選定するその他の国際地域における主要生産盆地において、原油、天然ガス液(NGL)、天然ガスの探鉱、開発、生産、販売を行っています。


 EOGは、最高水準のリターンと最低コストの生産者となることに注力し、環境パフォーマンスへの取り組みと、エネルギーの長期的な未来における重要な役割の担い手となることを目指しています。


 時価総額は608億5,700万ドルで、日本円で約9兆4,800億円となっています(1USD=155.80円換算)。


事業の注目ポイント

 事業は石油・天然ガスの探査・生産を行うエネルギー事業の単一事業で構成されています。 


 その中で、売上の中心は「米国地域(United States)」で、続いて「トリニダード・トバゴ共和国地域(Trinidad)」となっています。


「米国地域」での販売の中心は「収集・加工品販売」で、「液化天然ガス販売」「天然ガス販売」と続いていきます。


競合他社

 競合他社として、デラウェア盆地の権益を筆頭に、多様な複数盆地のポートフォリオを有する米国の石油・ガス生産会社である デボン・エナジー(DVN) 、独立系石油・天然ガス会社であり、主にテキサス州西部のパーミアン盆地における非在来型の陸上石油・天然ガス埋蔵量の取得、開発、探査、採掘に注力する ダイヤモンドバック・エネルギー(FANG) などがあります。


株式の注目ポイント

 株価は年初の水準を下回って推移していますが、配当は今年に入って増配しています。


 直近の決算で会社側は、「EOGはこれまで定期配当を停止または減額したことはなく、第3四半期中、自社株買い承認枠に基づき380万株を4億4,000万ドルで買い戻しましたが、現在の自社株買い承認枠には40億ドルの残高があります」と発表しています。


 また、「EOGは今四半期も堅調な操業実績を達成し、第3四半期の石油・ガス・NGL生産量はガイダンスの中間値を上回りました。生産量の増加に加え予想を下回る単位当たりの現金操業コストと減価償却費・減損費用が相まって優れた財務実績をけん引し、株主への長期価値創出において、史上最高の態勢を整えています」とも発表しており、今後の株価上昇が期待されます。


業績動向

 2025年11月6日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を上回り、売上は市場予想を下回りました。


 直近の決算で会社側は、「調整後純利益は15億ドル、1株当たり2.71ドル、フリーキャッシュフローは14億ドルを創出、石油、NGL、天然ガスの生産量はガイダンスの中間値を上回り、資本支出および単位当たり操業コストはガイダンスの中間値を上回った」と発表しています。


 また、「デラウェア盆地、イーグルフォード、ユーティカといったEOGの中核資産は、予想を上回る堅調な収益を上げており、バーレーンとUAEの探鉱プロジェクトも着実に進展しています」とも発表していることから、今後も堅調な業績が期待されます。


 次回2026年2月19日に開示予定の四期決算で、前年同期を上回る決算を発表できるか注目です。


注意点

 エネルギー価格の変動による業績の変動には会社側も懸念しています。


株価動向、配当利回り紹介

配当:4.08ドル
配当利回り:3.63
株価:110.62ドル(約1万7,200円)


 この銘柄、権利落ち日は116日(権利実施は130日)です。


 配当利回りは129日時点で3.63%、株価は129日終値が110.62ドルでおよそ1万7,200円から購入できます(1USD=158.80円計算)。


 2023年からの最高値は138.05ドル、最安値は100.20ドルとなっています(終値ベース)。


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(西崎努)

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