不要なモノにまみれて暮らすわれわれから見ると、ゆみにゃんさんの生活は、シンプルで軽やか。ただし、マネができることとできないこともあります。

どうしたら今より、部屋も気分も「すっきり」する?年末の大掃除に役立ちそうなお話を伺いました!


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36歳、資産4,000万円でサイドFIRE!怖くなかった?

トウシル:36歳でついに会社を辞めてサイドFIREに踏み切られています。資産は4,000万円ですが、怖くはなかったですか?


年末は「捨てタイミング」!あなたの人生に本当に必要なのは何?:ミニマリストゆみにゃんさん【後編】

ミニマリストゆみにゃんさん:はい。副業のYouTubeが軌道に乗り始めていたので、会社を退職したのですが、完全リタイアではなく、サイドFIREです。経済的自立の見込みができたこと、東日本大震災などで命は無限じゃないと思い知ったことなどが原因ですが、自分の時間を有意義に使いたいと思ったのがFIREした理由です。


『 DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 』という本をその頃読んだのですが、人は必ずいつか死にます。やりたいことやすてきなことを先送りにしてはいけない、と確信しました。


トウシル:共感します。が、『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』の分厚い本も、今の部屋にはないようですが…。


ミニマリストゆみにゃんさん:本も場所を取るので、読んだらさっさと売るか、Audible(オーディブル:本の読み上げサービス)で散歩しながら聞いちゃいます。


トウシル:さすが、タイパとコスパが抜群なコンパクトライフですね(笑)


ミニマリストゆみにゃんさん:この価値観が正しいかも、と確信できたのは、退職後に行った、やっぱりピースボートでの世界一周旅行ですね。年齢層が高くて、船の中の平均年齢が75歳とかなんですよ。船の中で認知症が進んでしまう人、中には船の中で亡くなってしまう人もいました。


 人生のご褒美として旅行をするのもステキだなとは思いましたが、私はやっぱり若いうちに世界を見たかった。

年齢を重ねると体力的に無理が利かなくなりますよね? でも若いと少しリスクがあっても体力と気力と知力で挑戦できちゃうんです。


 だから私は、若い間にどんどん海外旅行に行って、自分の経験値や好奇心を満たしたい。国内旅行は逆に、年をとってからゆったり回るつもりです。


マルタ島留学へ!やりたいことをやりたいときにできる生活!

トウシル:マルタ島への留学YouTubeを拝見しました。語学留学に行かれたんですよね?


ミニマリストゆみにゃんさん:はい! すごく楽しかったです。会社を退職した後もフィリピンのセブ島へ語学留学に行ったんですが、今度の留学は、セブ島の留学と違い、トークセッションが多めで、すごく勉強になりました。語学力はできれば落としたくないので、今後もがんばって勉強を続ける予定です。


年末は「捨てタイミング」!あなたの人生に本当に必要なのは何?:ミニマリストゆみにゃんさん【後編】
マルタ島旅行で自由と自己投資を自分にプレゼント! 投資で得た資金をうまく使いながら好奇心を満たしていく

トウシル:何がいちばん楽しかったですか?


ミニマリストゆみにゃんさん:セブ島の留学は、寮があったのでご飯も全部、用意されていたんですが、マルタ島の留学は、自分で材料を買ってきて料理することもできるスタイルでした。だから、少しでも安いスーパーを探したり、現地で買った材料でご飯を作ったり、「観光」ではなく「生活」ができたのがとてもよかったと思います。


トウシル:さまざまな国に旅行に行かれているYouTubeを拝見しましたが、泊まるホテルとゆみにゃんさんの日本の部屋が、大差ないシンプルさなのがスゴイなって思いました。身一つでどこへでも行けるシンプルライフですね。


ミニマリストゆみにゃんさん:留守中のジャスミンちゃんだけが心配で、獣医の友人に預けたりして面倒を見てもらっています。


年末は「捨てタイミング」!あなたの人生に本当に必要なのは何?:ミニマリストゆみにゃんさん【後編】
(1)世界一のパリピ島、といわれるイビサ島へ。大型イベントに潜入するも、「自分はパリピじゃない」と自覚して早々に退散(笑)(2)1時間ひたすらトマトを投げ合う「スペインのトマト祭り」にも参加!(3)サウジアラビア・リヤドへの旅行も満喫。砂漠と金融街という両極端な世界観にビックリ。(4)一生で一度は見たかったマチュピチュやナスカの地上絵もその目でじかに見ることができた。

捨てられない人は自分を責めないで!ストレスの根源を見直そう

トウシル:最低限のモノで生活するシンプルなライフスタイルに憧れます。なかなか思うようにはいかないな…と思う人も多いと思うのですが、少しでも楽になれる方法を教えてほしいです。


ミニマリストゆみにゃんさん:まずは、「捨てられない自分を責めないでほしい」ということです。私が買い物依存症だったとき、原因は仕事や環境からくるストレスでした。あれで買い物でもしてなければ本当に壊れちゃっていたかもしれません。


 何かに依存していたり、悪いと分かっている習慣がやめられなかったりする人は、そもそも自分を追いつめているストレス源が何か、ということを整理してみてほしいです。


トウシル:ストレスを発散しようとしている自分がさらにストレスになる、という悪循環ですね。


ミニマリストゆみにゃんさん:はい。あまり他責思考なのもおススメできないんですが、自分を苦しめているものは何か、を突き止めて、できればそれを少しでも解消する方法を探してみてほしいです。


 私の場合、仕事量と仕事内容がストレスだったんですが、「転職」することで「せっかくつかんだ夢の仕事を手放すわけにはいかない」という洗脳が一つ解けました。次に「引っ越し」で「欲しいものは全部買う!」というもう一つの洗脳が解けていきました。よく考えたら、手放したらダメなものなんて、案外少ないんですよ。


トウシル:自分のメンタルを一番追いつめているのは、もしかしたら自分の思い込みかもしれない、ということですね。


ミニマリストゆみにゃんさん:そうなんです。

投資で今持っているお金をうまく増やすことも、一つの方法なんですが、投資自体がストレスになっては本末転倒です。だから私は、シンプルで自分にストレスをかけない投資信託にコツコツ積み立てて、その分、自分をかわいがることに時間をかけています。


 あとはジャスミンちゃんの存在が癒やし。生活環境にもよると思うのですが大事な存在がそばにいると、心は確実に和らぐと思いますよ!


年末は絶好の捨てタイミング!あなたのそれ、本当に必要?

トウシル:もう年末です。大掃除などをきっかけに、「捨て活」のチャンスなのですが…実は一つご相談が(笑)


ミニマリストゆみにゃんさん:なんでしょう(笑)


トウシル:実は私、すっごいオタクで、部屋の壁に推しのアクリルスタンドや複製原画などがあふれているんです。もういい年だし、こういうのやめたほうがいいのかな、って思ってはいても、決意がつかなくて…どうしたらいいと思います? いつが辞め時でしょう…?


ミニマリストゆみにゃんさん:あー。そういうのは辞めなくていいです(きっぱり)


トウシル:えっ、ほんとですか?! Zoomの背景がヤバいので常にぼかしをかけているほどなんですが…。


ミニマリストゆみにゃんさん:子供の赤ちゃん時代の服が捨てられないとか、自分の思い出の服が捨てられないとか、そういう話をよく聞くんですが、そういう「思い出系」のものを捨てるのは一番最後でいいです。逆に手を付けなくていいと思います。


 皆さんちょっと誤解してるんですが、ミニマリストって、「モノが少ない人」じゃなくて、「好きなモノだけに囲まれて暮らす人」なんですよ。


トウシル:あっ…、そうか…。そうなのか…。


ミニマリストゆみにゃんさん:そうなんです。

捨て方としては、まず段ボールを一つ用意して。


トウシル:はい!(メモメモ)


ミニマリストゆみにゃんさん:その中に、1年以上使っていないもので、要らないなと思うものをどんどん入れていってください。その後、1~2カ月間、放置しておいて、その間も使わなかったら捨てましょう。


トウシル:やっぱり使う…ということが分かって、箱の中から出してきたものは残す?


ミニマリストゆみにゃんさん:そうです。本なんかも、「いつか読もう」と思って置いてある本があるとしたら、それが自分のストレスになるようなら捨ててしまっていいと思います。本当に読みたくなったらまた古本屋で買えばいい。


トウシル:古本屋に持って行くと買いたたかれちゃうので、読んだ後にフリマアプリで売ろうと思って山積みになってる本があるんですが…そういうのはどうしたら…?


ミニマリストゆみにゃんさん:分かります。フリマアプリに出品したり発送したりってけっこう手間がかかりますよね。それが自分の強迫観念になって「売らなきゃ!」ってストレスになるなら捨ててOKだと思いますよ。大手の古本屋ではなく、町の小さな古本屋のほうが高く買ってくれたりするので、そこへ持ち込むのもおススメです。


トウシル:あのぅ…私、編み物をするんですが、カワイイ毛糸を見つけていつか編もう!と思って置いてある毛糸が結構な量、置いてあるんです…。


ミニマリストゆみにゃんさん:それ、何年くらい置いてあります?


トウシル:に…2年…。


ミニマリストゆみにゃんさん:それは…捨てましょう(笑)それか、今年の年末に編んだらどうですか?


トウシル:やっぱりそうですよね~(ガックリ)


ミニマリストゆみにゃんさん:つまりは、「なんでもかんでも捨てればいい」っていうわけじゃなくて、それが自分の幸せを侵食するかどうか、で線引きをすればいいと思います。モノだけじゃなくて、人間関係や仕事環境も同じです。自分を苦しめるものを遠ざければ、すてきなモノが寄ってくる隙間が空きますよ!    


トウシル:捨てるor捨てない、要るor要らない、の判断基準が理解できました! 今年の終わりにいろいろ整理して新しく2026年をスタートさせたいと思います。本日はありがとうございました!


ミニマリストゆみにゃんさんプロフィール

年末は「捨てタイミング」!あなたの人生に本当に必要なのは何?:ミニマリストゆみにゃんさん【後編】
暗黒の20代を経て38歳で会社員を辞め、サイドFIRE。好きなモノだけを厳選し、不要なモノを持たない「ミニマリスト」として暮らす。YouTube:『 ミニマリストゆみにゃん 』(チャンネル登録者数 14万人)X: ミニマリストゆみにゃん@10年で資産8,000万円でFIRE (フォロワー数 1.7万人)Instagram: ミニマリストゆみにゃん

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貯金ゼロから資産8,000万円へ!浪費生活からの復活のワケ:ミニマリストゆみにゃんさん【前編】


企画/取材/編集/執筆 金井雪子    


(トウシル編集チーム)

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