スマホ事業への懸念は織り込み済みか、EVとAI事業が当面の焦点に

現地コード 銘柄名 01810

小米集団


(シャオミ)


株価 情報種類

41.84HKD
(12/16現在)


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 世界のスマートフォン業界はDRAM、NAND型フラッシュメモリの価格急騰を受け、2026年に厳しい年を迎える見込み。さらに電気自動車(EV)生産能力に関する不透明感もあり、市場では小米集団に対する慎重見通しが高まっている。


 ただ、BOCIは同社の新製品(EV、スマホ、IoT)がマス市場で過去の成功を再現できれば、株価パフォーマンスも輝きを取り戻すとの見方。スマホの部品調達圧力やEV生産能力に関する不確実性などを反映し、目標株価を引き下げながらも株価の先行きに強気見通しを継続した。


 新規事業のEV部門では、受注ペースが生産能力の拡大より遅れ、納車までの期間が短くなった。ただ、BOCIは2026年も製品の高付加価値化を維持すると予想。アップグレード型「SU7」フェイスリフト版、「YU9-EREV(レンジエクステンダーEV)」、「YU7 GT」派生タイプなど各種モデルが着実にけん引するとみる。


 一部投資家は小米集団のスマートEVビジネスが2026年には、理想汽車(02015)の2025年の不振の二の舞いになると懸念しているが、小米集団の新型モデルに対する悲観論は時期尚早としている。


 それでも最新の新車投入予定を反映させる形で、小米集団の2026-27年の予想販売台数を65万1,000台、93万1,000台に下方修正。さらに粗利益率の低下とAI向けの研究開発費の増大を考慮し、営業利益予想を77億元、149億元に引き下げた。2026年予想売上高倍率で3倍を適用し、EV部門の評価額を5,030億元(1株当たり20.71HKドル)に設定している。


 一方、スマホをはじめとする従来型ビジネスに関しては、慎重論が当面続く見込み。12月に入ってもメモリ価格の上昇に歯止めがかからず、BOCIはスマホ事業の2026年、2027年の粗利益率について、一段の下方修正は避けられないとの見方だ。


 小米集団を含むスマホベンダー各社が価格転嫁の値上げに動く中、2026年にはスマホ全体の出荷台数がマイナス成長に沈む可能性が高まっている。

さらに、国内での買い替え補助金の段階的な廃止と、2026年以降の関連政策に関する不透明感から、同社のIoT製品事業の先行きに対しても懸念が生じている。


 こうした業界全体の動向は、同社株にとって短期的にはマイナスだが、BOCIはAIを含むプレミアム化の進展に注目すべきとの見方。これが将来的なリスク耐性の向上につながるとみている。


 スマホとEVの部品原価の増大圧力、生産能力に関する不確実性、EV購入税補助金に絡む出荷量や粗利益率の低下見通しを反映し、BOCIは今回、同社の利益モデルを微調整。2025-27年の予想調整後1株当たり利益(EPS)を2%、14%、15%下方修正し、サムオブザパーツ(SOTP)方式に基づく目標株価を引き下げた。


 レーティング面の潜在リスク要因としては、国内自動車市場の競争激化、地政学的紛争や貿易摩擦、部品価格の高騰、インド当局との課税絡みの対立、スマート運転技術の進展の遅れ、EV生産能力の拡大の遅れなどの可能性を挙げている。


(Bank of China int.)

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