みんな大好き回転寿司、あなたはどこ派でしょうか?回転寿司をメインとするのがスシローのF&LC(3563)とくら寿司(2695)、時価総額では7倍近い差が開き、F&LC優勢。時価総額で逆転され、ここまで大差を付けられたくら寿司ですが、ここから挽回なるか?はたまたF&LCが突き放すのか?ここから買うならどっち?この2社で比べてみます。


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今回のお題:海外でも成長!みんな大好き回転寿司

 F&LCのスシロー、2位はゼンショーHDのはま寿司、3位がくら寿司の三強状態です。業界としては、寿司の主原料であるコメの値上がり、人件費上昇など共通のコスト増要因が存在します。ただ、業績の勢いでは各社で大きな差が開き、株価パフォーマンスでも強烈な差が…。回転寿司をメインとするのがスシローのF&LC(3563)とくら寿司(2695)ですが、時価総額で今では7倍近い差が開き、F&LC優勢となっています。時価総額で逆転され、ここまで大差を付けられたくら寿司ですが、ここから挽回なるか?はたまたF&LCが突き放すのか?ここから買うならどっち?この2社で比べてみます。


スシローのF&LC(3563) くら寿司(2695)
スシロー vs くら寿司 海外でも成長!みんな大好き回転寿司 あなたは、どっち派?

スシロー vs くら寿司 海外でも成長!みんな大好き回転寿司 あなたは、どっち派?

 上記両社の株価のポイントや株価データを見ながら、双方を比較し、皆さんの相場観で購入検討するならどちらにしますか?


A:FOOD & LIFE COMPANIES (スシロー:3563)

スシロー vs くら寿司 海外でも成長!みんな大好き回転寿司 あなたは、どっち派?
筆者作成 週足チャート、昨年初来

ここがGOOD

「スシロー」は国内でも売上拡大中!

 一部の店舗で価格改定をしながら、それでも既存店売上が落ち込まないスシロー人気恐るべし。既存店売上高は25年12月も+11%で、29カ月連続で前年同月比プラスを維持しています。くら寿司は25年1月~12月のうち、半分(6カ月)が前年同月比マイナス。同じ回転寿司業態のため、くら寿司のシェアをスシローが奪っているという解釈が妥当といえます。


 くら寿司といえば、ファミリー層向けの“ビッくらポン”や、IPコラボ企画が強み。それでいえば…この分野にスシローが注力したことが大きいといえそうです。スシローでは、大型タッチディスプレイで回転レーンを表示し、画面上に流れるお寿司をタップする“デジロー”の配備を進めています。また、IPコラボにも力を入れたことも客数増につながり、くら寿司の得意領域にスシローが猛追しました。


海外展開力で大型グロース株評価に

 アジアで店舗網を広げてきたスシローですが、25年12月に満を持して上海に進出。

しかも、同年6月にくら寿司が撤退した場所と同じショッピングセンターでの2店舗出店でしたが、開店時には待ち時間が14時間になったとも(^^;グローバル戦略に長けているF&LC(スシロー)に対し、アパレルでいえばファーストリテイリングのような評価を外食株として付与されています。


 評価の高さは、株価にも表れています。2025年の年間上昇率は+137%で、外食株としてゼンショーHD(はま寿司)に次いで2社目となる時価総額1兆円超えを達成する場面もありました。外国人投資家の関与抜きでこのサイズになるはずもなく、外国人保有比率は30%以上と高水準。ROEは26%と、外食最大手のゼンショーの同17%を上回っており、高ROEの大型グロース株として国内外の機関投資家も無視できない銘柄といえます。


ここが心配

はま寿司のゼンショーHDと比べた割高感

 業績は好調で、今26年9月期予想も営業利益は前期比12%増の405億円、最終利益は同4%増の240億円で売上高、利益とも過去最高を更新する見通しです。アナリストは業績上振れを予想していて、コンセンサスは営業利益430億円、最終利益266億円。また、来期のコンセンサスは営業利益で503億円、最終利益313億円(EPS276円)と来期も更なる成長が見込まれています。


 ただ、昨年の株価急騰で予想PERは今期予想ベースで41倍まで上昇。来期のEPSのコンセンサスは276円ですので、同予想ベースの来期PERで32倍となります。同社株のベンチマークは時価総額の面でもゼンショーHDですので、ゼンショーの今期予想PER33倍、来期コンセンサス予想ベース25倍と比べて割高感があると言えそう。レーティングを付与する証券会社は10社ありますが、その10社の目標株価平均約9200円。強気のアナリストの目標株価に対していえば、アップサイドの期待値は+5%程度に縮小しています。


F&LC レーダーチャート ※各指標の数値に基づき独自基準でスコア化
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筆者作成

B:くら寿司(2695)

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筆者作成 週足チャート、昨年初来

ここがGOOD

株価見直しのポテンシャル

 およそ8年前、2017年まで、くら寿司の方がF&LCより時価総額が大きかったのが…今や時価総額ではF&LCの約7分の1となっています。時価総額は約7分の1ですが、売上高は約2分の1。事業規模の差以上に、時価総額の差が甚大となっています。一方で、予想PERは双方40倍台でほぼ同等…課題は利益が出せていない(利益率が低い)ことにあるのは明白です。


 “スマートくら寿司”という入店から会計までを非接触で対応できるシステムの導入は進み、これが人件費抑制などで効果も出ています。あとは値上げという選択肢が求められていそうですが…25年7月の一部メディアの同社社長インタビューでは値上げ我慢の姿勢が示されており、経営判断的には後回しのようです。いずれにせよ、利益率の改善で、株価評価が大きく見直されるポテンシャルがあるのは確かです。


ここが心配

業績面では大きく見劣り

 今26年10月期予想は営業利益が前期比8%減の50億円、最終利益は同16%減の30億円。最終利益のコンセンサスは42億円だったため、非常に弱いガイダンスです。コメの値上がり、エサの高騰による養殖の魚の価格上昇、円安による輸入コスト上昇…逆風は吹いていますが、環境面では競合他社も同じです。明らかに利益が出せていないのは、経費コントロールに何らかの課題があると言えそうです。


 海外は、25年10月期時点で米国に79店、台湾で60店。米国の店舗数が順調に拡大しており成長余地はあるのですが…米国は店舗間が距離的に離れる出店となるため利益が出にくいようです。また、25年6月に上海から撤退。

そのショッピングセンターに後から出店したスシローが成功しているのは皮肉な結果で…グローバルでの成長期待の差が株価の差に表れているのは間違いありません。


機関投資家の関与に期待薄

 店舗数や知名度ではF&LCに負けない企業と言えますが、時価総額で大差が付いたことで株としては別物になってしまっています。くら寿司の1日当たりの売買代金(25日移動平均)は約7億円と少なく、これは外国人保有比率30%以上のF&LCの約78億円の10分の1以下。


 流動性が低く、機関投資家が関与しにくい中小型株のくら寿司。外国人保有比率も10%以下で、個人投資家頼みの需給構図と言えそうです。その意味では、株主優待では若干F&LCより魅力はあり、優待狙いの長期ホルダーもいそうですが…。流動性を高め、機関投資家が戻ってくるためにも、(最初に戻りますが)利益率の改善による利益回復が必須です!


くら寿司 レーダーチャート ※各指標の数値に基づき独自基準でスコア化
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筆者作成 週足チャート、昨年初来

あなたなら、どっちを買う?

銘柄比較表
スシロー vs くら寿司 海外でも成長!みんな大好き回転寿司 あなたは、どっち派?
筆者作成 ※2026年1月9日時点

 国民的な知名度には大きな差は無さそうなものですが、株式市場ではとてつもない差が付いているスシローのF&LCとくら寿司。チャートを見ると昨年爆上げしたF&LCは入りにくい印象もありますが、まだまだ海外での成長期待が高そう。一方で、出遅れ感のあるくら寿司ですが、こちらは利益水準に難があって入りにくい面も…。ここから買うならF&LCかくら寿司か、あなたならどちらを選びますか?


銘柄投票にぜひ参加してみてください

【銘柄を投票】スシロー vs くら寿司 海外でも成長!みんな大好き回転寿司 あなたは、どっち派?


各指標の説明 予想PER 1株当たり利益の何倍(何年分)まで株価が買われているかを示す指標。同業他社と比較する際に使われ、低いほど割安と判断します。 PBR 1株当たり純資産の何倍まで株価が買われているかを示す指標。同業他社と比較する際に使われ、低いほど割安と判断します。
この数値が1倍を下回る企業に対し、東証は「1倍を上回るよう頑張れ」と指令を出しています。 配当利回り 今期の予想配当金ベースの利回りで、高いほど配当妙味が高いと判定します。定義はありませんが、3%以上なら配当利回りが高いと認識されています。 流動性 1日の売買代金がどれくらいあるか?(表では25日平均)を金額で表示しています。同数値が高いほど、機関投資家も大口の個人投資家もストレス無く参加できると考えられます。

(岡村 友哉)

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