2025年10-12月期収益は市場予想通りか、AI活用の強化が成長けん引へ

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騰訊控股


(テンセント)


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 中国の有力ネット企業、テンセントの2025年10-12月期決算の売上高について、BOCIは市場予想通りの前年同期比13%増に着地すると予想。中でもオンライン広告収入が17%増加する見通しを示した。

同期の営業利益に関しては、AI関連費用の増大を理由に、市場予想を1%下回る604億元を見込む。


 一方、AI投資および活用戦略により、ユーザー基盤やコミュニティー、コンテンツ、インフラ、収益化エコシステムを強化することで、同社は引き続き、質の高い成長エンジンを創出していくとの見方。目標株価を小幅に引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 BOCIによれば、具体的なAI戦略は◇基盤となる大規模言語モデル(LLM)のアップグレードと再構築、◇万能アプリ「微信」を中心に据えた内部機能とインフラとの統合強化、◇多様なAI製品の開発、投入、普及促進、◇外部収益化より自前の能力の開発を優先させる――など。


 すでにゲームやオンライン広告事業ではAI活用の効果が出ており、向こう数年にわたって成長の勢いが続くと予想。この点を考慮し、2026-27年の予想売上高を1%上方修正した(うちゲーム収入見通しを2-3%上方修正したため)。一方、AI関連費用の増大を見込み、2025-27年の予想純利益を小幅に下方修正している。


 BOCIは10-12月期の売上高が前年比13%増の1,948億元と、市場予想通りの水準に達するとみている。部門別では、主力の付加価値サービス(VAS)の売上高を14%増と予想。うちSNSが7%増収、オンラインゲームが18%の増収となる見通しを示した。


 ゲーム事業に関しては、旗艦シリーズと新規リリースの「VALORANTモバイル」を原動力に、国内売上高が15%増加するとみる。


 オンライン広告収入に関する10-12月期の予想は前年同期比17%増。

動画アカウント、「微信」検索、「モーメンツ」(朋友圈:タイムラインに類似したSNS機能)におけるAI活用の加速と収益化戦略の履行がその理由という。


 一方、事業の3本柱のうち、残る「フィンテックおよび企業向けサービス(FBS)」に関しては10%増収を予想。同社全体の調整後営業利益については、AI関連費用の増大を反映し、15%増の684億元を見込む。設備投資は約230億元と、対売上高で12%となる見通しという。


 BOCIはサムオブザパーツ(SOTP)方式に基づく同社の目標株価を小幅に引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。目標株価の算出に当たってはゲーム、オンライン広告、FBSの3部門に、それぞれ2026年予想株価収益率(PER)18倍、20倍、13倍を適用。クラウド事業には株価売上高倍率(PSR)3倍を当てはめた。


 レーティング面の潜在リスク要因としては、国内の規制強化の可能性や、市場競争の激化、マクロ経済の下振れ、投資の失敗、主要株主による持ち株売却加速などの可能性を挙げている。


(Bank of China int.)

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