輸出・コスト効率・自動運転技術が強み、逆風下で再評価の可能性

現地コード 銘柄名 00175

吉利汽車


(ジーリー・オートモービル)


株価 情報種類

16.09HKD
(2/2現在)


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 吉利汽車の2026年1-3月期決算について、BOCIはエンジン車需要の安定や輸出の堅調を受け、収益成長と製品構成の強化を実現するとみている。2026年には業界全体で原材料高騰が見込まれるが、同社はプラットフォームの規模を強みとする年間10%超(1台当たり8,000-9,000元)のコスト削減目標を掲げており、インフレ圧力を十分相殺できる見込み。


 規制主導型の価格安定効果もあり、効果的に採算を確保する見通しという。2026年、2027年の予想販売台数を350万台、400万台に設定し、予想純利益を200億元、237億元に維持。製品の強みや自動運転技術の向上を背景とするトップレベルのポジションを市場が認識し始めれば、株価の再評価が十分期待できるとしている。


 卸売台数は1月に前年同月比1.3%増、前月比14.1%増の27万167台と、業界全体を大きくアウトパフォームした。前年10-11月に30万台超だった月間卸売台数が12月には23万7,000台に減少した後、年末分を2026年初頭に繰り延べたため。輸出は前年同期比で倍増以上となる6万506台を記録した。


 また、同社はエンジン車と新エネルギー車(NEV)とのバランスが取れた製品構成を強みに、1月の販売台数で最大手BYD超えを達成。2月も首位を維持する可能性が高まっている。


 一方、小売レベルでは傘下の「Galaxy」「Lynk & Co」が前月比50-60%減と、業界全体と足並みを揃えた減少幅を示したが、「Zeekr」は新型モデルの貢献などで同30%未満の減少率。1-3月期はエンジン車に対する安定的な需要と輸出の堅調が、着実な販売成長を支える見通しという。


 BOCIのチャネル調査によれば、中国全体の乗用車小売販売は1月に低調。地方当局による買い替え補助金の実施の遅れが主因であり、車両登録の抽選制やNEV購入税免除の段階的廃止なども響いた。


 こうした事情から、2026年の新車市場は前年とは逆に、「前低後高」型となる見込み。3月以降は小売需要が回復する見通しであり、同社のようにエンジン車、NEV双方を展開するメーカーに有利とみられる。


 2025年10-12月期には季節的な繰延収益とサンオーダ(欣旺達)社製バッテリーを搭載した初期「Zeekr」モデル向けのリコール引当金の影響で、前四半期比で利益が縮小する見込み。


 BOCIはコア純利益35億-38億元を予想している(前四半期は40億元)。続く2026年1-3月期には製品構成の最適化を背景に、前年同期比で小幅増収を確保。高価格帯モデルの貢献度の上昇を受け、増収率を上回る利益成長を達成するとみる。


 BOCIは現在株価の2026年予想株価収益率(PER)が7.8倍と、競合のBYD(01211)の20倍超、長城汽車(02333)の12倍を大きく下回ると指摘。これは吉利汽車のインテリジェント技術に対する市場の誤解やここ数カ月のセクター全体の評価の引き下げに起因するとした。


 主導的地位の強化や3-4月の需要回復見通しを理由に、同社株には再評価の余地があるとの見方。株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


(Bank of China int.)

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