先週学んだローソク足の読み解き方を踏まえ、今回はトレードでの活用法をクイズ形式で学びます。ローソク足の形状から「買いか、売りか」を判断してみましょう。


【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しようの画像はこちら >>

今日のクイズ

【第1問】


 以下のA社、B社、C社の3日間のローソク足(日足)から、買うべき銘柄、売るべき銘柄を一つずつ選んでください。


【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
出所:筆者作成

 3社のローソク足には大きな違いがありますが、終値は3日間とも同じ1,000円です。ラインチャートでは、3社とも以下の通りになります。


【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
出所:筆者作成

【第2問】


 以下のD社、E社の18営業日のローソク足(日足)を見て、売るべき銘柄を選んでください。2社とも上下50円の範囲内で行ったり来たりしています。


【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
出所:筆者作成

 ローソク足には、ラインチャートでは分からない相場の強弱についての情報が詰まっています。江戸時代の日本で発明され、1980年代以降、世界に広まりました。


 ローソク足は、詳しいことを知らなくてもパッと見ただけで相場の強弱を感じられるようにつくられています。黒い色(陰線)が多いと「弱そう」、白い色(陽線)が多いと「強そう」と直感的に感じられるでしょう。


 ローソク足の長い陰線や長い陽線には特別な意味があり、長さも見ることが大切です。


正解

【第1問】 買うなら、B社、売るなら、A社です。


<再掲:B社日足>
【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
B社 3日間のローソク足(日足)

 B社に何が起きているか、考えてみましょう。朝方、大きく下げて始まり、下がったところでは買いが入って上昇に転じ、終値ではきっちり1,000円まで株価が戻っています。それがもう3日も続いています。


 ローソク足から判断すると、B社は、大口の機関投資家がこつこつと買い集めているように見えます。何か悪材料があって不特定多数の小口投資家が売ってくる中、大口の機関投資家はじっくりと時間をかけて買い集めていることが推測できます。


 買い手の機関投資家は3日続けて「1,000円以下の計らい」で大口買い注文を出しているのではないでしょうか。計らい注文とは、機関投資家がよく使う注文の出し方で、証券会社のセールストレーダーに裁量で事前に取り決めた株価の範囲内で一定株数を買ってもらう注文方法です。


 大口の機関投資家が特定の小型株を大量に買いたい時は、その意図を市場に悟られることを避けながら少しずつ買おうとします。3日ともきっちり1,000円の高値引けとなっているのは、大口投資家の気配が感じられます。


 ただ、3日も同じような注文を出したため、ローソク足に不審な形跡が残っています。そろそろ不特定多数の投資家が、買い手の存在に気づく頃です。そろそろ売り手が売るのを止め、株価が1,000円を超えて上昇するタイミングが近づいているように思われます。


<再掲:A社日足>
【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
A社 3日間のローソク足(日足)

 A社はその逆の動きです。不特定多数の小口投資家が買っている中、大口の機関投資家が売り続けている感じがします。売りたい株がまだかなり残っているのを悟られないように、「1,000円以上の計らい」で売っている感じです。


 そろそろ買い手が買うのを止め、株価は1,000円以下に下がっていくタイミングが近づいているように思われます。


【第2問】 売るなら、D社


<再掲:D社日足>
【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
D社 18営業日のローソク足(日足)

 D社日足を見ると、陽線がたくさんある中で、陰線は少ししかありません。ただし、長さは、陰線の方が陽線よりはるかに長いです。短い5本の陽線を1本の大陰線で打ち消している形です。


 この価格帯では、買いより売りの方が強いことが分かります。このような動きが3回も繰り返されているので、買い手は「この価格帯では怖くて買えない」と気づくでしょう。買いが引っ込んだところで、売り手がさらに売ってくると、株価の下げが加速します。


 ボクシングの試合に例えると、買い手が小さなパンチを5発ヒットさせて売り手を追い詰めていましたが、突然、一発の強烈なアッパーを浴びてダウンするような展開です。


 買い手がなんとか立ち上がっても、同じようにダウンを喫する展開が3回も続いたら、買い手が逆転できるとは到底想像できないでしょう。


<再掲:E社日足>
【投資クイズ】ローソク足で「売りか、買いか」判断しよう
E社 18営業日のローソク足(日足)

 E社はその逆の動きです。陰線5本の下げを、1本の大陽線で帳消しにしています。こうなると売り手は売りを控えるようになるので、ここは買ってみて面白いところです。


 50円の値幅で「行ったり来たり」しているだけのD社とE社ですが、ローソク足を見ると、ここで展開されている投資家の熱い闘いがありありと見えます。


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(窪田 真之)

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