インバウンドで成長を見せるREIT。中には利回り6%超えの県庁銘柄も。

ポートフォリオの中に積極的に取り込んでいくべきか否か。REITの可能性について詳しく探る。


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 ホテルを中心に投資を行う インヴィンシブル投資法人(8963) は業績好調なものの分配金の予想利回りが6.4%で投資口価格が6万7,900円(2026年2月10日時点)、他の不動産投資信託(REIT)と比べても利回りが高く割安水準であると考えています。その根拠には旺盛なインバウンドを背景とした宿泊需要の大きさがあります。


<インヴィンシブル投資法人の投資口価格の推移>
「爆買い」より「爆泊」?利回り6.3%のホテルREIT、中国人半減でもインバウンド成長(茂木春輝)
出所:QUICKより2月10日時点(分配金利回りは1口当たり直近の会社予想分配金を同日のREIT価格で割り年率換算して計算)

インバウンドの状況

 昨年2025年11月に高市早苗首相の国会答弁に反発し、中国政府から日本への渡航を避けるように注意喚起がされて、中国から日本への航空便が減便されました。


 その一方で日本政府観光局(JNTO)によると12月の訪日外客数は年末年始の需要の拡大もあり361万7,700人で、前年同月比では3.7%増の12月として過去最高を記録しました。


<訪日外客数の年別の推移>
「爆買い」より「爆泊」?利回り6.3%のホテルREIT、中国人半減でもインバウンド成長(茂木春輝)
出所:日本政府観光局の資料より筆者作成

 地域別に見ると12月の中国からの訪日外客数は前年同月比で45.3%減となりましたが、7市場(韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン)の外客数が単月過去最高を更新しています。


<2025年における主な地域別の訪日外客数の推移>
「爆買い」より「爆泊」?利回り6.3%のホテルREIT、中国人半減でもインバウンド成長(茂木春輝)
出所:日本政府観光局の資料より筆者作成

 中国の旧正月である春節は今年2月17日となっていて、その期間も中国政府の注意喚起が続けば例年に比べて中国からの外客数への影響は避けられないと考えていますが、全体の訪日外客数は引き続き好調が続くと考えています。


伸びる宿泊費

 旅行費に占める費目別の割合を見ると図のように2024年と2025年を比べると買物代が29.5%から27%に下がっている一方、宿泊費33.6%から36.6%に上がっています。観光客の増加によって宿泊費が上がっていることもあり、いわゆる買い物の「モノ消費」から宿泊の「コト消費」にウエートがシフトしているとみることができます。


<費目別の訪日外国人旅行消費額>
「爆買い」より「爆泊」?利回り6.3%のホテルREIT、中国人半減でもインバウンド成長(茂木春輝)
出所:日本政府観光局の資料より筆者作成(2025年:その他0.1%を除く)

好調なインヴィンシブル投資法人の運用実績

 インヴィンシブル投資法人の運用実績の報告によれば、2025年12月の中国人客の客室売上高は前年同月比でマイナス45.3%となったものの、インバウンド全体では同+3.5%となり、結果的に国内客も含めた全体のRevPARは+6.2%でした(RevPARとは「販売可能な客室1室あたりの収益」を示すホテル経営の重要指標)。


<インヴィンシブル投資法人の年別RevPARの推移>
「爆買い」より「爆泊」?利回り6.3%のホテルREIT、中国人半減でもインバウンド成長(茂木春輝)
出所:IR資料より筆者作成

J-REITの好業績、今後も継続の予測

 以上の状況からインバウンドの全体需要は底堅く、その旅費で比率を増している宿泊によって中国人外客数が減少しつつもインヴィンシブル投資法人は今後も業績は好調だと考えています。


 そもそもインヴィンシブル投資法人を含む国内の不動産投資信託(J-REIT)は投資家から集めた資金を不動産に投資し、その賃料収入などから得られた利益を投資家に分配する投資信託です。小口から投資することが可能で、原則利益の90%超を分配するためインカムゲインを受け取りながら長期投資する上場株式以外の選択肢になると考えています。


 表は各用途の不動産を投資対象とするJ-REITの参考銘柄です。


<参考J-REIT銘柄一覧> コード 銘柄名 主な投資対象 分配金利回り
(年率:会社予想) 最低投資額
(円) 8963 インヴィンシブル投資法人 ホテル等 6.40% 66,900 8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 ホテル等 5.89% 86,200 8951 日本ビルファンド投資法人 オフィスビル 3.29% 146,700 8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 オフィスビル 3.98% 127,400 3234 森ヒルズリート投資法人 オフィスビル 4.18% 148,300 3281 GLP投資法人 物流施設 4.68% 142,500 3283 日本プロロジスリート投資法人 物流施設 4.18% 91,700 3466 ラサールロジポート投資法人 物流施設 4.51% 157,200 3292 イオンリート投資法人 商業施設等 4.98% 136,400 3269 アドバンス・レジデンス投資法人 住居 3.70% 170,900 出所:QUICKより2月10日時点(分配金利回りは1口当たり直近の会社予想分配金を同日のREIT価格で割り年率換算して計算)

(茂木 春輝)

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