2025年10-12月期に10%台半ばの増収確保へ、2026年の逆風も長期成長見通しは良好

現地コード 銘柄名 03606

福耀玻璃工業集団


(フーヤオ・ガラス・インダストリー・グループ)


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64.85HKD
(2/9現在)


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 自動車用ガラスの中国最大手、福耀ガラスの2025年10-12月期決算について、BOCIは前年同期比10%台半ばの増収を予想している。季節要因による国内販売の伸びと安定的な海外需要が背景。

純利益は前四半期比横ばいの22億-23億元を見込む。


 傘下の自動車部品サプライヤー、独FYSAM(19年に買収)に関しては、人員削減コストに伴う前四半期の赤字拡大を予想しつつ、コスト削減の取り組みとアルミニウムトリム生産の中国への移転で、年内にも業績が回復に向かうとの見方。


 コスト面では2026年の増大圧力が同業他社より軽微とみる半面、製品需給の緩みを予想。為替差損の拡大も加味し、2025-26年の予想純利益を93億元、100億元に据え置いた。長期成長見通しは依然盤石とみて、目標株価を据え置き、株価の先行きに強気見通しを継続している。


 BOCIは国内の自動車生産の増加を理由に、25年10-12月期の売上高を125億元と予想。前年同期比10%台半ば、前四半期比で1桁台半ばの伸びを見込む。国内向け自動車用ガラス売上高は65億元と前年同期比で縮小するが、海外売上高は50億元と約30%増加する見通し。


 全体の粗利益率はほぼ横ばいの約38%。為替損失2億-3億元の計上や利益率の安定などから、純利益は横ばいの22億-23億元を予想している。


 BOCIによれば、独FYSAMは人員削減に伴う特別費用で、10-12月期の損失は前四半期の60万ユーロから拡大する可能性が高い。福耀ガラスは2028年までにアルミニウムトリム事業の売上高を55億-60億元(2025年予想の2倍超)に引き上げる方針。


 中国では上海市嘉定区と重慶市万盛区で、年内に新規生産ラインが稼働を開始する予定。FYSAMの受注分を速やかに吸収するとともに、中独事業のシナジーを強化する。


 一方、2026年には国内生産能力の増強と製品需要の減速という逆風に直面する見込み。新規ラインが相次ぎ稼働を開始する中、稼働率と利益率の一時的な低下を招く可能性がある。半面、米国拠点は受注好調を受け、安定的な収益性を維持する見通しという。


 主要原材料の調達費用や輸送費は2026年も横ばいとみられ、懸案は為替変動。人民元は2025年下期以降、対米ドル、対ユーロで上昇傾向にある。2026年も続けば、米ドル建て、ユーロ建てエクスポージャーから発生する非現金性の為替損失と、輸出単価の上昇、利益率の低下に直面する見込み。米国以上に欧州向け輸出への影響が大きいという。


 BOCIは2026年、2026年の予想売上高を524億元、593億元に据え置いた。国内需要の減速や生産能力増強による影響、為替変動リスクを踏まえ、2026年には採算面の柔軟性が低下するとの見方。それでも純利益は堅調に推移し、2027年には高い伸びを回復するとみる。


 2026年予想株価収益率(PER)15.1倍に当たる同社H株の値ごろ感を指摘し、長期成長見通しの可視性を前向きに評価。自動車用ガラス市場におけるグローバルリーダーシップと海外での成長潜在力がバリュエーションを支えるとみている。


(Bank of China int.)

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