保険、必要以上に支払っていませんか? 多くの人が見直しをせず、高額な金額になってしまっています。今回は、保険を見直すべき三つの理由や人生の節目で変わる保障ニーズに合わせ、生命保険、医療保険、火災保険、自動車保険ごとの節約術を紹介します。

無駄をなくして家計にゆとりをつくりましょう。


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保険を見直すべき三つの理由

 生命保険などは、生涯で支払う総額が高額になるにもかかわらず、多くの家庭で内容をよく理解しないまま契約したり、一度契約したらその後は放置されがちです。本来は不要な保険料まで支払い続けているとしたら、それは大変もったいないこと。特に保険を見直すべき理由を以下に挙げます。


(1)「固定費」である保険の節約は家計に大きな影響を与える

 保険は、定期的に支払いが発生する「固定費」の代表格です。だからこそ、見直すことで大きな節約効果が期待できます。


 家計を改善する際、まず見直すべきは「固定費」とされています。保険はもちろん、住居費や水道光熱費などの定期的な出費を見直して節約することは、ためられる家計への第一歩です。


▼固定費の節約について

家計の「固定費」見直しチェックシート!節約効果大な4項目から始めよう


(2)必要な保障はライフステージの変化によって変わる

 保険は、その時々に必要な分の保障を受けるためのものです。一般的に、独身時代よりも家庭を持ってからのほうが、万が一の際の死亡保障は多く必要と考えられます。逆に、子どもが独立した後には、保障額を減らしても問題ないことが多いです。


 このように、ライフステージの変化により必要な保障も変わるため、節目ごとに最適な保障内容となるよう見直すことが大切です。以下のようなご自身の年齢や家族構成に合わせて収支を予測し、必要な保険額の目安を知ることのできるサイトも活用してみてください。


金融庁「 ライフプランシミュレーター 」


(3)重複している保障を見直せば節約できる

 意外と見落としがちなのが、保障の重複です。例えば、すでに医療保険に入っているが、掛け金が安いからと都道府県の共済にも加入したというような場合、必要以上の入院保障になっているかもしれません。このように、知らず知らずのうちに不要な保険料を支払っている可能性があります。


保険を見直すタイミングは?

 保険はライフステージの変化に合わせて見直していく必要がありますが、具体的にいつ見直せばよいのでしょうか。主な見直しのタイミングとポイントをまとめました。


●結婚・出産で家族が増えたとき

 結婚後、生命保険金の受取人が親のままであれば、忘れずにパートナーへ変更しましょう。また、妊娠・出産時は、万が一のトラブルに備え、生活費が困らない程度の保障があるか確認しておくことが大切です。


●住宅を買い、住宅ローンを組んだとき

 マイホーム購入で住宅ローンを組む際は、原則として団体信用生命保険に加入します。すでに加入している生命保険の死亡保障で住居費までカバーできる場合は、死亡保障を減額できるか検討の余地ありです。


●転職・独立したとき

 会社員からフリーランスになると、それまで勤務先で加入できていた団体保険が解約になったり、健康保険が国民健康保険に切り替わったりする場合があります。これにより保険料が上がったり、保障が薄くなったりする可能性があるため、足りない分の保障を補う保険をリサーチするなどして変化への対応が必要です。


●子どもが全員、独立したとき

 子どもが自立して別家計になれば、養育費が減るため、その分死亡保障を減額できる可能性があります。


●定年退職したとき

 年金暮らしで現役時代よりも収入が減る一方、医療費や介護費は増える傾向にあります。

必要性が下がる死亡保障を減らし、医療保険や介護保険を手厚くするなど、老後に向けて保障の比重を最適化しましょう。


●保険に加入してから3~5年経過している

 保険業界の商品開発競争により、短いスパンで新しい保険商品が発売されています。数年前と同程度の保障をより安い保険料で受けられるものが見つかるかもしれません。


全ての保険に共通!基本の節約ポイント

 保険の種類を問わず、幅広く言える節約のポイントを説明します。


●複数の保険会社を比較する

 同じような保障内容でも保険会社によって保険料が異なります。求める保障内容で比較し、最もお得な商品を選びましょう。インターネットで複数の保険会社を検索できるサイトを使うと便利です。


 なお、乗り換える際は新しい保険に確実に加入できたことを確認してから古い保険を解約するように注意してください。見込みで解約してしまうと、健康状態などの審査で加入できなかった場合に無保険となってしまいます。


●シンプルで割安な共済も検討する

 非営利の相互扶助制度である「共済」は、医療や死亡保障などをセットにしたプランで掛金が月額1,000~2,000円程度と割安であることから、有力な選択肢です。決算で剰余金が出た場合は掛金の一部が割り戻されるため、実質的にさらに割安になることもあります。


 ただし民間の医療保険に比べて保障額が少なめだったり、定期型が多く終身保障を求める人には向かなかったりといったデメリットもあるため、保険に何を求めるか明確にした上で、比較検討しましょう。


●少しでも安く上げる方法を選ぶ

 保険料は、月払いより年払いにすると総額が安くなるため、年1回の支払いが可能なら検討しましょう。


 会社員であれば、割引される団体保険があるかもしれませんので、勤務先に確認してみてください。


 また、一般的に対面型よりもネットで申し込む保険のほうが割安なことが多く、加入前にギフトカードなどがもらえるキャンペーンがないかチェックするとさらにお得です。


【保険の種類別】見直しと保険料節約のポイント

 続いて、先ほどお伝えした基本的なポイントに加えて、保険ごとの見直しポイントを解説します。


 なお、保険商品は種類が多く複雑なため、実際に保険を選ぶ際は比較サイトやファイナンシャルプランナーへの相談を活用することをおすすめします。


●【生命保険】家族が必要な時期に必要な額をカバーする

 生命保険は、万一の際に自分とその家族の生活を守るためのものです。家族に経済的なサポートが必要な時期に、必要な保障額を用意するのが基本となります。結婚・出産で家族が増えたら保障を増やし、退職や子どもの独立でニーズが低くなれば保障を減らすなど、ライフステージに合わせて見直しましょう。


 例えば「末っ子が大学卒業するまで」と期間を区切った定期保険なら、保険料を抑えられます。ライフプランシミュレーターで必要額の目安をつけましょう。


●【医療保険】社会保険+貯蓄で対応できない分のみ契約

 日本の公的医療保険は充実しており、医療費は一部負担で済みます。また、高額療養費制度や、会社員なら傷病手当金の支給もあります。


 こうした公的医療保険でカバーしきれない分を民間の医療保険で補いましょう。必要な保障は貯蓄額や働き方に応じて決め、公的保障と貯蓄でカバーできない部分を具体的に検討した上で、必要な保障額を設定してください。


 また、医療保険には「非喫煙者」「BMIが適正範囲」といった健康状態の良い人向けに保険料が割引になる制度を導入している商品もあります。健康に気をつけている方はチェックしてみましょう。


●【火災保険】災害のリスクを冷静に判断する

 火災保険は「火災」だけではなく、水災(水害)、落雷、盗難などから家を守ってくれます。住宅ローン契約時に加入したまま放置し、一部しか補償されない「一部保険」や、実際の価値より契約した保険金額の高い「超過保険」になっていないかに注意が必要です。


 火災保険は近年、値上がり傾向にあるため、住まいに合った保障への見直しが必須です。割安なネット商品を中心に、複数のプランを比較検討し、ハザードマップなどでリスク情報を確認しましょう。リスクが低い災害の補償を外すなど、節約のヒントが見つかるかもしれません。


<他にもある節約ポイント>

「免責金額」を上げる:自己負担額を上げると保険料が安くなります。少額の損害は貯蓄でカバーし、大きな損害を保険でカバーする考え方です。


過剰な補償設定を避ける:高額な家財が少ない家庭の盗難補償や、小さな子どもがいない家庭の破損・汚損補償は不要かもしれません。ライフスタイルや資産価値に合わせて必要な補償を選びましょう。


保険会社独自の割引制度を利用する:警備会社の警備システムを導入すると保険料が割り引かれる「ホームセキュリティ割引」や、オール電化住宅に適用される「オール電化住宅割引」など、適用される割引がないか確認しましょう。


●【自動車保険】運転するなら二つの保険に加入を前提に

 自動車保険は、加入義務のある自賠責保険と、対人・対物保障などの任意保険があります。万一の事故による賠償リスクを考えると、両方に必ず加入すべきです。保険料は、年間走行距離や運転者の年齢条件などで変わるため、最も適切で安いプランを選びましょう。


<自動車保険の節約ポイント>
  • 年間走行距離:走行距離が少ない場合、距離に応じて設定できるダイレクト型自動車保険が割安です。
  • 運転者の範囲:「本人限定」が最も安くなります。
  • 年齢条件:誕生日で年齢区分が変われば、保険料が安くなる可能性があります。
  • 車両保険:車の価値が低い場合、車両保険は必要か再検討しても良いでしょう。
●【その他の保険】他の保険との重複を避ける

「傷害保険」や「盗難保険」「個人賠償責任保険」などは、損害を受けたときの経済的な負担に備えるための「損害保険」の一種です。これらの保険は、他の保険の補償範囲に含まれていることが多いです。


 例えば、旅行保険は火災保険や自動車保険の特約、クレジットカードの自動付帯でカバーされる場合があります。また、自転車保険が気になる方もいるかもしれませんが、火災保険や自動車保険に「個人賠償責任保険」特約が付いているか確認しましょう。この特約は家族全員を対象とし、自転車事故にも対応可能です。


 損害保険は、実際に発生した損害額までしか補償されません。たくさん加入しても保険金が増えるわけではないので、ムダな保険料を払わないよう、加入済みの保険内容をしっかり理解しておきましょう。


マストな保険だけで無理のない家計と両立しよう

 保険は、万一の際に自分と家族が経済的に困らないための備えです。多すぎず、不足もない「必要な分だけ」を意識し、年々変化する家族の状況に合わせて見直していくことが重要です。無理のない家計で貯蓄しつつ、いざという時の備えとして最適な保険を併せ持つ、両方のバランスをとるように心がけましょう。


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