1月の金融統計:新規融資減少も社会融資規模が拡大、追加の金融政策が効果
中国人民銀行が発表した最新金融統計によると、1月には新規融資と社会融資規模が逆行する動きを見せた。国内金融機関の1月の人民元建て新規融資(貸付残高の月間増加額)は4兆7,100億元と、前年同月比で8.2%減少。
一方、実体経済の流動性を示す社会融資規模(総量)の月間増加額は7兆2,200億元と、再び増加に転じた。1月の新規融資の減速は主に、中長期の個人向け融資の落ち込みと、中長期の企業向け融資の純増ペースの鈍化によるもの。半面、個人向け、企業向けともに短期貸付が増加し、局地的なセンチメントの回復傾向を示唆した。
1月の新規融資統計では、個人向け中長期貸付が3,470億元と、前年同月比で30%減(12月は同97%減)。ただ、2024年10月-2025年3月の不動産販売実績が相対的に高かった点を考慮すれば、30%の減少率は予想より小幅だった。
一方、旧正月休暇前という季節要因と新たな消費刺激策の効果で、新規の個人向け短期貸付は1,100億元と、前年同月比で1,590億元増加。2025年12月まで3カ月連続のマイナスに終止符を打った。
新規の法人融資は1月に前年同月比6.9%減の4兆4,500億元だったが、手形割引の縮小が響いたためで、この要因を除くとプラス。中長期融資が8.1%減の3兆1,800億元にとどまる半面、短期貸付は17.8%増の2兆500億元と好調だった。
短期貸付は過去3カ月間にわたって増加傾向を維持したが、BOCIによれば、これは企業の流動性と景況感の改善を示唆する現象。また、前年実績の高さを考えれば、1月の法人融資統計は10-12月期の追加金融政策ツールの効果を示す数字となった。
一方、社会融資規模は企業の起債とオフバランスシート融資が増加した。前者に関しては政府当局が2025年以降、ハイテク企業を対象に社債発行支援を強化したことが背景。後者は企業の流動性環境の回復を示すもので、2025年8月以来の改善傾向が続いた。
政府部門による資金調達は引き続き、社会融資規模の重要なけん引役。国債発行による新規調達額は1月に9,760億元と、前年同月比で2,830億元増加した。BOCIは中国経済の下押し圧力や1-3月期の前年同期実績の高さから、安定成長を維持するためには前倒しの積極財政策が必要との見解。
当局が財政赤字レベルを維持する方針を示していることから、国債発行規模は2026年も堅調に推移するとみている。
マネーサプライM2は1月末に前年同期比9%増(12月末は同8.5%増)。M1も4.9%増(3.8%増)と加速した。主に企業部門と非銀行金融機関の預金の増加が背景。
株式市場回復で投資意欲が高まり、家計部門の銀行預金は1月に2兆3,900億元減少。逆に非銀行金融機関では2兆5,600億元増加した。
(Bank of China int.)

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