2026年上期中は在庫調整が業績圧迫、新型モデル投入で下期の潮目の変化に期待

現地コード 銘柄名 02015

理想汽車


(リー・オート)


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 中国の3大新興EVメーカーの1社、理想汽車の2025年10-12月期決算は、売上高が前年同期比5.2%増の288億元と、BOCIの予想を小幅に下回った。平均販売価格の大幅な下落が原因。

コスト管理の強化を受け、営業損失は4億4,300万元に縮小。フリーキャッシュフローは4四半期ぶりにプラスに転じたものの、2025年通期では2020年以来のマイナス(128億元)に沈んだ。


 BOCIは続く2026年1-3月期の利益について、大幅な下振れを予想。「L」シリーズの在庫調整の影響が4-6月期まで続く見通しを示しながらも、下期には改良型「L」シリーズと純電気自動車(BEV)「i9」の投入に伴う新たな製品サイクルを追い風に、潮目が変わる可能性を指摘している。


 10-12月期には「i6」の売上比重の拡大で、平均販売価格が前四半期から約2万8,000元低下し、25万元を下回ったことが売上高の下振れを招いた。


 粗利益率は16.3%から17.8%に上向いたが、前四半期に発生した一過性の「MEGA」リコール費用を除外すると、車両マージンは前四半期を3ポイント下回る16.8%。非GAAPベースの純損益は7-9月期の3億6,000万元の赤字から、2億6,100万元の黒字に転じた。


 経営陣が示した2026年1-3月期のガイダンスから算出すると、続く3月の納車台数は3万1,000-3万5,000台に回復する見込み。ただ、経営陣は車両マージンが前四半期比10ポイント以上縮小する可能性を示唆しており、これは市場の予想をはるかに上回る急降下となる。


 その主因は「L」シリーズの在庫処分、自動車取得税補助の縮小、原材料コスト高による「i6」の利益率改善の鈍化。車両利益率の低迷と固定費を考慮すると、1-3月期の営業損失は20億-30億元に増大する可能性がある。


 経営陣が設定した2026年通期の販売台数目標は「前年比20%以上の増加」(約4万8,800万台に相当)。

2024年実績を回復するという以前の目標からややトーンダウンした。


 26年には四つの主要モデル、レンジエクステンダーEV(EREV)フラッグシップ「L9」改良版(4-6月に正式発売予定)、「L7」、「L6」、新型BEV「i9」(L9発売直後に発売予定)を相次ぎ投入する計画という。


 BOCIはより慎重な販売見通しと競争激化を反映し、2026-27年の納車予想を48万5,000台、60万台に下方修正した。予想売上高を8-10%減額修正し、1,328億元、1,621億元に設定。非GAAPベースの予想純利益を2026年に6億1,400万元、2027年に55億元に下方修正した。


 2026年予想株価売上高倍率(PSR)1.2倍を当てはめ、目標株価を引き下げつつ株価の先行きへの強気見通しを継続した。また、AIに関する高度な専門知識や堅実な経営スタイル、潤沢な流動性を理由に、同社は中長期の逆風を乗り切ることが可能な立ち位置にあるとの見解を示した。


 4-6月期の新製品投入と初期的な市場反応、「L」シリーズの在庫処分の進展、ヒト型ロボットなど新事業の展開を注視するよう投資家に勧めている。


(Bank of China int.)

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