2025年10-12月期は堅調、業界全体の逆風も輸出増とマルチブランド戦略が奏功

現地コード 銘柄名 00175

吉利汽車


(ジーリー・オートモービル)


株価 情報種類

18.15HKD
(3/19現在)


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 中国の民営自動車メーカー大手、吉利汽車の2025年10-12月期決算は、売上高が前四半期比18.6%増の1,058億元に達し、粗利益率は16.9%と同0.3ポイント改善したが、営業費用が37億元増の148億元に膨らんだ。


 欣旺達電子(Sunwoda)製バッテリーのリコール関連費用11億元の計上や研究開発費の15億元の増大が原因。

非経常項目を除くコア利益は約40億元に達した。中でも目を引くのは輸出の好調。2026年の社内的な輸出目標は75万台(公的には64万台)だが、BOCIは十分達成可能との見方だ。目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 10-12月期の増収率は前四半期比で18.6%と、販売台数伸び率(同12.3%)を上回った。高価格帯モデルの投入と製品構成の改善が背景。1台当たり売上高は12万4,000元と、6,500元余り上昇した。今後も高級車の強化や海外市場での販売増(平均販売価格が国内より50%以上高い)により、平均販売価格の上昇傾向が続く見通しという。


 スケールメリットと製品構成の改善で、10-12月の粗利益率は16.9%に上昇したが、傘下のブランドが個別に明暗を分けた。粗利益率20%超を達成したのは「ZEEKR」。BOCIは適切な価格管理とプレミアムモデル攻勢を背景に、「ZEEKR」が高級EVブランドとしての地位を確立したと受け止めている。


 対照的に、「Galaxy」は10%強。

ただ、2026年には世界規模での「Galaxy」大量生産モデルの投入が、同社全体の利益率を大きく改善させ、持続的な利益成長に向けた基盤が整うとみる。


 同社の2026年の販売台数目標は前年比14%増の345万台(うち輸出目標は64万台)。1-2月には前年同期比1%微増の47万6,000台を確保し、中国国内の乗用車販売ランキングで2カ月連続の首位を獲得した。輸出台数は1-2月に2倍以上となる12万1,000台。これに伴い、社内の輸出目標を75万台に上方修正した。


 米ラスベガスで開催された世界最大級のテックイベント「CES 2026」で同社が発表したフルドメインのAI戦略(自社開発のクロスドメイン融合技術やAIエージェントの搭載、自動運転の高度化など)について、BOCIは中国のスマートEV市場における先駆者として立ち位置を後押しするとみている。


 また、2026年、2027年に350万台、400万台の販売見通しに基づき、予想純利益を200億元、236億元に維持。同社の現在の市場ポジションや電動パワートレイン部品・システム、車両インテリジェンス機能の技術的進歩を考慮すれば、2026年予想株価収益率(PER)8.6倍という現在株価は過小評価に当たるとし、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。


 目標株価は2026年、2027年予想PERでそれぞれ14倍、12倍。2026年1-3月期決算の発表やグローバル展開の一段の加速、AI自動運転ロードマップの実現といった支援材料を背景に、この先、同社株の再評価が進むとみている。


(Bank of China int.)

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