2025年本決算は8%増益、減価償却費の縮小で向こう数年の利益見通しを楽観

現地コード 銘柄名 00788

中国鉄塔


(チャイナ・タワー)


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11.19HKD
(3/19現在)


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 中国の3大通信キャリアが出資する通信塔インフラ運営会社、中国鉄塔の2025年12月本決算はおおむね市場予想通りの内容だった。売上高の前年比2.7%増に対して、純利益は8.4%増。

主にコストの最適化や減価償却費の初期的な縮小が寄与した。


 同社経営陣は続く2026年について、メンテナンス、補強、ネットワーク統合など各種コストの高騰や旧来型4G設備の賃貸契約の調整を理由に、利払い・税引き・減価償却前利益(EBITDA)マージンの縮小圧力が高まる見通しを示している。


 ただ、BOCIは従来資産の減価償却期間が終盤を迎えたのに伴い、この先数年にわたって利益の拡大サイクルが続くとの見方。目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。力強いキャッシュフローの創出と77%に上る高配当性向を理由に、ディフェンシブ銘柄としての同社を前向きに評価している。


 2025年の売上高は前年比2.7%増の1,004億元。純利益は8.4%増の116億元。営業キャッシュフローは13.4%増の561億元だった。


 下期にはセクターを跨ぐサイト(通信塔)アプリケーション事業とエネルギー事業がそろって2桁増収を維持。「ロケーション+コンピューティング+電力+セキュリティー」という独自の能力を活用する中、主力の通信塔事業を支える「両翼」こと、スマートタワー事業とエネルギー事業の売上構成比が通期に計14.9%まで拡大した。


 通期のEBITDAマージンは2.6ポイント低下して65.5%。先行投資の強化や研究開発費、プラットフォーム関連費用の増大、新興事業の構造的な低利益率が響いた。


 2025年通期の減価償却費が前年比3.5%縮小する中、10-12月期には利益成長率が前年同期比13.4%に加速した。過去数年間に取得した資産の減価償却は2026年中にほぼ完了する見込み。BOCIはこれを構造的な転換点と捉え、今後数年間にわたり、減価償却費の縮小が利払い・税引き前利益(EBIT)と純利益の伸びを支えるとみている。


 2025年の設備投資額は前年比7.7%減の294億元で、対売上高比率は前年の33%から29%に低下した。主に通信キャリア向け業務の需要減と建設計画の最適化が背景。対照的に、新製品開発への経営陣の意欲を反映し、「両翼」事業への投資額は25%増の59億7,000万元。対売上高比率が前年の36%から40%に上昇した。


 BOCIは減価償却期間の終了を理由に目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。2025年の配当性向は77%で、1株当たり配当金は前年比9.8%増の予定。配当基盤の安定化に伴い、今後は配当の可視性がさらに高まるとみている。


 一方、レーティング面の潜在リスク要因の一つとして、BOCIは老朽化資産の耐用年数の延長に起因する利益率の低下圧力を指摘。同時に、維持管理費や営業費用の増大が減価償却費の縮小による恩恵を打ち消す可能性に言及している。


(Bank of China int.)

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