2025年決算の下振れも2026年を楽観、グリーンメタノールや商用航空宇宙分野に注目

現地コード 銘柄名 03899

中集安瑞科


(シーアイエムシー・エンリック・ホールディングス)


株価 情報種類

11.10HKD
(3/26現在)


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 中国国際コンテナ(02039)傘下の気体・液体用設備メーカー、中集安瑞科の2025年12月通期決算は、純利益が前年比4%増の11億3,500万元だった。為替差損と減損損失が響き、BOCIの予想を6%下回ったものの、主力のクリーンエネルギー用設備部門の高成長が他2部門の減益をカバーした。


 BOCIは続く2026年も同部門の好調が続くと予想。さらに複数の合弁事業の利益貢献が始まることで、1株当たり利益(EPS)伸び率が前年比29%に加速するとみている。


 また、グリーンメタノール(化石燃料を使用せずに製造されるメタノール)や商用航空宇宙関連分野への進出を受け、同社に対する投資家の注目度がさらに高まっていると指摘。目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 2025年通期のクリーンエネルギー部門の売上高は前年比20%増。粗利益は21%増の26億元だった。中でも、力強い受注残を背景に納品を加速させたオフショア用設備の売上高が38%増加し、他の2部門の減益をカバーした。


 他2部門のうち化学工業用設備部門では欧州の化学産業の不振がタンクコンテナ需要を直撃。液体食品用設備部門では米通商政策の不確実性から、醸造所による新規生産ラインの建設が停滞した。


 2025年の新規受注額は前年比4%減の263億元。化学工業用、液体食品用設備の需要低迷が響く半面、主力のクリーンエネルギー用設備の新規受注は2%増の222億元だった。同社全体の受注残高は年末時点で前年比5%増の298億元に達している。


 2026年もクリーンエネルギー用設備の高成長が続く見込み。同社は製品引き渡しを増やすため、自社の造船能力を拡大した。南米・アフリカなど新興国市場の開拓も進展しているという。


 また、鉄鋼大手、凌源鋼鉄(Lingyuan Iron & Steel)と組んだコークス炉ガス処理(LNGや水素に転換)合弁事業は2025年11月に操業を開始しており、2026年には通期フルに寄与する見込み。他に2件の類似プロジェクトも年内の稼働開始を予定する。


 一方、さらに注目度が高いのは、2025年12月に操業を開始した広東省湛江市のグリーンメタノール合弁事業(第1期)が収益貢献を開始するとみられること。2026年中には続く第2期も確定する見込み。他のプロジェクトに関しても協議を進めている。


 ほかに注目されるのは商用航空宇宙産業向けビジネス。同社の2025年の新規受注額はわずか1億1,000万元だったが、この市場は急拡大しているという。


 BOCIは目標株価のバリュエーションを2025-27年の予想PEGレシオ(利益成長率を加味した株価指標:株価収益率(PER)÷1株当たり利益成長率)0.9倍から2026-28年の1倍に変更。目標株価を引き上げた。

2026年予想PERで15倍に当たる。


 一方、レーティング面の潜在リスク要因として、BOCIは化学・液体食品用設備の業績が予想を下押す可能性、新エネルギー用部門の利益率が予想を下回る可能性を挙げた。


(Bank of China int.)

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