2025年下期は堅調、スマホ部品事業の逆風もフィジカルAI向けが成長へ

現地コード 銘柄名 02382

舜宇光学科技集団


(サニー・オプティカル・テクノロジー)


株価 情報種類

53.45HKD
(4/1現在)


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 中国の光学部品大手、舜宇光学科技の2025年下期決算は、ほぼBOCIの予想通りの水準に達した。携帯端末(主にスマートフォン)向け部品の平均販売価格の上昇や車載用部品の好調が背景。

経営陣は続く2026年について楽観見通しを示し、ハイエンドの携帯端末用レンズセット(HLS)とカメラモジュール(HCM)のさらなる市場シェアの拡大を示唆した。


 経営陣はまた、光学精密分野における独自の強みと視覚センシングデータの蓄積により、AI時代の新たなビジネスチャンスをつかめるとの自信を示している。


 BOCIも、この点が同社株価の再評価を後押しする可能性を指摘。目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 2025年下期の売上高は前年同期比21%増とBOCIの予想を9%下回る半面、市場予想を4%上振れた。粗利益率は19.6%とBOCIの予想を1.2ポイント上回る水準。主にHLS、HCM部門の製品構成の最適化や高利益率の車載製品部門の拡大が寄与した。車載用レンズセット(VLS)の出荷個数は前年同期比33%増を記録している。


 また、研究開発費の抑制で、営業利益率は小幅に改善。歌爾光学(Goertek Optical)社への出資に伴う株式交換利益9億1,900万元の計上もあり、下期の純利益は85%増の29億9,300万元に達した。


 品目別に見ると、携帯端末用部品の2025年12月通期の売上高は前年比8.6%増と、業界全体を大きく上回る伸び。HLSとHCMの平均販売価格が12%超、15%超の上昇率を示した。

業界全体の逆風にもかかわらず、経営陣は2026年も5-10%の部門増収を確保するとの自信を見せている。


 ハイブリッドレンズやペリスコープなど高額製品の出荷増を受け、粗利益率はHLSが25-30%、HCMが8%以上に達する見通しという。


 車載用では、VLSの出荷量が2025年下期に前年同期比33%増加したが、粗利益率は31.9%と3.5ポイント低下した。同社は車載用光学事業を手掛ける傘下の寧波舜宇智行科技を香港市場に分離上場させる計画。公募枠を発行済み株式総数の15%以内に抑え、サプライチェーンなどから戦略的パートナーを迎える意向を示している。


 一方、仮想現実(VR)需要の低迷で、クロスリアリティ(XR)向け製品は2025年通期に前年比7%減収。ただ、AIグラス向け部品が800%の大幅増収を記録し、部門全体の粗利益率は19.6%に達した。経営陣は2026年の部門売上高が20億元に上ると予想。2027年以降に関しては拡張現実(AR)向け製品の大幅な販売増を見込む。


 BOCIは2026-27年の予想1株当たり利益(EPS)を5%、3%上方修正した。メモリ価格の上昇圧力を営業費用の効果的な管理が相殺するとの見方を反映させた。2027年予想株価収益率(PER)15倍を当てはめて目標株価を引き下げつつ株価の先行きに強気見通しを継続した。


 レーティングの潜在リスク要因として、高級スマホの需要低迷、市場シェアの伸び悩み、新たな価格競争などの可能性に加え、マクロ経済と高関税による影響を挙げている。


(Bank of China int.)

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