ヴルーヴ(株)(品川区)ほか3社は7月23日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には木村英明弁護士(四谷東法律事務所、新宿区四谷1-8-3)が選任された。
負債総額はヴルーヴが債権者28名に対して約5億400万円、4社合計は7億8778万円。
ヴルーヴは「玄海町高度化通信網構築事業」における事業者に選定されていた。ローカル5Gネットワークの設計・運用を手掛け、蓄電池メーカーの工場などを顧客とし、1期目の2023年3月期は売上高6989万円をあげていた。
2023年10月25日に、佐賀県玄海町が公募した「玄海町高度化通信網構築事業」における事業者に選定され、同年11月には町より補助金の交付を受けていた。2024年2月20日には町と「ローカル5Gを活用した地域活性化に関する包括連携協定」を締結し、町が運営する公共施設に通信環境の提供などを行っていた。補助金に依存した資金繰りが続くなか、下請企業とのトラブルや補助金の交付遅れから資金繰りを維持できなくなり、今回の事態となった。
町は、「通信網構築事業の継続を前提に、交付していた補助金の計10億4829万円の返還を求めていく方針」としている。
※ヴルーヴ(株)(TSRコード:695409808、法人番号:1010801032982、品川区西五反田8-8-15、設立2022(令和4)年5月、資本金225万円)
※ヴルーヴホールディングス(株)(TSRコード:698807405、法人番号:7010001238268、千代田区丸の内3-2-2、設立2023(令和5)年9月1日、資本金500万円、負債総額約1億3200万円)
※ヴルーヴGNOC(株)(TSRコード:860023010、法人番号:9300001013474、佐賀県東松浦郡玄海町大字平尾849-1、設立2023(令和5)年9月、資本金225万円、負債総額約1億5000万円)
※ヴルーヴイノベーションズ(株)(TSRコード:860299473、法人番号:3010801034424、大田区羽田空港1-1-4、設立2023(令和5)年10月、資本金1万円、負債総額178万円)