再度の資金ショートを起こし2025年4月15日、行き詰まりを表面化していた(株)海老屋総本舗(墨田区両国)は8月6日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には田島潤一郎弁護士(安西法律事務所、中央区銀座3-4-1)が選任された。


 負債は現在調査中。

 1869(明治2)年に創業された佃煮製造・販売の老舗。塩分控えめに仕上げられた「若煮佃煮」詰め合わせは、数千円の各価格帯で取り揃えられ、贈答品として人気があった。大手百貨店での取り扱いが多数あり、1986年7月期には売上高約18億3000万円をあげていた。しかし、食生活の多様化など市況の変化とともに以降は減収基調が続き、2010年代後半には年間売上高が約3億円まで減少。以降、業績好転の兆しは見られないなか、2024年1月に本社を墨田区吾妻橋から墨田区両国の商業ビルへ移転。2025年3月25日、当社から一部販売先へ営業停止の旨の連絡があり、翌26日には商品入荷がストップする事態となっていた。

※(株)海老屋総本舗(TSRコード:290021189、法人番号:2010601008926、墨田区両国2-18-4、設立1948(昭和23)年8月、資本金1000万円)

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