【過去10年、3連単は10万以上!】

 7月6日(日)、小倉競馬場で3歳以上の馬によるGⅢ北九州記念(芝1200m)が行なわれる。

 このレースはハンデ戦で行なわれることもあり、波乱の決着が多く、過去10年の3連単はすべて万馬券。4回が3連単10万円以上となっており、特に2017年は3番人気→14番人気→15番人気の決着で107万8270円の大荒れとなった。

 昨年は16番人気のモズメイメイが3着、2022年は16番人気(単勝1万6430円)のボンボヤージが勝利と、かなりの人気薄が馬券に絡んでおり、今年も波乱を期待して大きいところを狙っていきたい。

 今回、筆者が本命に推すのはデクラレーションオブウォー産駒のタマモブラックタイ(牡5歳、栗東・角田晃一厩舎)だ。

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 父の産駒は、今年に入ってシランケドがGⅢ中山牝馬S(中山・芝1800m)を、セキトバイーストがGⅢ府中牝馬S(東京・芝1800m)を勝っており、"牝馬の中距離"というイメージが強いかもしれない。だが、芝で最も勝利を挙げている条件は、この「小倉・芝1200m」なのだ。

 タマモブラックタイ自身も、2歳時の新馬戦と3歳2月のあざみ賞を勝利している。ただ、その後は中京・芝1400mのGⅢファルコンSで重賞制覇を果たしているので、芝1200mというイメージは薄いかもしれない。ファルコンS後は1200mから2000mまでさまざまな条件に出走しながら勝利しておらず、1200mでは3戦して9着、4着、7着という結果だ。

 小倉・芝1200mは昨年2月の北九州短距離S以来となる。そのレースは7着と敗れたが、3カ月半ほど間隔が開き、8kg増と馬体が重めだったのが敗因だろう。それでもスタートから無理なく流れに乗り、直線ではいったん先頭集団に並びかけるなど勢いも見せ、悪くない走りだった。

 今回は、5月の谷川岳Sで7着、6月の安土城Sで9着と順調に使い込んでの参戦。谷川岳Sは前半3F34秒1のペースで逃げていたが、さらに速いペースとなりがちな芝1200mのペースにも対応できそうなスピードだった。

そのレースで初めて逃げを見せたが、逃げなくても競馬ができるタイプのため、北九州記念は好位から流れに乗っての激走に期待する。

【もう1頭はトーセンラー産駒】

 もう1頭はドロップオブライト(牝6歳、栗東・福永祐一厩舎)を推す。

 同馬の父は、GⅠマイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)を勝利したトーセンラー。芝3200mのGⅠ天皇賞・春(京都)でも2着に入っており、いわゆるオールラウンドプレイヤーだったが、産駒は短距離も得意だ。この小倉・芝1200mでは52戦6勝、勝率11.5%となかなかの成績を残している。

 ドロップオブライト自身も、同条件では2023年の大濠特別を10番人気で勝利。同年には、やはりトーセンラー産駒のバンデルオーラもテレQ杯を8番人気で勝利したように、人気薄で激走するのも特徴だ。産駒が小倉・芝1200mで上げた6勝のうち、4勝が稍重馬場だったので、ちょっと馬場が渋るとなおいいだろう。

 ドロップオブライトは、昨年のGⅢCBC賞(中京・芝1200m)勝ち馬。小倉では前述の大濠特別のみ1戦1勝で、重馬場だった。今年に入って7着、8着、10着と冴えないが、このレースは5歳以上の牝馬が激走することも多く、2022年は16番人気の5歳馬ボンボヤージ、2019年は9番人気の6歳馬ダイメイプリンセスが勝利している。久々の得意の小倉での激走に期待する。

 以上、今年の北九州記念は、デクラレーションオブウォー産駒タマモブラックタイ、トーセンラー産駒ドロップオブライトの2頭に期待する。

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