【種牡馬の勝率から注目の馬は?】

 8月10日(日)、中京競馬場で3歳以上馬によるGⅢCBC賞(芝1200m)が行なわれる。

 基本は中京で行なわれているが、各競馬場の改修などにより、過去10年では2020年は阪神、2021年と2022年は小倉で開催とイレギュラーが多い。ここ2年は中京開催で、昨年からは今年と同じ8月の開催となっている。

中京と、阪神や小倉ではだいぶコース形態も異なるので、今回は「中京・芝1200m」の過去のデータを基に分析していこう。

【競馬予想】 CBC賞は「中京・芝1200m」に合う血統から...の画像はこちら >>

 過去約10年の「中京・芝1200m」の種牡馬別成績を見ると、勝利数では27勝のロードカナロアが1位で、2位ディープインパクト(13勝)、3位ダイワメジャー(12勝)を大きく引き離す。そんななか、まだ出走数が少なく4勝ではあるものの、勝率20%と高い数字を残しているのがファインニードルだ。

 ファインニードルは現役時代、同じ舞台で行なわれたGⅠ高松宮記念のほか、GⅠスプリンターズS(中山・芝1200m)も勝った2018年のJRA賞最優秀短距離馬。産駒はこれまで4世代が競走年齢に達しているが、父同様に芝の短距離が得意で、1200~1400mの重賞勝ち馬が4頭出ている。今年はエイシンフェンサーがGⅢシルクロードS(京都・芝1200m)を、アブキールベイがGⅢ葵S(京都・芝1200m)を、エイシンディードがGⅢ函館2歳S(函館・芝1200m)を制するなど好調だ。

 今回出走するファインニードル産駒は、カルチャーデイ(牝4歳、栗東・四位洋文厩舎)。父の産駒のなかで最初に重賞を勝った馬で、2歳時に15番人気でGⅢファンタジーS(京都・芝1400m)を勝利している。カルチャーデイの勝ったファンタジーSは1400mだが、1200mでも今年の米子城S(阪神)を逃げ切っており、新馬戦でも勝利している。

 カルチャーデイのこれまでの走りを振り返ると、2、3歳時はスタートダッシュがやや苦手で、取りたい位置につけるまで苦労しているところがあった。だが、近走はその点が進歩し、比較的無理せずに逃げ、または2、3番手の位置が取れるようになっている。

 前走のGⅢ函館スプリントS(函館・芝1200m)は前半3F32秒5の超ハイペースで、コースレコードが出るレースだったが、スッと2番手につけて勝ち馬から0秒4差の6着という悪くない内容だった。

あの流れを経験できたのは大きく、今が成長期とも思われる。「夏は牝馬」という格言もあるので期待したい。

【「中京・芝1200m」3戦ですべて馬券圏内の牝馬にも期待】

 もう1頭はロードカナロア産駒のグランテスト(牝5歳、栗東・今野貞一厩舎)を狙う。前述のようにロードカナロア産駒はこのコースが得意で、重賞に限っても5勝、2着3回、3着3回と好成績。高松宮記念では今年のサトノレーヴ、2023年のファストフォース、2021年のダノンスマッシュと3頭が勝利している。

 グランテストは昨年の3着馬で、「中京・芝1200m」では3戦して2着1回、3着2回と馬券圏内を外していない。近走は4着、9着と敗れているが、昨年もGⅢ北九州記念(小倉・芝1200m)14着から一変してCBC賞で好走した。ハンデは54kgとほかの有力馬に比べて軽めなので、2年連続の好走も十分に可能だろう。

 以上、今年のCBC賞はファインニードル産駒カルチャーデイ、ロードカナロア産駒グランテストの牝馬2頭に期待する。

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